
二次会は結婚式よりはカジュアルな雰囲気だから、特別なマナーはないのでは?と思われがちですが、それは間違い。結婚のお祝いの場ですから、ある程度の節度を持って臨むのがお勧めです。
結婚式の二次会に招待された場合、ご祝儀や服装はどうすればいいのか?と疑問に思う人は多いでしょう。普通の飲み会のノリで出掛けては、もしかしたら恥をかくことに? 二次会のお呼ばれマナーを、マナーデザイナーの岩下宣子先生に伺いました。
二次会は結婚式よりはカジュアルな雰囲気だから、特別なマナーはないのでは?と思われがちですが、それは間違い。結婚のお祝いの場ですから、ある程度の節度を持って臨むのがお勧めです。
結婚式の二次会では郵送の他、メールやSNS、あるいはWebなどで招待状が届くケースが多いでしょう。招待状には返信の期日が記されているはずですから、締め切りまでに出欠の返事を送るのは最低限のマナー。予定が分かっているのであれば、なるべく早めの返信を心掛けましょう。
やむを得ず欠席する場合は返信をした後で、できれば電話や直接会うなどしてお祝いの気持ちを伝えましょう。相手との関係にもよりますが、ご祝儀やお祝いの品を贈ってもいいでしょう。金額の目安は3000~5000円くらい。同じような立場の人がいれば、連名でも構いません。
ご祝儀やお祝いの品を贈る場合は、結婚式の1週間くらい前か、結婚式後すぐに自宅に届くように送るのがマナー。なお、結婚式には参列して二次会は欠席という場合には、特に必要ありません。
速やかに幹事に連絡をするとともに、新郎新婦にも連絡をしておわびをしましょう。直前の場合は、会費も負担するのがマナー。新郎新婦へ会費分の金額を包んで渡すのがお勧めです。二次会の前に手渡しをするか、相手に届くように送るのがいいでしょう。難しい場合は、会費を支払う旨を告げて、二次会終了後に早めに渡すようにします。
二次会の会費は受付で払います。会費はお釣りがないように準備しましょう。
新札でなくても構いませんが、できればあまりしわのないきれいなお札を用意しましょう。
会費は受付で金額を確認するので、ご祝儀袋などに入れる必要はありません。そのまま渡します。
ご祝儀は必要ありません。ただ、会費とは別にご祝儀や品物を渡して、お祝いの気持ちを伝えたいということであれば、贈るのは構いません。その場合は新郎新婦の負担にならないように、金額は5000~1万円くらいがお勧めです。二次会の受付に持参すると混乱を招きますので、新郎新婦に手渡しするのがお勧め。手渡しする機会がない場合は、結婚式の1週間くらい前か、結婚式の後すぐに自宅に届くように贈るのがいいでしょう。
お祝いにふさわしい服装を心掛けましょう。華やかに装うのは大いに結構ですが、主役の花嫁よりも目立ってしまうのは考えもの。また、普段着の延長線上というのも避けたいものです。
二次会の服装は会場に合わせて選ぶのがお勧めです。格式のある会場であれば結婚式に準じた服装やドレスで、カジュアルな会場であれば雰囲気に合わせて服装もカジュアルダウンしてOKです。
ホテルや高級レストランなど格式ある会場で行われる二次会では、結婚式に準じた服装がお勧めです。エレガントな雰囲気のワンピースやツーピース、パーティドレスなどがいいでしょう。アクセサリーはパールなど上品なものを合わせます。足元もナチュラルストッキングに靴はパンプスで。バッグも小ぶりのものを選び、スマートに装ってください。
カジュアルなレストランやカフェなどでの二次会は、もう少しくだけた服装で構いません。ただし、カジュアル過ぎるのはNG。ワンピースドレスやツーピースなどが無難ですが、デザインや柄などで少し個性を出すといいでしょう。パンツスーツなら柔らかな素材のものを選ぶのがお勧めです。
