【結婚式レポートin東京都】“本とコーヒー”を傍らに、笑い涙して語らいました
花嫁の手に鹿の骨。裏テーマは“骨になるまで”
「平日の仕事帰り、夕食を囲んで語り合う友達がいたらいいのに……」。1人暮らしをする新婦は、そんなふとした想いから退社後のアルバイトを始めた。この一歩が毎日を変える。すぐに仲間ができ、独りぼっちの平日夜は語らう夜に。そこには新婦と同じ本好き・コーヒー好きの彼もいて、ふたりは愛読書を携えカフェ巡り。同居してからは彼が入れるコーヒーと本を傍らに、おしゃべりに夜が更けることも。結婚式も、この幸せに安らぐ時間に浸りたかった。
式当日。アンティークな雰囲気の会場には、のみの市で見つけた古本や色あせた英字新聞などをコーヒー豆と一緒に飾り付け。訪れたゲストは新郎新婦おすすめスペシャリティーコーヒーでほっとひと息つき、ふたりのお気に入りカフェを舞台に前撮りした写真を眺めてくつろぎモード。開宴すると、高砂席ではいつものたわいない会話が弾んで笑い合い、時にハグして涙も溢れた。穏やかな時間の中で、ゲストの胸をつかんだのは披露宴の後半。花嫁はテラコッタ色のドレスに、鹿の骨(!)を抱えて再入場。「book and coffee……」という安らぎテーマの裏に、実は「骨になるまで一緒」の情熱的な想いが隠されていた。
「おしゃべり禁止のこのカフェでは、店員さんも小声なんです」と新婦。行きつけカフェでの前撮り写真は物語の世界
晴れ姿を家族に披露すると、新婦父は「きれいだね」と隣の新婦母にささやき、笑顔でふたりの元へ。両家母は目に涙をためていた
秋色のテラコッタのドレスには、ドライのハスやパンパスグラス、クジャクの羽根を束ねて
席には、前撮り写真を編集したプロフィールブックと、おすすめカフェの案内。女性たちは「可愛い」「素敵」とため息を漏らし、ふたりの世界観にどっぷり
カフェのような受付空間
挙式で2回目のキスをするとゴールドのスパイダーシャワーが祝福
一人一人にキャンバスへ1本のラインを描いてもらった。65名が思い思いに色を重ねたものが結婚証明アイテムに。披露宴に現れたケーキは、それと同じデザイン!
天真らんまんな母の横で、父はいつも優しくにっこり。そんな父が目を赤くして涙する姿は初めてだった
大胆かつ情熱的な発想で、ブーケではなく鹿の骨を手にして再入場した
東京都杉並区
坂本拓哉さん(28歳)
楓花さん(28歳)
挙式日:2020年10月24日
会場:Anniversary.An EBISU
ゲスト数:65名
友達期間を経て恋人になると、2週間で結婚を決意。その報告に周囲が驚く姿を祝宴で上映して大盛り上がり。
※ゼクシィ首都圏版2021年3月号より転載
- 結婚準備全体
- 結婚式実例
- 東京都