卒花とゲストの声満載!【結婚式の引出物(引き出物)】知っておくべき選び方&贈り方の基本
結婚式の引出物(引き出物)は、ゲストへの感謝を伝えるためのアイテムの一つ。昔ながらの慣習的なアイテムでもあるため、失敗は避けつつ、相手が喜ぶものを贈りたいですよね。そこで、「引出物って何?」という超基本から、しきたり、トレンドアイテムまで押さえておくべきポイントを網羅しました。卒花さんやゲストの皆さんのリアルな声も参考に!
- 引出物(引き出物)はふたりの結婚式の記念品であり、ゲスト宅へのお土産
- 3品目、1人当たり総額6000円が平均
- もらってうれしい引出物の1位はカタログ式ギフト
- ゲストとの関係性に合わせて贈り分けする人が多い
- 親の意向や地元の引出物事情については事前に確認した方が安心
#01|引出物(引き出物)とは?
結婚式に参列するゲストからいただいた
ご祝儀への“お返し”です
引出物は、結婚するふたりの記念品、留守をしている家族へのお土産を意味するものです。広い意味ではメインギフト、引菓子(引き菓子)、そして、かつお節などの縁起物の3品を贈るのが元々のマナーでした。狭い意味でいう「引出物」は、上記の「メインギフト」に当たります。
プチギフトとは?
新郎新婦がゲストに渡すギフトには、昔ながらの引出物の他に、「プチギフト」と呼ばれるものがあります。主にお見送り時などにふたりからゲスト一人一人に、感謝を伝えながら手渡しするものです。お菓子をはじめ入浴剤などの実用的なアイテムまで1個当たり数百円のものが一般的。オリジナルタグを付けて特別感を出す人も増えています。
プチギフトについて詳しくは以下をチェック↓
#02|引出物(引き出物)の平均的な
品数や相場はどのくらい?
3品贈るのがメジャー。
トータル金額は1名分6200円が平均
##sb##【引出物1個当たりの金額】##eb##
3000円未満 3.7%
3000~4000円未満 34.1%
4000~5000円未満 14.0%
5000~6000円未満 20.0%
6000~7000円未満 6.4%
7000~8000円未満 3.3%
8000~9000円未満 2.8%
9000~1万円未満 0.4%
1万円以上 15.4%
##sb##【品目数】##eb##
第1位 3品目 53.9%
第2位 2品目 20.4%
第3位 1品目 11.9%
メインギフト、引菓子、プチギフトなど##s##ギフト全体の1人当たり平均金額は、6200円##e##です。
ちなみに、各ギフトの平均額は次のようになります。
・メインギフト 平均6000円
・引菓子 平均1400円
・プチギフト 平均300円
また、品目数は、##s##3品目贈った人が最もが多く約半数に上ります##e##。
贈った内容は、引出物(メインギフト)が92.7%、引菓子は91.2%、引菓子以外の食べ物は33.4%となっています。
金額や品目数は、親族や友人などゲストによって「変えた」という人が約8割。下記の記事でぜひ詳しく見てみてくださいね。
#03|みんな、引出物(引き出物)は
どこで手配してる?
引出物や引菓子は会場に依頼
プチギフトは自分で手配する人が多い。
##sb##【引出物の手配先】##eb##
結婚式会場 54.0%
結婚式会場の提携店 28.2%
外部のお店(インターネット通販) 16.5%
外部のお店(店頭) 4.4%
手作り 0.4%
無回答 1.8%
引出物のメインギフトや引菓子は、会場で、または会場が提携しているショップに依頼する人が約8割。会場にもよりますが、持ち込みができなかったり、持ち込み料が発生するケースがあるため、会場を通さず、店舗やインターネット通販で直接手配したという人は約2割にとどまりました。一方、プチギフトは自由に持ち込めるところが多いため、自分たちで用意する人が半数以上に。
#04|ゲストに聞いた!
「もらってうれしい引出物(引き出物)」
って?
