【LGBTQ+結婚式実例】同性カップルの会場・演出・おもてなしPart2
揺るぎない誓い、自由な発想から生まれる演出、心尽くしのおもてなし…。カップルの数だけスタイルがある、カラフルなLGBTQ+ウエディングをレポートします!今回は男性同士の結婚式です。会場の選び方や工夫したことなど、実体験から生まれたお役立ち情報もお見逃しなく。
揺るぎない誓い、自由な発想から生まれる演出、心尽くしのおもてなし…。カップルの数だけスタイルがある、カラフルなLGBTQ+ウエディングをレポートします!今回は男性同士の結婚式です。会場の選び方や工夫したことなど、実体験から生まれたお役立ち情報もお見逃しなく。
今回、紹介するのは…
左:トモさん(31歳)
右:ヒデさん(55歳)
SNSで出会い、初対面の時から居心地が良く「ずっと一緒にいたい」気持ちに。東京ー愛媛の遠距離恋愛から始まり5年間の同居を経て、東京都パートナーシップ宣誓制度を利用。最近はふたりでマンションを購入した。交際9年目を迎える25歳の年の差カップルでもある。
しっかり手を繋いで人前式に入場したふたり。
ヒデさんはすぐに熱い涙でいっぱい、トモさんも嬉し涙が込み上げた
「法律で同性婚が認められたら結婚式を挙げよう」と考えていたふたりだが、友人の同性カップルから結婚式を計画している話を聞き、3日後にはゼクシィ相談カウンターで会場見学を予約!遠方に暮らす両家母に「ふたりの関係を正式な場で見てもらいたい」の思いもあった。準備期間中は、寝ても覚めても結婚式のことで頭がいっぱい、夢中になって語り合った。
準備万端に迎えた当日。スタイリッシュなホテルには家族や親族、友人ら43名が祝福に駆け付けた。チャペルの扉が開いた瞬間、大好きなゲストの顔・顔・顔…が目に映って思わず大泣き!同性婚訴訟の原告でもあるカップルが、ゲストを代表して結婚の承認サイン。友人の愛犬たちはリングを届けてくれて、誓いの問い掛けはそれぞれの親友がほっこりする言葉で和やかに盛り上げてくれた。次々とゲストが登場し、みんなでつくり上げるハートフルな門出になった。
友人のファミリー犬たちが、足並み揃えてリングをお届け♪
お互いの友人から誓いの言葉を受け取り、大きな笑顔に
友人たちと踊って入場し、
レインボーフラッグを持って会場を一周して盛り上げた
パーティ開宴♪ふたりはトモさんの大学時代のダンス部仲間と踊りながら入場し、会場は一気にヒートアップ!ふたりの関係や同性婚への思いは、ウエルカムスピーチでじっくりと語った。中盤、友人らと自主制作したドラマ仕立てのプロフィールムービーも楽しい内容でエンタメ感◎、お相手とは初対面だったゲストもふたりそろって身近に感じられるように。さらにヒデさんに贈るバースデーソングの大合唱、母や友人とサンクスバイト…とめくるめくエモーショナルなシーンが展開。
ゲストは心動かされるたびに、他のゲストのセクシュアリティー公開にならないよう配慮しつつSNSに写真をアップ。「同性カップルのウエディングに感動!」とメッセージした友人たち、「いつか自分たちも挙げられたら」とワクワクしたゲストも。教師を務めるゲストは、「学校のホームルームで今日の結婚式について話そうと思う」と言ってくれた。
そして、ふたりの関係をよく知る両家母はとても楽しそうに過ごし、初めて「おめでとう!」の言葉も。「ずっと理解してくれていたけれど、親の中にふわっとした部分があったように思います。結婚式を挙げて、やっと正式に認めてもらえたように感じました」と感謝する。法律で同性婚が認められたら、再びこのメンバーに集まってもらって、もう一度ウエディングを挙げる予定だ。
装花はふたりが好きな沖縄をイメージしたレインボー6色のグラデーション。フローリストだったトモさんが水持ちがよいアンスリュームなど厳選
サプライズのハッピーバースデーで、
遠方から参列してくれた母から大きなケーキの一口を
同性カップルであることを事前に伝え、ゼクシィ相談カウンターで会場を検討。ふたりの好みに合う複数の会場の提案を受け、その場でアドバイザーさんが会場に電話をしてくれて4軒の見学を予約しました。決め手となったのはスタイリッシュな雰囲気と、LGBTQ+ウエディングの経験があるプランナーさんとの出会いでした。(ヒデさん&トモさん)
仲間同士は近くなるように、でもコミュニティーをキッチリ分けることはせず、互いの友人が混在する席次に。世代やセクシュアリティーの壁を取り払い、普段はなかなか接点のない人同士で楽しんでもらえました。またゲストのセクシュアリティーの公開に配慮し、写真や動画の撮影、SNSへの投稿について確認を取り、ゲストが撮影した写真や動画についても注意するようお願いをしました。(ヒデさん&トモさん)
【WEDDING DATA】
開催地:東京都
会場タイプ:ホテル
準備期間:15カ月
当日のふたりの呼び方:ヒデさん&トモさん
ゲスト:家族・親族・友人(43名)
多くのゲストたちにスポットを当てた参加型ウエディング。ゲストは高砂席のふたりを見守るだけじゃなく、心躍るウエディング体験にときめいて、ふたりの結婚式が忘れられない思い出になるはず。
構成・文/千谷文子
※掲載されている情報は2025年9月時点のものです