
【結婚式レポートin東京都】ドライな態度の内側にしまった言葉がありました

挙げないつもり書かないつもりが周囲に背を押され
華美なものが苦手なふたりは結婚式に興味なし。ところが新婦父母から「絶対に挙げなくちゃダメ」と念押しされ、親族婚をすることに。「9割9分、親の希望」と新婦。衣裳選びで母は何枚も娘の写真を撮り、予定外のカラードレスも鮮やかなブルーを予約(後に新婦は、こっそり自分好みのブルーグレーにチェンジ)。
当日は梅雨明け初日。降り注ぐ夏の日が心地よく、庭園の記念写真は笑顔でいっぱい。「両家が一枚の写真に収まるなんて二度とない」とひそかに新郎の楽しみだった。披露宴直前にはゲスト控室の大きなスクリーンに、両家のふるさとの日常を映し出した。新郎が「新聞を丸めて野球をした公園」「おばあちゃんちに続く階段」。新婦が「幼少期を過ごした団地」「先生が皮をむいてくれた野みかん実る幼稚園の森」。懐かしい景色に両家親は目を細めた。披露宴では花束と手紙の贈呈。実は手紙は直前まで新婦が拒んだけれど、新郎が「僕も書くから」と促した。「彼女は僕と同じ、お父さんお母さんに対してドライだからこの機会を逃さないように」と。ふたりの胸の内にあったのは“感謝”。お開きを迎えた結婚式は「笑って祝ってもらい、きれいと言われて、意外に楽しかった」
江戸時代の自然を今に残す、池を中心にした回遊式庭園を窓から見下ろす会場を贅沢に使って。テーブルとテーブルの間隔は1メートル以上
梅雨明けの日差しは久しぶりで心地よく、気分が上がった
母には内緒で落ち着いたブルーグレーのドレスに。母は「グレー!?」と何度もつぶやき、祖母は「どっちも似合うよ」とニッコリ。新婦は満足
前撮りもしないつもりだったが、親の希望で庭園を舞台に撮影。当日はそのアルバムを披露した
娘からの手紙を読んで「いつもと違うことが書いてあった」という母に、「良かったね」と兄。手紙を見せられた義姉は涙を流し、父は自分への手紙をポケットにしまって「家で読む」
バブルシャワーの祝福は恥ずかしかったが「嬉しかった」と新郎
ふるさとを映した映像
祖母も祝福に駆け付けてくれた
心優しい弟と中座。式後には趣味のレザークラフトで作ったポーチをプレゼントしてくれた
新婦父が好きなタイの料理を選択
「父と手を繋いで懐かしい気持ち。母はたくさん話し掛けてくれました」

東京都練馬区
高橋陽彦さん(29歳)
安理沙さん(29歳)
挙式日:2020年8月1日
会場:八芳園
歌人がつづるエッセーも音楽も洋服も、好みが同じというふたり。マラソンも一緒に走って大会出場!
※ゼクシィ首都圏版2020年12月号より転載
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