マナーデザイナー 岩下宣子先生
服装は気持ちを表現するものですから、お祝いの場では「おめでとう」の気持ちを表現する華やかな装いがお勧め。とはいえ、花嫁よりも目立つのは避けてください。マナーにのっとった服装で臨みましょう。
結婚式に招待されたとき、多くの女性が頭を悩ませるのは「何を着ていくか?」ということではないでしょうか。 マナーデザイナーの岩下宣子先生に、お祝いの席にふさわしいお呼ばれ服のポイントについて伺いました。
#01 結婚式にふさわしい服装とは
#02 一般的なお呼ばれ服
#03 靴・バッグ・アクセサリーのマナー
#05 着物の種類とマナー
#06 お呼ばれ服に関するQ&A
Q: 「平服で」と言われたら?
Q: パンツスタイルはNG?
服装は気持ちを表現するものですから、お祝いの場では「おめでとう」の気持ちを表現する華やかな装いがお勧め。とはいえ、花嫁よりも目立つのは避けてください。マナーにのっとった服装で臨みましょう。
華やかさと礼節が感じられるものが
おすすめです
結婚式はパーティであると同時に厳粛な式典でもあるので、服装は基本的には華やかな中にも礼節をわきまえたものを選ぶのがお勧めです。洋装であれば##s##ワンピースやツーピース##e##、和装の場合は##s##留め袖や訪問着、色無地##e##(未婚女性の場合は振り袖でも)などがいいでしょう。
ただし、最近は結婚式の雰囲気もさまざま。友人が主体のカジュアルなパーティもありますし、招待状に「平服で」などと書かれた結婚式もあるでしょう。結婚式が行われる会場やゲストの顔触れ、##s##結婚式の雰囲気などによって、基本の装いを基に少しアレンジを加える##e##のがいいでしょう。
★結婚式参列の服装マナーを動画でサクッと確認したい方はこちら!↓
露出し過ぎず、上品さが感じられる
デザインを選んで
洋装の場合、正式には昼と夜で服装が異なるといわれますが、日本ではそこまで意識はされていないようです。ただし、##s##昼の結婚式では露出は控えめに##e##するのがお勧めです。
##s##できれば袖があり、膝が隠れる程度のスカートのもの##e##がお勧め。肩があまり露出しないものであればノースリーブもOKですが、必ず上に1枚羽織れるものを用意します。なお、##s##夜の結婚式では肩を出すドレスも問題ありません##e##。
デコルテラインも気を付けて。##s##胸の谷間が見えそうなほど大きく開いているものは避けて##e##。なお、露出が少ないからといって、あまりに##s##ボディラインが強調されるようなデザインもNG##e##です。
##s##白色は花嫁の色とされるので厳禁##e##。薄いイエローなど白と見間違えるような色合いのものも避けた方が無難でしょう。一方、黒を着用するときは少し注意が必要です。シンプルなデザインのものだと、喪服のように見えてしまうことも……。フリルなどがあしらわれているデザインにしたり、アクセサリーで変化をつけたりと、##s##華やかに見える工夫##e##をしましょう。
##s##コットンや麻、ニットなどの素材はカジュアルに見えるため、結婚式にはあまりふさわしくない##e##とされます。また、ヘビやワニなど爬虫類の皮革を使用したもの、ヒョウ柄やレオパード柄などの動物柄は、苦手な人がいる可能性も考えて避けた方が無難です。ファー素材(イミテーションも含む)も含め、これらは殺生を連想させることから避けるほうがいいといわれますが、##s##花嫁より派手にならない程度に少量あしらう##e##あればそこまで気にすることはありません。
「この服装はどうかな?」と迷ったときは、「新郎新婦のご家族が見てどう感じるだろうか」と考えてみるのがお勧めです。もしわからなければ、親や親世代の周りの人の意見も聞いてみるといいでしょう。
基本はヒールのある靴で。
バックは小さめを選びます
