結婚する友人や同僚への結婚祝い。金額の目安や何を贈ったら喜ばれるのか、贈るタイミングなど、迷いどころがたくさんあります。ここでは、主に結婚式に招待されていない場合の結婚祝いのマナーや喜ばれる品物についてご紹介します。
友人や同僚などが結婚する場合、結婚式に招かれているのならお祝いは品物ではなくご祝儀として現金を包むのが一般的です。
ちなみに、友人や同僚へのご祝儀の相場は3万円。まだ学生の身であるなどの理由で経済的に厳しいようであれば、2万円をご祝儀で包み、3000〜5000円で何かお祝いの品を贈るという方法も。ご祝儀は割り切れない奇数の金額を包むのがマナーですが、2万円は夫婦ふたりの意味などがあり、問題ないとされます。
結婚式に招待されていない場合は、お祝いの目安は5000〜1万円です。親しい友人なら1万円、仕事上の付き合いのみの同僚なら5000円くらいが相場。現金を包んでもいいし、品物を贈っても問題ありません。
なお、何人かで集まり、連名でプレゼントを贈ってもいいでしょう。職場で連名で贈る場合、ある程度の人数が集まるのであれば、1名2000〜3000円の金額もありです。
結婚祝いには夫婦で使えるものを贈るのがお勧めです。ペアのマグカップやワイングラス、タンブラー、夫婦茶わんなど、ふたりの嗜好(しこう)やライフスタイルを参考に選ぶとよいでしょう。自分たちでは買いづらいブランド物や作家物なども喜ばれるはず。
また、新生活で日常的に使用するものもお勧めです。高品質のタオルは何枚あっても邪魔にならないので、気の利いた贈り物といえます。クッションやスリッパなど、部屋でくつろいで過ごすときに使うものもいいでしょう。
おしゃれな調理器具や便利な家電も新婚夫婦にぴったり。高品質で見た目もキュートな鍋やフライパン、フッドプロセッサーやブレンダー、ホームベーカリー、コーヒーメーカー、トースター、炊飯器などもいいでしょう。
新居を飾るインテリアグッズも結婚祝いの定番。フォトフレームや掛け時計、ディフューザーなどはいかがでしょう。ただし、インテリアにこだわりのある新郎新婦の場合は、好みをしっかりリサーチしてから贈るのが無難です。
結婚祝いのプレゼントは喜んでもらえることが一番。気の置けない間柄なら、リクエストを聞いてみるのも一つの方法です。
お祝いの品として避けたいのは、「壊れる」「切れる」「消える」を連想させるもの。縁を切ってしまう意味になる包丁やはさみなどの刃物はNGです。また、縁切りを意味するハンカチ、弔事によく使われる日本茶も避けたい品物の一つ。ただし、日本茶はエリアによっては慶事に贈ることもあります。
なお、かつては陶器やガラス製などの割れやすい食器もNGとされましたが、最近は気にする人は少なくなっているようです。もしこうしたものを贈るときは、「ワイン好きのふたりにどうしてもこのペアグラスを使ってもらいたくて」などと、その品物を選んだ理由を添えるといいでしょう。
また、縁起が良いとされる数字は奇数なので、複数の品がセットされるものを贈るときは基本的には奇数を選びます。ただし、先にも紹介した2や、末広がりの8などは別。一方、死に通じる4や苦に通じる9は避けるようにします。
結婚式を行うかどうか、誰を招待するのかが決まり、招待状が発送された後を見計らって贈るといいでしょう。店から直接送る場合は、別便でお祝いの手紙を送ります。
贈り物にはのしと結びきりまたは淡路結びの水引が付いた掛け紙を掛けます。表書きには「寿」と記し、名前は水引の下に。連名の場合は3名までなら全員の名前を、4名以上の場合は代表者の名前を書き、「外一同」「有志一同」などと添えます。代表者以外の人の名前は別紙に書き、贈り物の中に同封します。なお、連名で贈る人の間で順位がある場合は、一番右に上位の人を書きます。順位がない場合は五十音順で。
結婚は人生の一大イベント。友人や同僚へお祝いの気持ちを表すときには、失礼のないようにしたいもの。新郎新婦の幸せを祈って、喜ばれるものを選びましょう。
監修/岩下宣子(マナーデザイナー、現代礼法研究所代表)
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