居酒屋などでの二次会なら、普段の服装を少しグレードアップした形のおしゃれな装いがお勧めです。上品なブラウスやニットにスカートなどといった装いもOK。服飾小物もホテルや式場での二次会ほど堅苦しく考えなくても構いませんが、靴はカジュアル過ぎるスニーカーやブーツはNG。ぎらぎらし過ぎるアクセサリーも避けた方が無難です。
結婚式の列席者の服装ではNGとされることがいくつかありますが、それは二次会でも同様です。カジュアルダウンする際には、マナー違反にならないように気を付けて。
二次会でも花嫁とかぶる服装はNGです。結婚式と同様、白は避けましょう。
アニマル柄や派手過ぎるものもNGとなります。肌の露出については、昼は肌を見せないデザイン、夜は、ノースリーブなど肌を露出したものがフォーマルとされます。
白色の他に、喪服を連想させる黒1色も避けてください。また、ヒョウ柄などアニマル柄、ヘビ革やワニ革などの素材、ファー素材(すべてイミテーションも含む)は、お祝いの場にはふさわしくないと考える人が多いので避けるのが無難。
ノースリーブは問題ありませんが、過度な露出ががあるものはものは避けた方がいいでしょう。ボディラインがあらわになり過ぎるものもNGです。
結婚式の二次会へお呼ばれした際の服装。何を着ていったらよいのかわからないという人は少なくないのでは?結婚式よりはカジュアル?でも、あまりカジュアルすぎるのも……。ここでは、結婚式の二次会における女性の服装マナーについて徹底解説。靴やバッグなどはもちろん、気になる「平服でお越しください」のルールについても詳しくチェックしていきます。
結婚式に招待されたとき、多くの女性が頭を悩ませるのは「何を着ていくか?」ということではないでしょうか。マナーデザイナーの岩下宣子先生に、お祝いの席にふさわしいお呼ばれ服のポイントについて伺いました。
結婚式に出席する際、何を持って行けばいいのでしょうか? 絶対に忘れてはいけない持ち物から、あると安心なアイテムまでリストアップ。結婚式に行く前にチェックして、忘れないようにきちんと持ち物を揃えておきましょう。
小物やアクセサリーも服装と同様に会場に合わせたわせたセレクトでOK。NGマナーにも注意して。
小ぶりのパーティバッグをセレクト
小さめのハンドバッグやクラッチなどがおすすめです。お財布やスマホ、メイク道具など最小限の荷物が入るもので、椅子に座った際、背もたれに置いて邪魔にならないくらいが目安。トートバッグなど大きめのものは、フォーマル感が薄れるのでNGです。
明るい色や、光沢のある素材などで華やかなものがよいですが、着る服装とのバランスにも配慮を。殺生を想起させるものとして、アニマル柄などがNGといわれますが、それはお葬式の場合。ただし、結婚式や二次会でも、品がなく見られてしまうことがありますので、アニマル柄は避けた方が無難です。
メインのバッグに入らないものを持ち歩くのに、サブバッグが必要な場合があります。このときNGなのは「紙袋」。高級店やブランドのものであっても、紙はフォーマルの場にふさわしくありません。光沢のある布製のバッグなどを用意しておきましょう。
ヒールのあるパンプスがベスト
ヒールのあるパンプスやストラップシューズできちんとした装いに。光沢のある素材なら、よりフォーマル度もアップします。NGなのは、スニーカーやブーツ。カジュアルな雰囲気の会場でも、お祝いの場であることを意識しましょう。
TPOに合わせてセレクト
オールマイティーなアクセサリーといえば、パールがお薦め。品が良く、きちんとした装いになります。一方でアクセサリーは昼と夜でマナーに違いがあります。照明によって光るビジューやダイヤモンドなどは夜はOKですが、昼には輝きが控えめなものを選びましょう。また、花嫁よりも目立つものや、かぶってしまうものは、アクセサリーでもNGです。
厚手のタイツは避けて