##s##細いヒールのもの##e##を選びましょう。##s##ヒールがなかったり、太かったりする靴はカジュアルな印象##e##になってしまうので、理由がない限りは避けます。ブーツも同様の理由でNGです。
また、デザインは爪先もかかとも出ていないシンプルなパンプスがよしとされます。ただし、そこまで厳密にすることはなく、オープントウでもストラップのパンプスでもいいのではないか、という声もあります。その辺りは、##s##結婚式の会場や雰囲気、ゲストの顔触れなどから自身で判断##e##することになりますが、わからない場合は避けたほうが無難です。
素材は表革やエナメル、シルク製などがお勧めです。ビジューなどの飾りが付いたものもOK。ただし、ヘビ革やワニ革など動物感のあるものは殺生を連想させるので避けてください。
フォーマルな装いでの参列がマナーとされる結婚式。新郎新婦への敬意やお祝いの気持ちを込めて、もちろん足元までしっかり配慮したいもの。そこで、結婚式で履いてOKな靴とNGな靴をレクチャー。しっかりとマナーを押さえて、自信を持って参列しましょう。
##s##ナチュラルなもの##e##がお勧めです。足が細く見えると人気の##s##黒ストッキングはNG##e##。これは不祝儀を連想させるためです。また、タイツも避けてください。夏は素足でと考える人もいるかもしれませんが、こちらもNGです。
特に制限はありません。シンプルな装いを華やかにする効果もありますので、上手に使いたいものです。ただし、##s##あまりに目立ち過ぎたり、ギラギラし過ぎたりするものはNG##e##。お勧めなのはパールやさりげないコサージュなど。洋服に合わせて、ネックレスやイヤリング(ピアス)などで、素敵に装ってください。
フォーマルな場である結婚式にお呼ばれしたら、気になるのが自分の装い。服装だけでなく、イヤリングやピアス、ネックレスなどのアクセサリーにも、ふさわしいもの、ふさわしくないものがあるって知っていましたか? 招待してくれた新郎新婦に失礼のないように、アクセサリーのマナーをしっかり押さえておきましょう。
##s##小さめのクラッチバッグ##e##などがお勧めです。大きな荷物がある場合は、事前に会場のクロークなどに預けるようにしましょう。なお、披露宴では、##s##バッグは自分の背中と椅子の背もたれの間に置くのがマナー##e##。それを考えると、比較的薄めのものの方がよいでしょう。椅子に置きたくない人は、バッグハンガーを持参するのがお勧めです。
結婚式でゲストが持つべきバッグは、荷物を運ぶためだけでなく、服装としてのバランスも求められます。お祝いの場にふさわしいのはどんなタイプで、避けるべきはどんなタイプか詳しくご紹介。またサブバッグについてのマナーやバッグの扱い方にまつわるマナーもチェックしましょう。
ロングヘアはまとめた方がすっきり
上品に見えます
ヘアスタイルについても、特に制限はありません。##s##服装に合ったもの##e##にしましょう。ロングヘアはそのまま無造作に下ろすよりは、シニョンにまとめたり、ハーフアップにしたりするほうが、すっきりと上品に見えてお勧めです。
気を付けたいのは##s##あまり派手過ぎないこと##e##。あくまでも主役は花嫁ですので、##s##花嫁よりも目立つような髪型にしたり、ヘアアクセサリーを着けたりすることは避けて##e##ください。なお、女性の帽子はアクセサリーとして小さなものをかぶるのであればOKですが、日本では「屋内や食事の際には脱帽すべき」という考えを持つ人が多いので、注意が必要です。
友人や同僚の結婚式に招待され、ヘアスタイルをどうしようか迷っている女性の皆さんへ。ここでは、ロング・セミロング、ミディアム、ボブ・ショートと髪の長さ別に、ウエディングシーン&フォーマルな服に映える最旬のヘアアレンジをご紹介。お呼ばれで心掛けたいヘアスタイルやヘアアクセのマナーも、これを読むだけで分かります!
