【結婚式レポートin兵庫県】地元の魅力を満載し街ごと楽しんでもらいたい
花嫁行列の後は観劇スタイルの個性豊かな披露宴
ふたりを乗せた人力車が到着したのは、明治時代に創建された今も現役の風情ある芝居小屋。「出発してから到着まで、途切れることなくたくさんの方に『おめでとう』と声をかけていただきました」と、新婦のあゆみさんは感無量。この日、歴史ある兵庫県北部の城下町・出石は、町を挙げての祝福ムードに包まれた。就職を機に関東から関西に移り住んだあゆみさん。実は仕事でまちづくりに携わった経験から、結婚式でもふたりが暮らす出石の魅力を余すことなく伝えたいとアイデアを温めていた。地元の群馬をはじめ、遠くのゲストにも気兼ねなく来てほしいと、披露宴は会費制に。観劇の雰囲気を最大限に生かし、桟敷席にローテーブル、料理は地元の名店の協力で完全オリジナルの三段重が完成した。後半には、地元そば店の3代目、新郎の一真さんが自ら打ったそばをゲストに振る舞うおもてなしも。中座の後、花道を通って両家の家族がそろって再入場すると、100人を超えるゲストから惜しみない拍手が送られた。ほほ笑ましくも温かい演出は、飾らないふたりの人柄を伝え、ゲスト同士も心和むひとときに。「結婚式だけでなく、皆さんが出石のことを楽しんでくれたことが何よりうれしい一日でした」
力自慢の親族が交代で引いた人力車。町内の人や観光客に見守られながら
披露宴は新郎の母の振り袖で。舞台上手に高砂席を設置。会場内の装花は生け花を習う一真さんプロデュース
日本酒、甘酒、地ビールなど、地元酒店のセレクトでドリンクも豊富に
リラックスした雰囲気は桟敷席ならでは。地元・但馬地方の食材を生かした料理とお菓子が三段重に
一真さんが早朝に打ったそばを出前箱に、家族でラウンド。そばにつゆを直接注ぐ「出石皿そば」伝統のスタイルで
ほとんどのゲストが参加してくれた黒電話形のメッセージレコーダー
高砂席のある舞台から客席を入れて記念撮影
花嫁行列到着後、町内の人もお待ちかねの餅まき
花嫁行列は一真さんの実家のお店からスタート。出発前の両家記念撮影
明治34年に開館した近畿圏最古の芝居小屋「出石永楽館」。普段もこの雰囲気のまま歌舞伎などを上演。映画のロケ地としても話題に
後半は三代目林家菊丸さんが落語を熱演
新婦の地元・群馬のお菓子、手作りのつくだ煮、似顔絵のマッチでお土産にも地元色を

兵庫県豊岡市出石町在住
一真さん(29歳)
あゆみさん(33歳)
挙式日:2025年6月8日(日)
会場:出石永楽館(兵庫県)
ビデオ通話の“お見合い”でお互い好印象。すぐに会う約束をして、結婚を前提にお付き合いが始まった。
※ゼクシィ関西版2025年11月号より転載
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