結婚に際しては、さまざまな手続きや届け出が必要になります。 ただでさえ結婚式の準備で忙しい中、何度も役所や手続きの窓口に足を運ぶのは大変。 やるべきことをチェックして、効率的に進めていきましょう。
結婚をして新生活を始めるためにやるべきことは、「婚姻届の提出」「引っ越し」「氏名・住所の変更」の3つ。この中でカギとなるのは、「引っ越し」の時期です。それにより手続き・届け出の順番も異なってきます。
引っ越し前の役所に転出届を提出→引っ越し→引っ越し先の役所に転入届を提出→住所変更の手続き→婚姻届を提出→氏名変更の手続き
婚姻届の提出→氏名変更の手続き→引っ越し前の役所に転出届を提出→引っ越し→引っ越し先の役所に転入届を提出→住所変更の手続き
引っ越し前の役所に転出届を提出→引っ越し→引っ越し先の役所に転入届と婚姻届を提出→氏名・住所変更の手続き
最も効率がいいのは、③ の引っ越しと婚姻届の提出をほぼ同時(14日以内)に行うというパターン。とはいえ、婚姻届の提出日はふたりの大切な記念日にもなるので、効率だけでは計れないもの。新居の契約によっても、引っ越しのタイミングは左右されます。ふたりでよく相談して、どのパターンにするか決めましょう。
戸籍謄本を用意したり、証人の署名をもらったり、事前に準備することがあるので、提出したい日がある場合は、早めに準備しておくのがお勧めです。
①婚姻届の提出日と提出する役所を決める
②婚姻届と提出に必要なものを用意する
[必要なもの]戸籍謄本、印鑑、本人確認書類
→戸籍がある住所地の役所に婚姻届を提出する場合は、戸籍謄本は必要ありません。
③ふたりで婚姻届に必要事項を記入する
④証人の署名・押印をもらう
→証人は20歳以上であれば誰でも問題ありません。親やきょうだい、親戚、親しい友人、お世話になった人などにお願いするケースが多いようです。署名と本籍地の記入、押印が必要なので、事前にお願いしておくといいでしょう。
⑤婚姻届を役所に提出する
→提出場所は、届出人の本籍地又は所在地の市役所、区役所又は町村役場になります(役所によっては、結婚式を挙げた場所や旅行先などで提出できる場合もございます)。役所では365日、24時間受け付けてもらえます。ただし、窓口が開いていない日や時間帯での届け出の場合、届け出の内容の確認が後日となり、内容に誤りがあった場合は受理日がずれてしまうこともあります。提出日にこだわっているのであれば、窓口が開いている時間に届け出るか、事前に役所で内容を確認してもらいましょう。
なお、もともと同居していて婚姻届を提出する人は、同時に世帯合併の手続きを行います。
転出届の提出は郵送でもOK。転出証明書は転入届を提出する際に必要になるので、引っ越しのどさくさで紛失などしないように注意して。
①今住んでいる市区町村の役所で転出届を提出し、転出証明書をもらう
→手続きは引っ越し前、あるいは引っ越し後14日以内に。なお、転出届は郵送で提出することも可能で、転出証明書は3〜10日ぐらいで送られてきます。
②引っ越しをする
③引っ越し先の役所へ行って、転入届を提出する
→手続きは引っ越し後14日以内に。届け出の際は転出証明書が必要です。
なお、同じ市区町村内で引っ越しをする場合は、引っ越し後14日以内に転居届の手続きをします。
インターネットでできるものもたくさんあります。それぞれの手続きをいつまでに行わなければならないかをしっかり確認し、漏れがないようにしましょう。
●電気/引っ越しの7~10日前までに契約している電力会社に電話かインターネットで停止と開始の連絡を。引っ越し前と引っ越し後で電力会社が異なる場合は、それぞれの会社へ手続きを行います。
●水道/引っ越しの4~10日前までに管轄の水道局にそれぞれ電話かインターネットで停止と開始の連絡をします。
●ガス/引っ越しの1~2週間前までに契約しているガス会社に電話かインターネットで停止の連絡を。引っ越し当日は開栓に立ち会う必要があるので、ガス開栓の予約も入れます。なお、オートロックの建物の場合、停止の際にも立ち会いが必要となる場合もあります。引っ越し前と引っ越し後でガス会社が異なる場合は、それぞれの会社で手続きを行います。
●郵便物/引っ越しの1週間前までに最寄りの郵便局の窓口で転送の手続きをするか、「転居届」を郵送。インターネットでも手続きできます。
●インターネット・ケーブルテレビ/引っ越しが決まったら、なるべく早めにインターネットで手続きをします。回線工事が必要な場合もあるので、確認しましょう。
ほとんどの手続きで本人確認書類が必要になるため、最初に運転免許証かマイナンバーカードを変更しておくと、その後の手続きがスムーズになります。二度手間にならないよう、手続きに必要なものをしっかり調べて用意しておきましょう。
●運転免許証/氏名・住所が変わったらすぐに運転免許センターや警察署などで手続きを行います。
[必要なもの]運転免許証、新しい住民票
●マイナンバーカード・通知カード/氏名・住所が変わったら14日以内に、新住所の役所で手続きをします。
[必要なもの]マイナンバーカード・通知カード※その他必要なものは自治体により異なるので、事前に確認を
●パスポート/氏名・本籍の都道府県が変わったら(住所変更のみは手続き不要)、新住所のパスポートセンターで「記載事項変更旅券発給申請」の手続きを行います。なお、有効期限が1年未満の場合は、「切り替え発給」にすることも可能です。
[必要なもの]パスポート、新しい戸籍謄本または抄本、新しい住民票、手数料、顔写真(45×35mm)
なお、海外へ新婚旅行に行く場合、パスポートの氏名と航空券の氏名は一致している必要があります。航空券を早めに手配する場合などは気を付けましょう。
●銀行口座/氏名・住所が変わったら速やかに口座を開いた銀行窓口で手続きをします。住所変更のみはインターネットでも手続き可能。
●クレジットカード/氏名・住所が変わったら速やかに電話かインターネットで申請用紙を取り寄せて、記入後に郵送します。約2週間で新しいクレジットカードが送られてきます。
●国民健康保険・国民年金/結婚前に加入しており、結婚後も継続する場合は、氏名・住所が変わったら14日以内に新住所の役所で手続きをします。
結婚や新生活を始める際に行わなければならない手続き・届け出は実にたくさんあります。どのタイミングで何をしなくてはならないかをきちんと整理し、スケジュールを立てて漏れなく行うのがお勧めです。
※掲載されている情報は2020年9月時点のものです
※手続き・届け出の方法は随時変わる可能性や、自治体によって異なる場合があります。
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