何を用意すればいい?【結納品】基本の選び方から目録・受書の書き方までご紹介
結納で取り交わす結納品の品物や品数は、地域での違いのほか、豪華に行うのか、それともこぢんまりと行うのかといった考え方によっても異なってきます。 いざ結納を実施するとなると、どんな品物を揃えたらいいのか悩むことも多いはず。 この記事では、結納品について何品・何を用意すればいいのかということをはじめ、地域による違いや結納品に込められた意味などを詳しく解説します。
- 結納に向けて用意するのは「結納品」「結納返し」「婚約記念品」
- 結納品には大きく分けて「関東式」と「関西式」がある
- その他にも地域によってしきたりがある場合があるので注意が必要
- 結納品は百貨店や結納品専門店、オンラインショップなどで購入できる
- 目録・受書も結納品を購入する店舗で用意できることがほとんど
Index
#01 結納に向けて揃えるものとは?
#02 結納品とは
・ 関東式の結納品
・ 関西式の結納品
#03 各結納品の意味
#04 結納品はどこで購入する?
#05 目録の内容と書き方
#06 受書の内容と書き方
#01|結納に向けて揃えるものとは?
結納品、結納返し、婚約記念品を
必要に応じて準備しよう
##s##結納が決まったら揃えるものは、結納品と結納返しの品##e##です。最近では結納品を簡略化することも多く、それに伴って結納返しも簡略化、もしくは省略することもあります。
また、婚約記念品として男性から女性に贈るのは主に婚約指輪ですが、##s##婚約指輪を結納品としてカウントする、しないは地域によって違いがあります##e##。
男性への婚約記念品は腕時計などが主流で、これを結納返しの品にするケースもあります。
結納品
##s##結納品とは、婚約の証しとして取り交わす品々のことで、結納金も含まれます##e##。品物にはそれぞれ夫婦円満や子孫繁栄、長寿への願いが込められており、縁起の良い漢字が当てられている品も多くあります。
結納返し
##s##結納返しとは文字通り結納品に対するお返しで、品物とお金を贈るのが本来の形##e##です。
関東では結納金の半額を返す「半返し」、関西では1割程度の金額を返すのが一般的とされています。しかし、最近は結納返しを簡略化もしくは省略することもあり、お金ではなく婚約記念品を結納返しとして贈ることも多くなっています。
婚約記念品
婚約の記念に贈る品のことで、##s##男性から女性に贈るのは婚約指輪が一般的。女性から男性への婚約記念品は、腕時計やスーツが人気##e##です。関西式の結納では、婚約記念品(婚約指輪)を結納品として贈りますが、関東式では結納品に含みません。
ただし、結納の席での婚約記念品のお披露目は多くの人が実施しています。
最近は、男性への婚約記念品を結納返しとして贈る場合もあります。
#02|結納品とは
関東式、関西式の2つの様式がある
##s##結納品とは、婚約の証しとして取り交わす品々のこと##e##。一般的には9品目が正式とされますが、7品目や5品目、3品目などのケースもあります。いずれも##s##割り切れない奇数の品目##e##であることが決まりになっています。
##s##結納には大きく分けて関東式と関西式があり##e##、品数や内容についてはどちらの様式で行うかによって変わってきます。
結納品の品名や漢字の表記は地域や手配したお店などによって異なる場合があります。
関東式の結納品
関東式の結納品の品目数は目録を含めた5品~9品が一般的
関東式の結納品は以下の9品目が正式とされていますが、7品、5品の他、コンパクトな3品などのケースもあります。##s##すべての結納品を白木の台にまとめて載せる、シンプルなスタイル##e##です。
*目録(もくろく)
*長熨斗(ながのし)
*御帯料(おんおびりょう)
*末広(すえひろ)
*友白髪(ともしらが)
*★子生婦(こんぶ)
*★寿留女(するめ)
*★☆勝男武士(かつおぶし)
*★☆家内喜多留(やなぎだる)