選べる自由度や持ち運びしやすさで、
カタログ式ギフトが根強い人気
ここでは、狭い意味での引出物(メインギフト)についての人気傾向をご紹介。実際に選ばれているものだけでなく、ゲスト目線での“もらってうれしい”理由のコメントにも注目を。
[第1位] カタログ式ギフト
結婚式に参加したゲストの77%以上が「もらってうれしい」と答えたカタログ式ギフト。人気の理由は、多彩な選択肢から自分が欲しいものを選べる自由度。そして、持ち帰るときに負担になりにくい“軽さ”です。最近では、ファッションブランドがプロデュース・セレクトするカタログや、食事やアクティビティーなどの体験型の内容、食べ物が中心のものなど、バラエティー豊か。ゲストの顔触れに合わせて選び分けることもできます。
「こんなところがうれしい!」
普段自分では買わないけれど、あったらうれしいなと思うものを選べるのがいい。選ぶ時間も楽しいです。(男性・23歳)
遠方からの参列だとできるだけ身軽にしておきたいので、カタログ式ギフトなら荷物にならないし、好きなものが選べてありがたいです。(女性・51歳)
[第2位] ハムやフルーツなどの食品
ハムやフルーツなどの食品を支持した人は28.6%で2位にランクイン。自分ではなかなか買う機会がないからという理由で高級ブランドのものが特に喜ばれる様子。また、「家族と一緒に味わえるのがうれしい」というコメントもあり、お土産として結婚式の余韻を楽しんでいる様子もうかがえました。
「こんなところがうれしい!」
自分では買わないような高級食材をいただくと、テンションが上がります。(女性・26歳)
家族と一緒に食べられるから。結婚式の感想なども伝えながら、楽しい時間が過ごせました。(男性・46歳)
[第3位] タオルセット
実用的なアイテムとして幅広い世代や男女ともに支持されたのがタオル。中でも、肌触りや質の良さにこだわったリッチなもの、そして、好き嫌いの少ないベーシックなカラーや無地のものを贈ると、さらに喜ばれるでしょう。また、タオルは軽いものが多いので、その点も支持されるポイントに。
「こんなところがうれしい!」
質の良いタオルは実用的でもらえるとうれしいものの一つ。来客用に使っています(女性・26歳)
消耗するものなので、何枚あってもいいのがタオル。一番欲しい引出物です。(男性・55歳)
[第4位] ワインやウイスキーなどのお酒
相手がお酒好きならワインやウイスキー、日本酒なども喜ばれるようです。ゲストに合わせて贈り分けを考えている場合には候補にしてもよさそう。少し重いので、宅配便で送るサービスを利用するなどの配慮を。
「こんなところがうれしい!」
お酒が好きなので、自分では買わないような高級な銘柄だと、特にうれしいですね。(男性・34歳)
後日、結婚式を思い出しながら飲めるのがいいですね。自宅で楽しめるものはありがたいです。(男性・69歳)
[第5位] バスソルトやせっけんなどバス用品
バス用品も日々使える実用的なアイテムとして幅広い層が支持。自分ではなかなか買わないようなリッチなものや、パッケージにこだわったビジュアルとしても素敵なアイテムだと、もらったときの感動もグッとアップ。
「こんなところがうれしい!」
気軽に買えないようなブランドのバス用品をいただけたときは大満足でした。(女性・35歳)
消耗品は大歓迎です。普段自分では買わないような癒やしグッズがもらえると、うれしいですね。(男性・29歳)
#05|ゲストに聞いた
「正直困った引出物(引き出物)」って?
“重い” “使わない”…、人によって
変わるので相手を思い浮かべてみて
できれば、相手に喜ばれる引出物を贈りたいですよね。そこで、さまざまなゲストが語る「困った引出物」がどんなものかご紹介。もちろん人によって違うので、「なぜ困るのか?」に注目しながら、参考にしてみてくださいね。
ゲストが「正直困った」引出物について詳しくチェック↓
#06|スタイリストが選ぶおすすめの引出物
ポイントは
“ちょっと特別”を感じさせる付加価値!
では、実際にどんなものを選べばよいのでしょうか?
『ゼクシィ』などブライダル雑誌でスタイリングを手掛けるほか、コンサバベースの甘口スタイリングにも定評がある、スタイリストの土田麻美さんに、今おすすめの引出物をセレクトしてもらいました。
journal standard Furnitureのカタログ式ギフト
「ふたりのセンスが伝わる素敵なデザインのカタログ式ギフト。さすがファッションブランド発のカタログ式ギフトというだけあって商品がどれもおしゃれ。老若男女にウケること間違いなしです」(土田さん)
育てるタオルのタオルセット
「筒型のボックスに入った、おしゃれ心をくすぐるデザイン。種類はいろいろあるけど、フェイスタオルが使い勝手良くおすすめ。使えば使い込むほど空気を含んだようなふんわり感に成長します」(土田さん)
この他にもスタイリスト厳選のおしゃれな引出物はこちらでチェック↓
#07|選び方や贈り方の傾向は?
気にしておきたいことって?
ゲストの「もらってうれしい」が大事!
