岩下宣子さん マナーデザイナー
現代礼法研究所主宰。NPO法人マナー教育サポート協会理事・相談役。企業をはじめ、学校・商工会議所・公共団体などで、マナー指導や講演などを行う。「マナーとは相手を思いやること」を信条に、ゼクシィでも悩める花嫁さんへの愛あるアドバイスでおなじみ。マナーに関する著書多数。
日本の伝統を感じさせる神前式のセレモニー。参列することになったら、どんな服装で行けばいいのか、少し悩みますよね。和装の新郎新婦に合わせて、参列者も着物を着るべき?なんて思ったり……。この記事では、神前式に参列する際の服装(男性・女性)やマナーについてご紹介します。
岩下宣子さん マナーデザイナー
現代礼法研究所主宰。NPO法人マナー教育サポート協会理事・相談役。企業をはじめ、学校・商工会議所・公共団体などで、マナー指導や講演などを行う。「マナーとは相手を思いやること」を信条に、ゼクシィでも悩める花嫁さんへの愛あるアドバイスでおなじみ。マナーに関する著書多数。
神様に結婚を奉告する儀式で、
締めくくりに参列者もお神酒をいただく
神前式とは神道の教義に沿って行われる結婚のセレモニーのことです。神社をはじめ、ホテルや結婚式場内に設けられた神殿で行われることが多いのですが、庭園などに神職を招いて行われることもあります。日本の伝統を感じさせるセレモニーで、新郎新婦は和装で臨むことがほとんどですが、##s##ゲストも含め、服装は特に決められていません。##e##
神前式では、祝詞奏上(のりとそうじょう)や誓杯の儀(三三九度の杯)、誓詞奏上(せいしそうじょう)、玉串奉奠(たまぐしほうてん)などの儀式が行われます。参列者は基本的には式の流れを見守りますが、締めくくりの親族杯の儀(しんぞくはいのぎ)では、一緒にお神酒をいただきます(神社によっては、友人は親族杯の義に参加しないこともあります)。所要20~30分が一般的です。
神前式であっても、
和装・洋装どちらでも問題なし
先にも述べたように、神前式では新郎新婦であっても和装でなくてはならないとはされていません。ですから、ゲストも和装でも洋装でもどちらでも問題ありません。
##s##洋装の場合、気を付けたいのは肌の露出です。とくに、夏の結婚式は暑いですから(神社では冷房があまり効かないところもあります)、涼しい服装で臨みたいところですが、ノースリーブや素足での参列は控えましょう。##e##反対に冬の挙式は寒くなることもありますので、使い捨てカイロを用意するなど、寒さ対策をとりましょう。
未婚なら「振袖」や「訪問着」、
既婚者なら「訪問着」を選んで
和装で臨むなら、格式の高い装いがおすすめです。未婚の女性であれば振袖や訪問着、既婚の女性であれば訪問着がいいでしょう。色留袖は少し格が高くなり過ぎるかもしれません。訪問着は紋を入れると格が上がりますが、友人や知人としての立場なら紋なしでもいいでしょう。お祝い事なので、できるだけ明るめの色合いで、おめでたい柄があしらわれたものが喜ばれます。
↓結婚式お呼ばれの着物マナーを詳しくチェック!
華やかでどこかおめでたい印象も与える着物は、結婚式に着て行ったら喜ばれる服装の一つですよね。でも、気になるのが、着物に関するマナー。どんな種類を選べばいいのか、気を付ける振る舞いなどはないか、「和のレッスンスタジオWAnocoto」講師の早見さんに教えてもらいました。
上品なワンピースなど
落ち着いた雰囲気の服装がおすすめ
洋装の場合は、派手過ぎない落ち着いた雰囲気のワンピースやツーピースなどがおすすめです。ノースリーブは避け、袖は二の腕をしっかりカバーするものを選ぶのがおすすめです。スカートの丈もあまり短いものはおすすめしません。座って膝が隠れるくらいの丈を選ぶとよいでしょう。
##s##神社によっては、履物を脱いで神殿に上がる場合もあります。丈が長過ぎてズルズルと引きずることがないように気を付けましょう。素足はNGです。必ずストッキングをはきましょう。##e##
神前式では、神社によっては「参進の儀」といって、神職を先頭に新郎新婦や参列者が列になって境内を歩いて神殿に向かう儀式が行われる場合もあります。
このとき、##s## 玉砂利の上を歩くこともあるので、できればピンヒールは避けた方がいいでしょう。こつこつとヒールの音が響くような靴も避けた方が無難です。##e##
##s## お葬式ではNGとされる殺生を想起させるファーや毛皮などのバッグや靴、アニマル柄などですが、神前式では派手でなければ特に問題ありません。ただし、蛇やわに革などは、苦手な人が多いので避けた方が安心です。##e##
着物に羽織を合わせて、フォーマル感を出す
一般ゲストとして和装で参列する場合は、着物に羽織を合わせるスタイルで問題ありません。袴を身に着けると、フォーマル度はアップします。羽織には一つ紋を付けると格が上がりますが、友人・知人としての参列であれば、紋なしでも問題ありません。
黒のスーツに、シルバーグレーや
白黒の縞柄のネクタイなどが一般的
##s## チャペルなどで行われる挙式や披露宴と同様の服装で問題ありません。ブラックスーツやダークスーツに、シルバーグレー、あるいは淡い明るめの色合いのネクタイを合わせます。##e## ベストを着用するとフォーマル感がプラスされます。ポケットチーフを挿し、華やかさを添えるといいでしょう。
ちなみに、##s## 日本では結婚式に白のネクタイを合わせることが多いのですが、欧米ではシルバー系のストライプ柄が正式とされています。なお、黒やアニマル柄のネクタイは避けましょう。##e##
洋装は品の良さがポイント!
和装の場合は両家の親に次ぐ格を心がけて
##s## 親族として出席する場合、女性は和装であれば色留袖か訪問着がおすすめです。格式の高い黒留袖は両家の母親が着ることが多く、親族はお祝いの席らしく色留めにするのがよいでしょう。##e## 五つ紋付きが最も格が高くなりますが、親族なら三つ紋や一つ紋が妥当です。訪問着を着る場合、格式のある一つ紋がおすすめです。##s## 洋装の場合は、一般ゲストと同様です。##e##
##s## 男性の和装は色紋付きが格式の高い装いとなります。ちなみに、最も格式の高い黒紋付きは新郎や両家の父が着用するものです。色紋付きでも五つ紋を付ければ、黒紋付きと同格になりますが、親族としての立場であれば、三つ紋や一つ紋がよいでしょう。洋装の場合は、ディレクターズスーツやブラックスーツがおすすめです。##e##
タキシードやワンピース、
あれば制服でもOK
子どもの服装は、基本的には披露宴に出席する場合と同じと考えて問題ありません。女の子はワンピース、男の子は襟付きのシャツにジャケットを合わせるのがいいでしょう。
##s##あまり派手過ぎず、落ち着いた雰囲気の上品なテイストのものを選びましょう。七五三や入園式・入学式などで着た衣裳があるのなら、それでもOK。制服があるのなら、制服でも問題ありません。##e##
神前式とはいえ、基本的には披露宴に参列するのと同様の服装であれば特に問題ありません。雰囲気に合わせて、着物などを着ると招待側にも喜ばれるでしょう。洋装の場合は、露出を抑えた節度ある服装で臨むのがおすすめです。おめでたい儀式でもあるので、さりげない華やかさを添えるのがいいでしょう。