*が9品目、☆を除いたものが7品目、★を除いたものが5品目
関西式の結納品
関西式の結納品の品目数は目録を含めない5~9品目が一般的
関西式は目録を数に含めずに9品用意するのが特徴です。関西でも7品~3品などの場合がありますが、##s##結納品をそれぞれ台に載せる「一台飾り」という仕様になっており、華やかな印象##e##です。同じものでも呼び方が違っているものもあり、例えば結納金は関東では金宝包もしくは御帯料ですが、関西では小袖料と呼ばれます。
*熨斗(のし)
*寿恵廣(すえひろ)
*小袖料(こそでりょう)
*柳樽料(やなぎだるりょう)
*松魚料(まつうおりょう)
*★高砂(たかさご)
*★結美和(ゆびわ)
*★☆子生婦(こんぶ)
*★☆寿留女(するめ)
*が9品目、☆を除いたものが7品目、★を除いたものが5品目
地域によって異なるしきたりに注意しよう
結納品の内容や品数は地域によってさまざま。大きくは関東式、関西式に分かれますが、その他にも独特のしきたりがある地域もあるので注意。例えば九州では、結納品に「御知家(お茶)」を加え、酒や鯛二尾を持参する風習などがあります。
両家の地域が異なる場合、事前に「どのようなスタイルで行うか」を擦り合わせておくのが大切です。
#03|各結納品の意味
目録
関東式
目録とは結納品の納品書のように、品目と数を箇条書きにしたもの。関東式では目録自体を結納品の数に含めますが、関西式では数に含めません。
長熨斗(ながのし)・熨斗(のし)
関東式/関西式
「あわびのし」というもので、あわびをのして(伸ばして)乾燥させたもの。不老長寿の食べ物とされる縁起物で、昔から最高級の贈答品としてお祝いには欠かせない品です。
金宝包(きんぽうづつみ)・御帯料(おんおびりょう)
関東式/関西式
結納金のこと。昔は帯地や着物を贈っていたことから、関東では「御帯料(おんおびりょう)」、関西では「小袖料(こそでりょう)」と呼ばれています。女性側から男性側へ贈る場合は「御袴料(おんはかまりょう)」となります。
関西式では松飾りの下に置くのが一般的です。
末広(すえひろ)・寿恵廣(すえひろ)
関東式/関西式
白無地の扇子。扇子は末広がりになっていることから「末に広がり、繁栄する」とされる縁起物。結納では一対として2本の扇子を贈ります。白は無垢の心を表すといわれています。
友白髪(ともしらが)
関東式
白い麻糸を白髪に見立てたもので、共に白髪になるまでという長寿と夫婦円満の願いを込めた品です。
子生婦(こんぶ)
関東式/関西式
昆布のこと。繁殖力がある昆布にあやかって子宝に恵まれるようにという願いが込められています。また、昆布が「よろこぶ」の「こぶ」と通じ、縁起が良いものされています。
寿留女(するめ)
関東式/関西式
するめのこと。するめは長期保存ができることから「お嫁さんが末永く嫁ぎ先に留(とど)まるように」という意味を込めた品です。かめばかむほど味が出ることから「末永いご縁」を願うという意味もあります。
勝男武士(かつおぶし)・勝男節(かつおぶし)
関東式
かつお節のこと。保存食なので「永遠」の意味があるといわれる品。武運が長く続く縁起物とされています。
家内喜多留(やなぎだる)・柳樽料(やなぎだるりょう)
関東式/関西式
酒料のこと。関東式は家内喜多留、関西式は柳樽料と表記することが多いです。昔は酒だるを贈っていましたが、現在は現金を包むのが一般的。結納金の1割程度が目安です。
関西式では竹飾りの下に置きます。
松魚料(まつうおりょう)
関西式
肴料(食事代)のこと。松魚とはかつお節のことで、昔は魚を贈っていたのでこのように呼ばれています。梅飾りの下に置き、関東式では「松魚料」の代わりに「勝男武士(かつおぶし)」を贈ります。
結美和(ゆびわ)
関西式
婚約指輪のこと。関西式の結納では目録に入れ、結納品として贈ります。
高砂(たかさご)
関西式
老夫婦の人形のこと。翁(おきな)人形とも呼ばれます。夫婦愛と長寿を象徴したおめでたい品で、関西式特有の結納品です。
#04|結納品はどこで購入する?