親の意向やしきたりも押さえておいて
引出物は夫婦になって初めての贈り物であり、時代はどんどん進んでいるとはいえ、慣習もあるから、選び方や贈り方に悩む人も多いのでは?どの程度しきたりや親の意向を気にしながらゲストが満足する贈り方ができるか、最近の傾向と卒花さんの体験談を参考にしてみてくださいね。
かさばらないものや宅配でゲストの負担に配慮
特に、遠方からの参列や子ども連れ、ヒールの靴を履いているなどで、移動の負担の大きいゲストにとっては、かさばるものや重い引出物は負担になることも。カタログ式ギフトなど軽いものを選ぶ他、宅配便で引出物を届けるサービスなどを利用する人も増えています。
▼引き出物の宅配サービスを利用した卒花さんの声
遠方からのゲストに「荷物が減って助かった」と喜ばれました。人によって贈るものを変えたので、宅配だとその違いに気付かれる心配がないのもよかったと思います。(29歳/大阪府)
結婚式の当日に雨が降っていたため、荷物が多かったゲストが喜んでくれました。宅配便のサービスでは、同じ予算内でも少しグレードが高いものを入れられてよかったです。(31歳/東京都)
遠くから来てくれた友人のみ引出物を宅配便で送りました。子ども連れでの参列だったので手が空いてよかったと感謝されました。また、別の友人は宅配サービスが初めてだったようで、気遣いがうれしかったと喜んでくれました。(33歳/群馬県)
ゲストの層に合わせたアイテムをセレクトする
ゲストによって贈る内容を変えたという人は78.9%と多数。どのように贈り分けたかは、さまざまな例がありますが、親族と友人などゲストとの関係性によって分ける例が多く、3パターンが主流となっています。贈り分けをした卒花さんへのアンケートによると、“いただくご祝儀の額が違うから価格帯を変えた”、“年代や性別、家族構成に合わせて好みのものを選びたかった”といった理由が多いようです。
▼引出物を贈り分けした卒花さんの声
女性向けや男性向け、シニア向け、お子さんのいる家庭向けとさまざまなタイプのカタログ式ギフトを、それぞれに向けて贈りました。「欲しいものや興味のあるものから選べたのがよかった」と喜ばれました。(28歳/宮崎県)
親族には昔ながらの引出物を贈り、友人には好きなものを選んでもらえるようカタログ式ギフトにしました。予想されるご祝儀額も違うため、ゲストに合わせた価格帯にも配慮しました。(26歳/宮城県)
ゲストの生活スタイルや好みに合わせて選びました。それぞれを想像しながら選ぶのはとても楽しかったですし、自分もそんな引出物をもらったらうれしいだろうなと思います。(25歳/愛知県)
両家の親の意見にしっかり耳を傾ける
親族間での慣例や親の考えなどもあり、料理と並んで引出物については、親に相談した方がいいことの一つ。もし、両家の親の意見が異なる場合は、「プランナーさんからのおすすめだけどどうかな?」などと、相談ベースで話してみると角が立たないでしょう。
▼両家の親の意向を聞いた卒花さんの声
親戚への引出物について、いくらくらいのどういうものかをふたりで考え、親には最終確認として相談。すぐにOKをもらいました。(34歳/東京都)
荷物にならないようカタログはカード式のタイプにしようと思いましたが、高齢ゲストには、インターネットにアクセスして注文するのが難しいのでは……ということになり、別の方法にしました。(26歳/千葉県)
彼側の親族の過去の結婚式で、引出物の内容に不満を言っていた人がいて彼の親が気にしていたので、一緒に選んでもらいました。最終的にカタログ式ギフトにしたのですが、嫌がる親御さんもいるので、念のため確認した方が安心だと思います。彼の親も最初は避けたそうにしていましたが、結局品物を贈っても嫌がる方はいるので、最終的にカタログ式ギフトで納得してもらいました。(31歳/東京都)
引出物のしきたりは押さえておいて
引出物として、「切る・割れる・別れる」などを連想させるものはタブーといわれています。また、古くから奇数は吉、偶数は凶といわれており、喜び事は奇数で合わせるのが基本。食べ物を選ぶ場合には日持ちするかどうかも大切です。取り入れるかどうかはふたりの考えや両家の意見にもよりますが、多くの人を招待する場合、気にする人もいますので、上記のようなポイントは押さえておいた方がいいでしょう。
▼しきたりに対する卒花さんの声
引出物の数が気になりました。2つでも間違いではないが3つあった方が安心とアドバイスされ、縁起物を追加するかどうか迷いました。(33歳/神奈川県)
ふたりの実家とも、特にしきたりはありませんでした。それでも品目数は3品がいいかなと思い、お箸のケースを席札にしたので、それを持ち帰ってもらい、一品とカウントしました。(36歳/神奈川県)
地域柄、とにかくゴージャスに見えるものを選ばなければならないという慣習があり、かなりこだわって厳選しました。大変でしたが、喜ばれたのでよかったです。(37歳/愛知県)
#08|意外とある?
引出物(引き出物)のご当地事情
北海道の引出物はお菓子?
北陸では細工かまぼこがマスト?
結婚式のアイテムの中でも、地域性が出るものといえば引出物。内容だけでなく、品数や価格帯などが全国の平均的なものと違う場合も。お互いの地元が遠方同士のふたりは、それぞれの事情を両家の父母などに確認しておくのがお勧めです。
北海道の引出物は1品目で、平均は3400円
北海道は会費制の結婚式が主流のため、ご祝儀制の結婚式に比べてゲストの負担額も少なめ。記念として贈る引出物についても数や金額が控えめで、内容はお菓子が多くを占めます。中でも「年輪を重ねる」という意味を持つバウムクーヘンが人気のよう。
北陸地方は品目数が多く、独自の風習が
全国的に一般的な品目数は3品目ですが、新潟や富山、石川、福井は同じ奇数でも5品目が慣習。例えば新潟の場合は、メインギフト、引菓子の他、ハムやパスタなどの食べ物の“籠盛り”、赤飯、ふたりの名刺代わりになるようなタオルなどの“松の葉”で構成されます。ちなみに、富山には鯛などの縁起物の形をした飾りかまぼこを贈る例も。