和婚とは?会場・演出・衣裳etc.結婚式の「和」の取り入れ方を解説
和装に憧れがあったり、神社や仏閣が好きだったりと、和婚を希望するカップルの動機はそれぞれ。とはいえ今どきの和婚はバリエーションに富んでいて、古式ゆかしき神前式にとどまらず、ふたりらしいアレンジを加えることもできるんです。今回は会場コーディネートから演出、衣裳まで、「和」のテイストの取り入れ方を解説します。
Index
理想の和婚ができる会場を
#01|和婚とは?
和の要素を取り入れた結婚式のこと
##s##衣裳や会場装飾、演出など、どこかに和の要素を取り入れた結婚式のことで、こうしなければならないという決まりは特にありません。##e## 代表的なものでは、神社や神殿で行う「神前式」やお寺での「仏前式」、挙式や披露宴で「和装」をするスタイルなどが挙げられます。
#02|和婚を叶えられる
結婚式会場って?
神社やお寺だけでなく、
ホテルやその他の式場でも和婚はできる!
神社
ホテル内にも神前式ができる施設はありますが、最も多くの人に選ばれているのは神社。披露宴会場と提携している神社のほか、新郎新婦が慣れ親しんでいる地元の神社などでも行うことができます。
一般的に##s##神社での挙式といえば家族や親族のみしか参列できないと思われがちですが、中には友人や知人でも参列できる神社もある##e##ので、事前に確認しておきましょう。
神社の中には披露宴会場が併設されているところもありますが、提携しているホテルや専門式場、料亭などで披露宴を行うケースもあります。
ホテルや式場の神殿
多くのホテルや専門式場には、神社でいうところの本殿に当たる「神殿」が、挙式会場として備わっています。神前式自体も神社と同じように厳かで本格的な神道の作法にのっとって行われます。
また、##s##館内にあるので空調設備や控室が充実しているのも神殿の魅力。会場を変えず、そのまま披露宴会場へ移動できるので高齢者や子ども連れのゲストにも優しい会場といえるでしょう。##e##希望すれば和風の人前式など神前式以外のスタイルでの挙式も可能です。
お寺
お寺では、仏教の教えにのっとって行う「仏前式」を挙げることができます。##s##新郎新婦いずれかの菩提(ぼだい)寺や同じ宗派のお寺で行うのが一般的ですが、両家の宗派が異なる場合は最初に相談し、どちらの側で行うのかを決めておくことが必要です。##e##
中には異なる宗派でも受け入れてもらえるところもあるので、歴史的に有名な寺院など気になる会場があれば直接確認してみましょう。
その他
神社や仏閣、ホテル・専門式場などの神殿以外にも、和婚(和テイストを取り入れた結婚式、和風結婚式)を行える結婚式会場はたくさんあります。
例えば##s##ゲストハウスやレストランといった神殿が備わっていない会場も選択肢の一つ。ホテルや専門式場で行う場合にも、神殿を使わずに披露宴会場やガーデンで和婚を行うことは十分可能##e##です。
#03|結婚式に「和」を取り入れる
方法・アイデア
装花・ブーケを和テイストに
装花やブーケは「和」を取り入れやすいアイテムです。ポピュラーなところでいえば、ピンポンマムやダリア、コチョウランなどが和を感じさせる花材の代表ですが、探せば和テイストの花はまだまだたくさんあります。
そのほか洋風のイメージが強い花材でも、##s##リボンの代わりに組みひもや水引を使ったり、和を感じさせる葉っぱや実もの、扇子といった小物を用いてアレンジ##e##すれば、立派な和テイストの装花&ブーケの出来上がり。和装に合わせてぜひトライしてみてください。
和アイテムをちりばめる
リングピローやプチギフトのラッピング、席札、ボールブーケなど、あらゆるアイテムを和テイストでそろえると、会場が一気にジャパニーズ! 取り入れやすい##s##和紙や水引などを上手に使ってアレンジしてみましょう##e##。
料理を和食にする
エビやタイといった、縁起の良い和の食材をふんだんに使った会席料理は、ハレの日にふさわしい和の婚礼料理。季節感溢れる繊細な料理は目でも味わえる逸品です。和婚をするなら、料理も和食にこだわって、和の心でゲストをおもてなししましょう。
和装を着る
和婚を決意したきっかけが「和装をしたいから」という人はきっと多いはず。白無垢や色打ち掛け、引き振り袖といったこの日だけの特別な一着は、誰もが一度は袖を通してみたい日本ならではの憧れの花嫁衣裳。
洋髪やブーケ、アクセサリーと合わせればモダンに着こなすこともでき、思ったほどハードルが高くないのも嬉しいところです。
#04|和婚の挙式・披露宴
定番演出アイデア
和シャワー
挙式直後の祝福シーンを華やかに彩るフラワーシャワーを和婚にも取り入れてみませんか?代表的なものは「折鶴シャワー」。鶴は長寿や夫婦仲の良さを象徴する縁起物でもあり、おめでたい席にぴったり。
「水引シャワー」や「千代紙シャワー」なども和婚らしくておすすめです。ほかにもフラワーペタルに和柄のスタンプを押したり、折鶴や水引にフェザーやリボンを加えるアイデアも!
