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神前式の基礎知識&流れ
Wedding Manual

神前式の基礎知識&流れや費用を知っておこう

和装で行う神前式は、日本らしい厳かな雰囲気が魅力です。ただ具体的にどんなことをするのか、分からない部分も。神前式の基礎知識&流れを知って、挙式スタイルの参考にしましょう。

ココをおさえて!
  • 神前式は日本古来の神々に誓いを立てる挙式スタイル
  • 約半数が神社で神前式を行っている
  • 巫女舞や折り鶴シャワーなど、会場によっては演出を追加することもできる

#01|神前式とは? 起源は?

日本古来の神々に誓いを立てる挙式
広く一般に浸透したのは戦後から

神前式

「神前式」は、##s##神道の神々に誓いを立てる日本ならではの挙式スタイル##e##です。神道とは、古来から続く八百万(やおよろず)の神様への信仰に、仏教などが影響して受け継がれてきた日本独自の信仰です。##s##神事を行う神主が結婚を伝える祝詞(のりと)を奏上し、三三九度の杯を交わして玉串をささげ、夫婦の契りを結びます##e##。

現在のような神社で行う形に整えられたのは、1900(明治33)年に行われた大正天皇のご成婚が最初といわれています。その後一般に広まったのは、第二次世界大戦後でした。それまでの日本の結婚式は、新郎の自宅に身内の者が集まり床の間に祀られた神様の前で行う形でした。

玉串(たまぐし)って?

玉串は、結婚式など神社で行われる儀式の場で使われるもので、木の枝に紙垂や木綿を結んで下げたものです。参拝者や神職が神前に捧げます。白いギザギザの紙は紙垂(しで)と呼ばれ、ギザギザは雷を表し、雨乞いや邪悪なものを祓う意味が込められています。

#02|神前式はどこでできる?

神社で執り行う人が半数以上
それ以外は会場内の神殿で

神前式はどこでできる?

神前式を行った場所を尋ねたところ、結果は以下の通り

神社……52.4%
ホテル内にある神殿……25.2%
結婚式場内にある神殿……20.9%
その他……1.5%

##s##「神前式」は神社で行った人が半数以上##e##となっています。専門式場やホテルでは館内に神殿を設けているところが多く、それらの場所では神主が会場に出向いて式を行ってくれます。

神前式は親族しか列席できないものと思われがちですが、##s##収容人数に問題がなければ友人や知人の列席ができる会場もあります##e##。ホテルや専門式場の神殿ではスペースが限られている場合があるので、多くの人に列席してもらいたい場合は、事前に挙式に列席できる人数を聞いておくのがお勧めです。

#03|神前式はいくらかかる?

神前式の費用平均は
首都圏で33万7000円
会場によって金額はさまざま

##s##神前式にかかる費用は首都圏を例にとると平均33万7000円##e##。分布を見るとボリュームゾーンは20万円未満で半数以上がここに位置していますが、40万円以上かかったと答えた人も25.4%おり、費用は会場によってさまざまです。

ホテルや専門式場内の神殿では、移動や準備に手間が掛からないことから、比較的リーズナブルに式を挙げられることが多いです。一般の参拝客もいる神社の神殿では、一定時間貸し切りにすることから、その分、会場内の神殿よりも費用がかかる場合があります。

神前式にかかった費用(首都圏)

費用
割合
10万円未満
5.4%
10万~20万円未満
34.5%
20万~30万円未満
25.5%
30万~40万円未満
9.1%
40万円以上
25.4%

#04|神前式には何を着る?

新婦は白無垢がメジャー
新郎は紋付き羽織袴が正装

和装を着たいという理由で神前式を選ぶ花嫁も多いかもしれません。新婦の和装は、白無垢が多いものの、色打ち掛けや黒引き振り袖などでもOKです。新郎も新婦に合わせて正装を身に着けます。

新婦の衣裳

白無垢

白無垢

白無垢は、##s##中に着る掛け下も上に羽織る打ち掛けも白色の婚礼用の和装##e##。室町時代から最も格の高い衣裳として、身分の高い女性の間で着られるようになりました。
白無垢の色合いは純白から生成りまでさまざま。素材も唐織や刺しゅう柄などバリエーションがあります。

色打ち掛け

色打ち掛け

色打ち掛けは、##s##色や柄が華やかな打ち掛けを羽織ったスタイル##e##です。最近は白無垢のような淡い色合いの色打ち掛けもあります。
挙式を白無垢で行い、披露宴で色打ち掛けを着る場合は、打ち掛けを変えるだけでスピーディーにお色直しができます。

黒引き振り袖

黒引き振り袖

黒引き振り袖は##s##お引きずりとも呼ばれ、江戸時代後期から昭和初期の婚礼で一般的に着られていた花嫁衣裳##e##です。
黒地に松竹梅や鶴といった吉兆柄が描かれ、帯が見えるため後ろ姿も華やかです。文金高島田に角隠しを合わせると引き締まった印象になります。

新郎の衣裳

紋付き羽織袴

紋付き羽織袴

新郎は、##s##黒の羽織に黒のしま柄、もしくは茶色の袴を合わせた、紋付き羽織袴(もんつきはおりはかま)が正装##e##です。羽二重(はぶたえ)という織り方で織られた黒の羽織、黒羽二重(くろはぶたえ)が最も格式が高いとされています。
黒以外は色紋付きと呼ばれ、新婦の和装の色合いに合わせて、白や青、グレーなど色無地の羽織や袴を合わせることもあります。

#05|神前式のヘアスタイルは?