百貨店、結納品専門店、
オンラインショップなどで購入できる
##s##結納品は百貨店や結納品の専門店、インターネットのオンラインショップなどで購入できます##e##。
専門のスタッフに相談しながら選びたい、実物を見ながら検討したいという人には百貨店や専門店など実店舗での購入がおすすめ。##s##インターネットのオンラインショップは、手配が簡単で比較的リーズナブルな商品が多いのが特徴##e##です。オンラインでもメールやチャットでの相談に対応しているところもあるので、上手に利用してみてください。
また、##s##ホテルや結婚式会場、料亭などには結納に必要なサービスや品物をまとめたプランやパックを用意しているところも##e##。まるごとお任せできるので準備が楽で、当日のサポートも充実しているというメリットがあります。
どこで手配するかによって予算もサービスの範囲も変わってくるので、よく検討して購入先を決めましょう。
#05|目録の内容と書き方
目録とは納品書のようなもの
##s##目録とは納品書のようなもので、結納品の品々を書き出したもの##e##。
結納品の品名と数を書き出し、「お品をどうぞお受け取りください」のような意味の文章と共に日付、名前を記載します。
目録の書き方
一番右に「目録」と書きます。縁起の良い漢字をあてて「茂久録」と書く場合もあります。
その隣に結納品の品名と数を記載します。##s##結納品の名称や数え方は地域によって異なるので、結納品の購入先のお店などで相談しましょう##e##。結納金などの金額は書かず「壱封」と書きます。
その次には、「右之通幾久敷芽出度御寿納被下度候也(みぎのとおりいくひさしくめでたくごじゅのうくだされたくそうろうなり)」、
「右之品幾久敷御芽出度御受納賜度候也(みぎのしないくひさしくおめでたくごじゅのうたまわりたくそうろうなり)」などと記入します。
いずれも「右の品をどうぞお受け取りください」という意味です。
その隣に日付と署名、宛名を書きます。##s##日付は「○月吉日」とするのが一般的##e##です。
「署名」は贈る側の名前、「宛先」は受け取る側の名前を書きます。
##s##最近は結婚する本人同士の名前を書くことも増えていますが、「家として行うもの」という考えもあり、その場合は父親の名前や「○○家」のように家として記入する場合も##e##。宛名に関しては両家できちんと事前に話し合って決めておくのが大切です。
#06|受書の内容と書き方
受書とは受領書のようなもの
##s##受書とは、結納品を確かに受け取りました、と伝える受領書のようなもの##e##です。
昔は仲人が両家を行き来して結納をしていたので目録に書いてある品を確認して受領書となる受書を渡していました。なので、目録と受書はセットと考えるといいでしょう。受書も結納品を扱うお店や会場などで手配できます。
受書を用意するには結納品の内容がわからないと書けないので、相手に聞くことになりますが、これは失礼ではありません。##s##内容がわからない場合は「目録通りのものを受け取りました」という意味の言葉を書きます##e##。
受書の書き方
一番右に「受書」と書きます。「御受書」「御受」と書く場合もあります。
その隣に結納品の品名と数を記載します。##s##受書に書く内容は目録と同じ内容##e##になります。
その次には「右幾久敷御目出度御受納仕り候也(みぎいくひさしくおめでたくごじゅのうつかまつりそうろうなり)」、
「右之通幾久敷芽出度受納仕り候也(みぎのとおりいくひさしくめでたくじゅのうつかまつりそうろうなり)」などと書きます。
いずれも「右の品を確かに受け取りました」という意味です。
##s##結納品の内容がわからない場合は、結納品の欄に「御結納品 一式」と記入するか、品名や品数を書かずに「御目録之通幾久敷受納仕り候也(おんもくろくのとおりいくひさしくじゅのうつかまつりそうろうなり)」と書きます##e##。
結納セットや筆耕を利用する手も
##s##目録や受書は、結納品を扱うお店や会場で手配できます##e##。結納セットには目録が含まれることが多く、ほとんどの場合、筆耕もお願いできます(筆耕料がすでに含まれている場合もあります)。
同じく受書も手配したお店や会場などで筆耕をお願いできます。毛筆で書くことに慣れていない場合はお願いした方が安心でしょう。
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