【結婚式レポートin東京都】海外留学を経た今、日本の伝統美に心震えます
白い豆腐で始まり白いご飯で結ぶ和食のおもてなし
高校時代の趣味は勉強だったという新郎。大学卒業後はコンサルタント会社に勤めたが、石油工学を学ぶためテキサスに留学。今は国内資源の仕事に携わり論文執筆を趣味に。一方、新婦は音大でサックスを専攻しパリへ留学。フレンチレストランで働いたことを機にソムリエ資格も取得した。まったく違う世界ではあるが、興味をそそられたものを探求する性格は同じ。互いに尊敬し合い結婚をすることに。海外暮らしで「自分が日本人であることを実感した」というふたりは、伝統文化への思いも強く、和婚を選んだ。
舞台は1000年の歴史ある都心の神社。雅楽の音色、参進、三献の儀など一つ一つの儀式が神聖で、「全てがキリッとし初めて体験する空気」と身を引き締めた。神話に基づき、女性の分身といわれるくしを新婦から新郎に預ける儀式も。200坪の庭園を望むレストランでは、白い豆腐から始まり石釜炊きの白いご飯で結ぶ和食のおもてなし。夫婦となり共に過ごす時間が増えた今、一番大事にしているのは食事という、ふたりらしい感謝の表れだった。さて新居は米どころ新潟。ピカピカのおいしいご飯が、とどまることを知らないふたりの好奇心を応援してくれそうだ。
格天井に装飾を施した、総けやき造りの社殿での神前式。建物は江戸時代のままの姿を残し、東京都重要文化財に指定されている
白無垢をまとい結婚する実感が湧いた新婦。新郎は「とてもきれいで感動した」
佐賀の2種の大豆から作られた“白い豆腐”から始まり、石川の棚田米の“白いご飯”で結んだおもてなし
和の風情たっぷりの結婚式だが、街はもうすぐクリスマス。装花には洋の要素もプラスして
縁結びの神様にちなみ、式ではくしを使った儀式も
両家父母と鏡開きをし、早速、木の香りをまとった祝い酒が振る舞われた
ゲスト卓では装花をツリーに見立て、オーナメントを飾り付ける楽しみも。ふたりにちなんだクイズも盛り上がり、優勝チームには魚沼産こしひかりをプレゼント
200坪の美しい庭園が広がる披露宴会場で。手には母が一輪一輪の花から作ってくれたブーケ
絢爛(けんらん)な色打ち掛けで祝宴は一層華やいだ
新郎は「ぜひ新潟に遊びに来て」と旅行券を、新婦はワインを引き立てるグラスを親に贈った
新潟県新潟市
吉田 希さん(33歳)
彩織さん(29歳)
挙式日:2018年11月24日
挙式会場:赤坂氷川神社
披露宴会場:響 風庭 赤坂
招待客:74名
新郎がチューターを務めていた予備校に、高校生の新婦が通い始めて出会った。共に食べることが大好き。
※ゼクシィ首都圏版2019年6月号より転載
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