綿帽子は白無垢のみOK
角隠しは他の和装でも◎

神前式では基本的に和装を着るため、髪型も和装に合うスタイルにします。以前は日本髪のかつらをかぶるのが通例でしたが、最近ではどの和装でも洋髪が人気です。一方で日本の花嫁らしさも見直されていて、綿帽子や角隠しを選ぶ人もいます。

文金高島田

文金高島田

文金高島田とは##s##花嫁特有の日本髪の結い方##e##のことで、多くはかつらをかぶります。##s##江戸時代の未婚女性の結い方である島田髷(しまだまげ)のまげを高くする##e##ことで、優美な雰囲気になっています。

綿帽子

綿帽子

綿帽子は、##s##文金高島田を結った上にかぶる布##e##のことです。白無垢にのみ合わせることができます。##s##「挙式が終わるまでは新郎以外に顔を見られないように」という意味##e##があり、挙式後は取り外します。

角隠し

角隠し

角隠しは、##s##挙式の際に文金高島田の髪型の上にかぶせる布状の覆い##e##のことです。角隠しは白無垢だけでなく、色打ち掛けや黒引き振り袖にも合わせられます。##s##「角を隠して夫に従う」の意味がある##e##といわれています。

洋髪

洋髪

##s##和装に合わせた洋風のまとめ髪##e##のことです。和と洋のミックスで、モダンな印象に仕上がります。かつらに比べて、ドレススタイルへのチェンジが早くできるという利点もあります。

#06|神前式の基本の流れ

神社で行われる神前式は、##s##入退場を合わせて30分程度##e##です。神主が斎主として式を執り行います。神道を信仰しているかどうかを問われることはなく、基本的には誰でも挙げることができます。神前式の中でもキリスト教式同様に、結婚指輪の交換を取り入れることもあります。

神前式の基本の流れ(一例)

式次第
詳細
参進の儀(さんしんのぎ)
結婚の儀を告げる雅楽が演奏される中、斎主・巫女に先導された“花嫁行列”が本殿・御社殿まで進む。
入場
斎主、新郎新婦、仲人、親、親族が入場。神社では楽人が先頭。神前に向かい右側に新郎、左側に新婦が座る。
修祓(しゅうばつ)
一同起立、斎主による祓詞(はらいことば)に続き、清めのお祓いを受ける。
祝詞奏上(のりとそうじょう)
斎主が神前にふたりの結婚を報告し、幸せが永遠に続くよう祈る。
誓杯の儀(せいはいのぎ)
三三九度の杯。新郎新婦が大中小3つの杯で交互にお神酒をいただくことで、永遠の契りを結ぶ。
神楽奉納(かぐらほうのう)
巫女が神楽に合わせて舞を奉納する。神社によってはない場合も。
誓詞奏上(せいしそうじょう)
新郎新婦が神前に進み出て、誓詞(=誓いの言葉)を読み上げる。
玉串奉奠(たまぐしほうてん)
新郎新婦が神前に玉串をささげ、「二拝二拍手一礼」。仲人夫妻、両家代表が続く。
指輪の交換
結婚指輪の交換をする。
親族杯の儀(しんぞくはいのぎ)
親をはじめ両家の親族が、順にお神酒をいただく。
斎主あいさつ(さいしゅあいさつ)
斎主が、結婚の儀が滞りなく終了したことを報告する。
退場
全員が退場。

#07|神前式に取り入れる演出

流れに沿って行う神前式ですが、オプションとして演出を追加できることもあります。行いたい演出がある場合は、挙式会場を選ぶ段階で、確認しておくのがお勧めです。

参進の儀

いわゆる##s##花嫁行列のこと##e##です。神社の入り口から神殿に向かう参道を、神主や巫女が先導して新郎新婦が歩みます。その後ろを親、親族の順と続きます。

巫女舞

神前式の間に、##s##巫女が神楽に合わせて舞を奉納すること##e##です。神社によって組み込まれていることもあれば、追加演出になっている場合もあります。

指輪交換

結婚指輪の交換は、中世ヨーロッパで始まった習慣です##s##。近年は神前式でも取り入れられるところが多くなっています##e##。「指輪交換(ゆびわとりかわし)の儀」として、式に組み込まれていることもあります。

折り鶴シャワー

キリスト教式で行うフラワーシャワーを模して、退場時に行う和風の演出です。鶴は一生をつがいで過ごし長寿でもあることから、##s##夫婦の幸せを祈って折り鶴をまきます##e##。

水合わせの儀

##s##新郎新婦がそれぞれの実家でくんできた水を、一つの杯の上で合わせる儀式##e##です。その水をふたりが飲むことで、新たな家族の誕生を祝します。それぞれ異なる環境で育ったふたりが、互いになじんで幸せに暮らせるようにとの願いが込められています。

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構成・文/稲垣幸子 イラスト/田中麻里子 
※記事内のデータは「ゼクシィ結婚トレンド調査2023(首都圏)」及び、2019年12月にマクロミル会員206人が回答したアンケートによるものです。

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