日本らしさを感じさせる神前式。憧れてはいるけれど、どんなふうに儀式が進んでいくのか分からなくて少し不安……、と考えている人もいるのでは?この記事では神前式の式次第をご紹介。一つ一つの儀式の意味を知れば、神前式がもっと身近に感じられるはずです。
式次第をご紹介する前に、神前式が行える場所について知っておきましょう。神前式が行えるのは神社。また、ホテルや専門式場内にある神殿でも行えます。
なお、式次第は神社とホテルや専門式場の神殿では少し異なる場合があります。一般的に参進の儀や巫女の舞などが行われるのは神社です。
斎主(儀式をつかさどる神職)や巫女に導かれ、新郎新婦や両家の親、親族などが境内を歩き、神殿へと向かいます。神前式ならではの厳かな始まりで、境内の玉砂利を一歩一歩踏み締めて歩くうちにさまざまな思いが胸を去来することでしょう。なお、こちらの儀式は基本的には神社で行われるもので、ホテルや専門式場の神殿ではできないことがほとんどです。
斎主に続き、新郎新婦、親、親族、友人などと続いて神殿内に入ります。新郎新婦は神前に座り、向かって右側に新郎側、左側に新婦側の参列者が着席します。
新郎新婦をはじめ、参列者の心身をはらい清めるための儀式。全員が起立して頭を下げると、斎主が祓詞(はらえことば)を奏上し、大麻(おおぬさ)でおはらいをします。
祝詞とは斎主が神様に奏上する言葉のこと。ここではふたりが結婚することを神様に伝え、新郎新婦の末永い幸せを祈ります。この間は全員起立して、頭を下げます。
「三三九度」のことで、夫婦が永遠の契りを交わす儀式です。大中小3つの杯で新郎新婦が交互にお神酒をいただきます。なお、それぞれの杯は3口で飲み干すようにしますが、お酒が苦手な人は飲まずに口を付けるだけでも構いません。
巫女が神楽に合わせて舞を奉納します。一部の神社で行われていますが、ホテルや専門式場の神前式では行われないことがほとんどです。
誓詞とは誓いの言葉のこと。結婚の誓いなどが現代の言葉で記されています。新郎新婦は神前に進み出て、ふたりで誓詞が書かれた紙をささげ持って朗読します。一般的には新郎が読み上げて自分の名前を言った後で、続けて新婦が自分の名前を言います。
サカキの小枝に紙垂(しで)を付けたものを玉串といい、神様と人の仲立ちの役目を果たすものといわれます。奉奠とは慎んで供えるという意味で、玉串をお供えすることで神様に願いを届けます。斎主から新郎新婦それぞれに玉串が手渡されるので、以下の方法で新郎新婦揃って拝礼します。
新郎新婦に続いて、媒酌人(いる場合)、両家の代表(親のことが多い)も続いて玉串を捧げます。
結婚指輪の交換はもともと欧米の習慣ですが、最近では神前式でも取り入れられています。巫女が結婚指輪を運んできてくれるので、新郎から新婦へ、新婦から新郎へと、それぞれの左手の薬指にはめます。本来の神前式にはないものなので、行っても行わなくてもどちらでも構いません。
両家が親族となった誓いの杯を交わす儀式。一同が一斉にお神酒を3口で飲み干します。一般的には親族のみで行われるものですが、最近では参列者全員で行われることが多いようです。
斎主が参列者に向かって結婚の儀が滞りなく済んだことを報告します。これで儀式は終了です。順番に退場します。
なお、神社や会場によって、順番は異なることがあります。
神前式では儀式の中で自分たちが考えた演出を入れることは基本的にはできませんが、式の前後に演出を行うことは可能です。次に、神前式にお勧めの演出をご紹介します。
洋装のセレモニーで行われるベールダウンの和装版と考えると分かりやすいでしょう。筥迫とは和装の婚礼衣裳の装飾品の一つで、懐紙やお香などを入れる小物入れのことです。華やかな刺しゅうなどで彩られ、飾りの房が付いています。筥迫の儀では花嫁支度の最後の仕上げとして、花嫁の母から花嫁の胸元に筥迫を差し込んでもらいます。
花嫁の母が花嫁に口紅を塗ってあげる。これも母が花嫁支度の最終仕上げをするというもので、筥迫の儀と似たようなもの。
挙式後のシャワー演出。小さな折り鶴をゲストから新郎新婦へお祝いの気持ちを込めて投げ掛けてもらうもので、和の趣があるので神前式にぴったり。
それぞれの実家でくんできた水を新郎新婦が一つの杯に合わせて飲むもの。異なる環境で育ってきたふたりが一つの家族となることを象徴しています。水を植木に注ぐなどさまざまなアレンジもあります。
なお、ゼクシィ相談カウンターでは神前式ができる神社や会場についてのご相談を受け付けています。どんな神社や会場があるのか、自分たちにふさわしいのはどこか分からないという人は、ぜひ一度足を運んでください。親身になってサポートしてくれるはずです。
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