だるまケーキ・ちらしずし入刀・おにぎりバイトetc.
定番のケーキ入刀も工夫次第で和風にアレンジすることが可能。例えばケーキの表面に「だるま」を描き、ふたりで目入れをする儀式。ナイフをチョコペンに持ち替えるだけで和婚らしい入刀セレモニーが叶えられます。
また、スポンジの代わりにちらしずしで作ったケーキに入刀したり、ファーストバイトを大きなおにぎりで行ったりと、アイデア一つでさまざまな和の演出に転換できそうです。
鏡開き
日本酒の入った大きなたるを、新郎新婦が木づちでたたいて開く「鏡開き」は、昔から和の結婚式に欠かせない演出の一つ。
定番の演出ではありますが、ふたりらしくアレンジを加えても楽しそう。例えば新郎新婦だけでなく両家の親も交えて行ったり、大だるの代わりに各卓にミニだるを用意し、テーブルラウンドを兼ねて行う方法も。たるの中にギフトなど日本酒以外のものをセットすることもできます。ぜひお試しあれ。
餅つき
お正月など日本のおめでたい行事でよく見かける「餅つき」も、和婚の演出にもってこい。元気な掛け声が響く中、新郎新婦に続いてゲスト全員で参加することができ、「両家やゲストとの末永い“おつきあい”」「夫婦で“粘り強いお餅”のような家庭をつくっていく」と、結婚式にふさわしいさまざまな意味を持たせることができます。
水合わせの義
式の朝、お互いの実家からくんできた水を、新郎新婦が同時に1つの杯に注ぎ合わせて飲む「水合わせの儀」。異なる環境で育ってきたふたりが1つになり、新たな家庭を築いていくという願いを込めた伝統的な和の儀式です。
和の風情たっぷりの感動的な演出は、「和の人前式」のメインイベントとして定着しつつありますが、神前式の後の披露宴演出に取り入れても盛り上がります。
升タワー
たくさんの升をピラミッド状に積み上げて上から日本酒を注ぐ「升タワー」は、鏡開きとセットで楽しめる演出で、シャンパンタワーの和バージョンともいえるもの。
工夫次第でアレンジもOK!例えばあらかじめ升にドライアイスを仕込んでおき、竹筒に入ったお湯を注ぐとスモークが出てくるという演出も可能です。
和ラウンド
お色直し入場後の定番演出といえばテーブルラウンドが人気ですが、こちらを和風にアレンジ。新郎新婦がおみくじをゲスト一人一人に配る「おみくじラウンド」や、ゲスト卓でミニだるを開いて回る「鏡開きラウンド」など、和のテイストを取り入れながらさまざまなバリエーションを楽しみましょう。
和菓子ビュッフェ
デザートビュッフェのケーキやスイーツを色とりどりの和菓子に替えて。季節感溢れる生菓子は見た目も鮮やかでとてもヘルシー。テーブルラウンドを兼ねてふたりがサーブしたり、披露宴が始まる前のウエルカムタイムにお抹茶と一緒に出しても喜ばれそうです。
#05|先輩花嫁の和婚実例はこちら
和婚のカタチはさまざま。「こうしなければならない」というルールは特にありません。そんな和婚にしようかな?と迷っている花嫁さんは、ぜひ、先輩花嫁たちが挙げた“和婚”を参考にしてみて。
ふたりが出会った場所から皆さんに感謝を込めて
日本書紀にも登場し、“いくたまさん”と大阪では親しまれる生國魂神社での神前式を行った花嫁さん。緑豊かな境内でのフォトツアーや参進に始まり、親族以外のゲストも参列した挙式は、厳かな中にも温かい雰囲気が漂った。
感謝と愛情を伝え合えた今日に乾杯!
