【結婚式レポートin愛知県】穏やかな気持ちで、阿弥陀様に誓いました
しきたりを重んじ、絆とご縁に心から感謝を伝える
350年前に創建された名古屋市中川区の即善寺。その16代目住職となる壽海さん。一方、彬子さんの父も石川県七尾市で170年続く寺の住職。同じ浄土真宗である真宗大谷派のふたりは、慣習に倣い、名古屋別院で媒酌人を立てての仏前式に臨んだ。荘重な読経が響き渡る450畳もの本堂で、親族に見守られる中、ふたりは司婚者から念珠を授かり、夫婦の契りを結んだ。
場所を変えての披露宴では、彬子さんが北陸に伝わる伝統的な「花嫁のれん」をくぐって入場。家族6人を6羽の鶴に例え、仲良く大空を舞う姿が描かれたのれんをくぐる彬子さんの目には、涙があふれていた。祝宴のメイン演出は、祝宴の膳を彩った地産地消のコース料理。「昨年の予定から1年延期しての披露宴。この間で結婚式に対する考え方が変わり、演出を大幅に見直しました。プロフィールムービーなど自分たちが前に出る演出はなくし、この時期に集まってくれたゲストにただただ感謝を伝えたい」とふたり。ケーキカット以外にふたりにスポットライトが当たることはなく、久々に集まった親族や友人らが、料理を囲んで笑顔で歓談する姿を、ふたりは時にほほ笑み合いながら高砂席から見つめていた。
司婚者は安井家と縁の深い寺の住職。念珠授与の儀式は仏前式のハイライト
余興はなく、歓談や写真撮影を楽しんだ
彬子さんの母があつらえた、加賀友禅の花嫁のれん。父が好きなツバキも描かれており、壽海さんの親族に説明する彬子さんの母
出産直後で欠席した彬子さんの姉以外、壽海さんの4人の弟妹と、彬子さんの兄姉の計8人で記念撮影。自然に全員が同じポーズに。「きょうだい仲の良さが自慢です!」と壽海さん
会場入り口に飾られた壽海さんのきょうだいの写真
常に控えめで家族を支えてきた彬子さんの母。最後の花束贈呈では、母に渡そうとする彬子さんに、父へとさりげなく促し、笑顔で父と娘を見守っていた
和やかな雰囲気の中で行われた親族紹介。法衣姿の親族が並んだ
媒酌人の先導で本堂から退場。終始厳かな空気に包まれていた
花嫁のれんをくぐって入場。のれんをくぐって汚れを払い、嫁ぎ先に早くなじむようにとの願いが込められている
すべての料理に愛知県のご当地食材を使用
愛知県岡崎市在住
安井壽海さん(26歳)
彬子さん(26歳)
挙式日:2021年4月17日
挙式会場:真宗大谷派名古屋別院
披露宴会場:ANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋
ゲスト数:70名
大学の同級生。在学中に知り合ったものの、交際は卒業後から。2020年5月挙式予定を一年延期して行った。
※ゼクシィ東海版2021年8月号より転載
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