結婚式にお呼ばれされたら、ヘアもいつもよりドレスアップしますよね。でも、ヘアアクセサリーにも結婚式にふさわしいものと、そうでないものがあるって知っていましたか?ヘアアクセサリーの OK/NGを押さえておきましょう。
成人式にあつらえた振り袖もOKです
結婚式のときにふさわしい着物は、フォーマルとされる##s##黒留め袖、色留め袖、振り袖、色無地、訪問着、付け下げ##e##などです。
##s##既婚女性の第一礼装##e##とされ、母親や親族の既婚女性が着ます。
##s##既婚女性の祝儀用の第一礼装##e##。格式の高いホテルや式場などで行われる結婚式にお勧めです。
##s##未婚女性の第一礼装##e##。ただし、##s##花嫁の衣裳とされる大振り袖は避け、中振り袖や小振り袖を選ぶ##e##ようにしましょう。成人式にあつらえる振り袖は中振り袖であることが多いので、それを利用するのもお勧め。
留め袖や振り袖よりは格は落ちますが、##s##準礼装の色無地や訪問着、付け下げ##e##も結婚式にふさわしい着物とされています。なお、付け下げの場合は模様が少なく、やや地味に見えることがあるので、##s##明るめの色合いや花柄などがあしらわれた華やかなもの##e##を選ぶといいでしょう。
着物は着る場所や着る人が明確に決められています。カジュアルとされる小紋や紬(つむぎ)などは基本的には結婚式にふさわしくありません。浴衣も同様です。わからない場合は、着物に詳しい人や呉服店のスタッフにアドバイスを仰ぎましょう。
華やかでどこかおめでたい印象も与える着物は、結婚式に着て行ったら喜ばれる服装の一つですよね。でも、気になるのが、着物に関するマナー。どんな種類を選べばいいのか、気を付ける振る舞いなどはないか、「和のレッスンスタジオWAnocoto」講師の早見さんに教えてもらいました。
結婚式では礼装が求められますが、「平服で」とは「正礼装ほどかしこまった服装をしなくても大丈夫ですよ」という意味。##s##普段着という意味ではありません##e##ので、セーターにジーンズといったカジュアルな装いはもってのほかです。基本的には##s##ワンピースやツーピースなど、和装なら訪問着や付け下げなど##e##がお勧めです。
パンツで装いたいという場合は、素材とシルエットに気を付けて。素材は##s##シフォンやレースなど柔らかでエレガントさを感じさせるもの##e##。パンツのシルエットはできれば##s##裾広がりのワイドパンツなどの方がドレッシー##e##で、結婚式にはふさわしいといえるでしょう。色やアクセサリーなどにもこだわり、華やいだ雰囲気になるようにしましょう。
ファー素材は少量あしらう程度ならOKですが、##s##花嫁より華やかになってしまうようならNG##e##。これはイミテーションでも同様です。というのも、ファーは見ただけでは本物かイミテーションかはわかりません。新郎新婦の家族やゲストから「結婚式にファーを着てくる非常識な人」と見られる可能性があるので、避けた方が無難です。あなたの評判だけではなく、招いてくれた花嫁(あるいは花婿)の評判も下げることになりますのでご注意を。
先にも述べたように##s##少量なら問題ありません##e##。また、多めにあしらわれているような場合でも、コートなら大目に見られます。ただし、##s##会場内でずっと着ていることは避け、クロークに預ける##e##ようにしましょう。
どのドレスにしようか、何の小物を合わせようか…など、悩みがちな結婚式のお呼ばれコーデ。動画ではゼクシィ編集部員6人が実際に着たコーデをピックアップ。参列した結婚式の状況やコーデネートのポイントとともに解説します。「正統派」から「カジュアル系」まで、ぜひ参考にしてみて。
結婚式の「持ち物リスト」「男性ゲストの服装」「子供服」「家族・親族の服装」については、↓の記事を見てみよう。
結婚式に出席する際、何を持って行けばいいのでしょうか? 絶対に忘れてはいけないアイテムから、あると安心なアイテムまでリストアップ。結婚式に行く前にチェックして、忘れないようにきちんと揃えておきましょう。
男性にとっても結婚式の服装はわからない部分が多いもの。 ビジネススーツでいいの? ネクタイの色は? 靴はどうする? 男性が不安や疑問に思う部分を、マナーデザイナーの岩下宣子先生に伺いました。
子どもが結婚式に参列する場合、きちんとした服装がよさそうなのはわかるものの、明確な決まりはあるのでしょうか? マナーデザイナーの岩下宣子先生に子どもゲストのフォーマルな服装マナーについて伺いました。
フォーマルの場である結婚式においては、立場によって服装のマナーに違いがあることを知っていますか? 特に、家族や親族として参列する場合は、その立場がどういうものかその意味も知りながら、ふさわしい服装をする必要があります。そこで今回は、親、きょうだい、おじおば、いとこ、といった新郎新婦との関係性別に、結婚式にふさわしい服装についてご紹介します。
岩下宣子さん マナーデザイナー
現代礼法研究所主宰。NPO法人マナー教育サポート協会理事・相談役。企業をはじめ、学校・商工会議所・公共団体などで、マナー指導や講演などを行う。「マナーとは相手を思いやること」を信条に、ゼクシィでも悩める花嫁さんへの愛あるアドバイスでおなじみ。マナーに関する著書多数。