ナチュラルカラーのストッキングであれば、間違いありません。黒いストッキングはNGという声もあるようですが、薄いものであればOK。ただし、全身が黒となるとお葬式を想起させるため控えましょう。また、厚手のタイツもエレガントさに欠け、フォーマルな印象も薄れるため避けた方がいいでしょう。
二次会といってもお祝いの場であることに変わりはありません。結婚式から引き続き出席する人もいるので、あまりにくだけた服装では浮いてしまいます。相応の服装でお祝いの気持ちを表しましょう。
男性の服装も考え方は女性の服装と同じで、会場の雰囲気に合わせるのがいいでしょう。なお、カジュアルな会場の場合でも、ジャケット着用がお勧めです。
ネイビーやグレーのダークスーツがお勧め。ビジネススーツでも問題ありませんが、ネクタイをシルバーグレーやパステル系の華やかなものにしたり、ポケットチーフをあしらうなどして、仕事の延長線上に見えないようにしましょう。シャツは白、または薄いブルーやピンクなど。靴も通常履いているもので問題ありませんが、黒色がお勧め。しっかり磨いておきましょう。
明るめの色合いのジャケットにパンツを合わせるような服装がいいでしょう。シャツは白でなくても、カラーシャツやストライプなどでもOK。ネクタイはあってもなくても構いませんが、取りあえず持参して周りの雰囲気に合わせて対応するのもお勧め。ノーネクタイでもポケットチーフがあると華やかな印象に。靴は黒色が基本ですが、服装に合っていれば茶色でも。
居酒屋などでの二次会ではカジュアルな格好でも問題ありません。ただし、ニットにジーンズといった服装は少し軽過ぎます。コットンなど軽い素材でもいいので、ジャケットは羽織りましょう。ノーネクタイでも構いませんが、Tシャツなどではなく襟のあるシャツを合わせて。靴はローファーやスリッポンタイプのものでもOKですが、カジュアル過ぎるスニーカーやブーツはNGです。
スニーカーやブーツは避けて
ホテルなどのフォーマルな会場なら結婚式のような、黒のストレートチップの革靴を選べば安心ですが、そうでない場合は、革素材のスリッポンやローファーなど、バリエーションが広がります。多少デザイン性のあるタイプもOKです。ただし、スニーカーやブーツなどは、カジュアル感が強過ぎて、お祝いの場にはふさわしくありません。
ノーネクタイでもOK
略式のスタイルであれば、ノーネクタイでも構いません。その際はポケットチーフを身に着けると、ネクタイの代わりにもなりますし、見た目の印象も締まります。ネクタイをする場合、黒いスーツに白を選ぶ方がいらっしゃいますが、少しやぼったい印象に。お祝いの場にふさわしい華やかさが出るシルバーグレーなどがおすすめです。
女性と同様、結婚式の服装のNGは二次会にも適用されます。マナー違反にならないように気を付けましょう。
お祝いの場であるので、スーツからネクタイ、シャツまですべて黒でまとめるといった服装はNG。また、白一色もNGです。花婿よりも目立つ格好をするのはやめましょう。
ヘビ革やワニ革などの素材は、お祝いの場にはふさわしくないと考える人が多いので避けるのが無難です。
男性にとっても結婚式の服装はわからない部分が多いもの。ビジネススーツでいいの? ネクタイの色は? 靴はどうする? 男性が不安や疑問に思う部分を、マナーデザイナーの岩下宣子先生に伺いました。
結婚式に出席する際、何を持って行けばいいのでしょうか? 絶対に忘れてはいけない持ち物から、あると安心なアイテムまでリストアップ。結婚式に行く前にチェックして、忘れないようにきちんと持ち物を揃えておきましょう。
岩下宣子さん マナーデザイナー
現代礼法研究所主宰。NPO法人マナー教育サポート協会理事・相談役。企業をはじめ、学校・商工会議所・公共団体などで、マナー指導や講演などを行う。「マナーとは相手を思いやること」を信条に、ゼクシィでも悩める花嫁さんへの愛あるアドバイスでおなじみ。マナーに関する著書多数。
構成・文/粂 美奈子、小松七恵 イラスト/moko.