[全文掲載] 花嫁の手紙vol.66~これまでを振り返り、自分の歩みを言葉にする~
花嫁が親や家族への思いをつづった手紙を読む「花嫁の手紙」は、結婚式の定番演出。普段言えなかった素直な気持ちを伝えられる良い機会ですが、何をどう書いていいかわからない…なんて悩む花嫁さんもいるのでは?そこで卒花の実例から、あなたが花嫁の手紙を書くためのヒントやコツを見つけてみませんか?
花嫁が親や家族への思いをつづった手紙を読む「花嫁の手紙」は、結婚式の定番演出。普段言えなかった素直な気持ちを伝えられる良い機会ですが、何をどう書いていいかわからない…なんて悩む花嫁さんもいるのでは?そこで卒花の実例から、あなたが花嫁の手紙を書くためのヒントやコツを見つけてみませんか?
これまで参列してきた式で読まれていた「花嫁の手紙」に感動した経験から憧れを持っていた遥さん。「母は手紙やプレゼントはあまり喜ばないのではないか、式では母の好きなBGMが流せればいい」と考えていましたが、新郎や新郎親から「一生の記念だから読んであげてよ、きっと喜ぶよ」と背中を押され、手紙を読むことに決めました。
■招待ゲスト数…70名(家族、親族、友人、職場関係)
■花嫁の手紙を書き始めた時期…式の約3日前
■花嫁の手紙を書くのに要した時間…約10時間
■式で花嫁の手紙を読んだ時間…約5分
数々のウエディングで司会という枠にとらわれず、たくさんの花嫁さんの結婚式の演出や「花嫁の手紙」の相談にも乗っている優月さんにコメントを頂きました。(優月りなさんInstagram/@ mc_yuzuki_rina)
ゲストへの感謝の気持ちから始まる【A】の下線部は、結婚式が新婦にとってかけがえのない一日になったことが伝わる優しい表現ですね。【B】の波線部からはチャーミングな母像と母娘ならではの温かな距離感が伝わります。また、BGMとして選んだ曲の思い出が祖母との記憶へと自然につながり、三世代の思いが一本の糸で結ばれているように感じられました。人生の節目ごとに支えてくれたことへの感謝も具体的で、ゲストも情景を思い浮かべながら共感できる内容ですね。
【C】に書かれた新郎親への思いでは「しっかり者でアウトドア好き」など、人柄が自然と伝わる表現も魅力的で、新しい家族との時間を楽しんでいる様子が伝わってきました。飾った言葉ではなく、その人らしい呼び方や家族だけがわかる何げないエピソードが、読む人・聞く人の心を動かしてくれることを感じさせるお手紙でした。(優月さん)
この手紙を書いた遥さんと、手紙を受け取ったお母さまにお話を伺いました。
「母はあまり手紙やプレゼントは喜ばないかな」と思っていたのですが、母が泣いて喜んでくれた姿を見て、結果的には読んで良かったと思っています。母のこのような姿を見たのは、私の記憶の中では初めてのことです。
母へは感謝を、妹たちには名字が変わっても姉妹の結び付きは変わらないことを伝えたいと思って書きました。手紙を書く途中で自身の人生を振り返ることができ、その中で母はいろいろ苦労しながら私たちを育ててくれたんだなと感じることができました。
正直、私は両親を反面教師にして生きてきました。なので、良いエピソードを書ける自信がなく、エピソードを絞り出すことに苦労しました。ネットにある花嫁の手紙はどれも具体的で感動的でしたが、私にはあまり参考にならず、スマホにひたすらエピソードを書き出していきました。手紙は幅広い年齢層に聞かれる内容なので恥じることのないよう、時間をかけて自分の思いをつづりました。
「本当に伝えたいことは何か」を大切にしながらエピソードを集めていけば、きっと相手の心に響く手紙になると思います。長くなくても具体的すぎなくても、気持ちは十分に伝わります。気負わずに。また、文章の構成や清書は、できれば式の直前は避けるのがおすすめ(眠れなかったり、緊張したり、泣いて目が腫れてしまうこともあるので…)。結婚式という場を借りて、感謝の気持ちを伝えるのは素敵なことだと思います。
式の最後に「ママへ…」と娘がたったひと言発した瞬間に、いろんな事が頭をよぎって涙が止まらなくなりました。式当日を今振り返ってもまだ涙が出るくらい印象に残っています。そして手紙と一緒に私の大好きなキャラクターのウエイトドールを持って歩いてきた娘…。「こんなに小さかったよ、今は素敵なお嫁さんになったよ」と手紙とウエイトドールを受け取った瞬間、出産時の事も思い出しました。
花嫁の手紙を書くとき、「きちんと書かなければ」「恥ずかしくない内容にしなければ」と感じる方もいるかもしれません。「上手に書こう」とするよりも大切なのは、整った文章ではなく、自分の本当の気持ちです。少し不器用でも、言葉に迷っていても、その思いの方がかえって心に届くことがあります。手紙を書く時間は、結婚式準備の一つというだけではなく、自分のこれまでを見つめ直す大切な時間でもあります。ゆっくり思い出をたどりながら書いていくことで、自然とあなたらしい言葉が紡がれていくと思いますよ。
優月りなさん
MC・司会者・ナレーター・ラジオDJ
ウエディング業界歴19年で東京を中心に全国出張可能な司会者。幅広いスタイルの結婚式で新郎新婦らしさにあふれた人前式や、パーティの演出も提案。ブライダルモデル育成の経験から新婦の立ち居振る舞い、音楽や手紙の相談など幅広く行っている。また、講師としても15人以上の司会者を輩出し、プロ司会者へオーダーメイドレッスンも行っている。
構成・文/RIE☆ D/ロンディーネ
※掲載されている情報は2026年8月時点のものです