お色直しで和装を取り入れた花嫁さん。「成人式で見せられなかった袴姿を母に見せたくて」と新郎。和装姿で鏡開きをし、ゲストに日本酒を振る舞った 。
自然体でありのままに。それが私たちらしさです
チャペルでの和装の人前式は、花嫁のこだわり。「和装を希望していた母の思いをカタチに。そして自慢のカッコいい父とバージンロードを歩くのが夢でした」。この日のテーマは「comme nous(コムノース)=私たちらしく」。カタチにとらわれないスタイルと、ふたりらしい演出で、ゲストと一緒に思い切り楽しむ!そんなコムノースな一日となった。
満開のサクラの木の下で特別な一日になりました
もともと結婚式をする予定はなかったけど「父母のためにも結婚式をしようか」と、お正月休みを利用して会場見学に。「サクラの時季にこの会場で結婚式ができたら素敵!」と、急きょ結婚式を行う方向へとかじを切った。当日はふたりの願い通り、サクラが満開!和装での人前式はその満開のサクラの下で。
伝統的な和の空間を今の気分でふたりらしく
「自由なスタイルが好き。ふたりとも30代なので、ラフさも取り入れながら、センスのいい結婚式にしたいと思っていました」という花嫁さん。そんなふたりが会場に選んだのは、京都・八坂神社の鳥居内、480余年の歴史を誇る老舗料亭をリノベーションしたゲストハウス。和と洋を絶妙なバランスでミックスしたスタイルでゲストをもてなした。
大好きな皆と笑い合える大切な時間が過ごせました
白ドレス、カラードレス、和装と衣裳をチェンジしながらプログラムにメリハリのある披露宴に。中でもふたりが印象的だったのは和装の時間。インパクト大のだるま形ケーキが登場すると、ふたりは入刀の代わりにチョコレートで目を入れ、さらに二人羽織のファーストバイトで会場を盛り上げた。
自然の中を家族と散策!遊び心溢れる時間でした
コロナ下で新しい結婚式のカタチを模索したふたりが選んだのは、自然豊かな場所で過ごす“お散歩ウエディング”。イチョウの木の下で落ち葉を飛ばして無邪気に遊ぶ新郎新婦。和装のふたりは満面の笑みを浮かべ、その様子を見守る家族も嬉しそうに目を細めた。
大好きなヨサコイや音楽で感謝と元気を届けたくて
郡山を中心に活動するヨサコイチームのリーダーの新郎と衣裳デザインを担当する新婦。ふたりにとってヨサコイは情熱や元気の源。「こんな時期だからこそ日頃の感謝を込めてゲストに舞を贈りたい」と仲間の協力を得てヨサコイ尽くしの一日を実現した。
善光寺参道を練り歩き純和風の結婚式!
挙式会場の寺院まで、仲見世通りを練り歩く途中、行き交う参拝客から温かい祝福の声を掛けられ、結婚式に招待できなかった友人や仕事仲間も駆け付けてくれた。伝統的な和の儀式にこだわったふたり。善光寺で厳粛な仏前式を執り行い、両家が固く一つに結ばれた。
父と一緒に披露宴入場!思いが叶って感無量です
父のエスコートで披露宴に入場した新婦。「以前、父が入院した時、将来、娘たちの結婚式に参列することを励みに、リハビリを頑張ったと聞いていたので、今日、その期待に応えることができてよかった!」。和装あでやかな新婦の隣で、新婦父の照れた様子にゲストも和み、温かな雰囲気で披露宴がスタート。
古都の風情溢れる場所で大切な人に感謝を伝えたい
鮮やかなチャペルの緑を背景に、格調高い白無垢の和装で行われた神前式。ふたりが出会い、多くのゲストにゆかりのある奈良で行う結婚式なので、猿沢池の向こうに興福寺の五重塔を望む披露宴会場からの眺めもおもてなしの一つに。
お互いの大切な家族が一つになれた一日でした
美しい竹林に囲まれた挙式会場にひと目ぼれした新婦。仲良しのいとこに会場の報告をしたところ、「ドレスの代わりに白無垢を着ても素敵そう!」というアイデアが出て大興奮。それを実現することに。
人生の節目にふさわしい理想の一日が過ごせました
結婚式の会場は、新婦が幼い頃に母の友人の結婚式で訪れて以来、親子で憧れていた場所。薩摩藩・島津家の元邸宅で、料理の鉄人・坂井宏行氏プロデュースの料理がいただけ、和装での挙式を望む新婦の思いも叶えてくれる場所だった。
最高の思い出づくりに家族みんなで楽しみたい
ふたりとも普段から洋食よりも和食が大好き。年配の親族も多いため、結婚式は格式ある老舗料亭の料理を中心に、両家の交流を深める和のおもてなしをすることにした。ふたりを祝福するためにゲストが集まったのは、紅葉がほんのりと色づき始めた秋の古都・奈良。お色直しでは、さらに季節を感じられる、紅葉柄の引き振り袖をセレクト。
世界遺産の神社で神前式。和も洋も楽しみ尽くしました
栃木県民のふたりにとって親しみ深い、日光東照宮。デートでも訪れ、お互いそっと「この人と結婚できたらいいな」と祈ったことも。誓いの舞台は、一般客は入れない、絢爛(けんらん)豪華な彫刻が施された祈祷殿。親や親族も「貴重な体験ができた」と大喜び。披露宴は、前半は和装に合わせあえてしっとりと、後半は新郎の華麗なマジックショーから始まり、楽しいギャップでゲストを魅了。ドレス姿の花嫁が父と腕を組んで歩く再入場も幻想的でみんなが見ほれた。