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コラム・連載

【LGBTQ+結婚式実例】同性カップルの会場・演出・おもてなしPart3

揺るぎない誓い、自由な発想から生まれる演出、心尽くしのおもてなし…。カップルの数だけスタイルがある、カラフルなLGBTQ+ウエディングをレポートします!今回は女性同士カップルの結婚式です。会場の選び方や工夫したことなど、実体験から生まれたお役立ち情報もお見逃しなく。

カップルの顔写真

今回、紹介するのは…

左:みほさん(37歳)
右:りほさん(26歳)

  • ウエディングシーンの写真コラージュ

    ファーストミートから始まったパーティオンリーのウエディング

2年の同居期間で家族と対話
パートナーシップ宣誓して結婚式へ

今まで支えてくれた友人ファースト
アイテムや進行にワクワクの仕掛け

  • 高砂席に座る女性同士のカップル

    装花のテーマは美大出身のりほさんの作風のままに「カラフル」。
    会場はふんわりトーンで愛らしい世界観に

アプリで知り合いチャットや電話で会話を重ね、ふたりが好きな水族館で初対面。女性とのお付き合いも、アプリきっかけで対面するのも初めてだったりほさんは「最初から安心感があった」。その後にお付き合いを開始。

半年たつ頃には結婚の話題も出て同居を検討。これを機にりほさんは家族にカミングアウトした。妹は、女性同士ということより11歳の年の差にビックリ。母は戸惑い、応援はしないが否定もしないというスタンスで尊重してくれようとしていた。父は困惑。「最初は拒絶に近い感じ。今、会話はないけれど、否定の言葉や"別れてほしい"などという言葉は言わず干渉しない形を取ってくれています」(りほさん)。一方、みほさんの家族はフラットに捉えてくれた。ふたりは2年の同居期間で家族との対話を大事にし、みほさんの実家でちょくちょくご飯を食べたり、りほさんの母と妹と食事の場を設けたりして、パートナーシップ宣誓へ。そして結婚式準備を始めた。

目指したのは、これまで支えてきてくれた大切な友人たちが楽しめるウエディング。「ワイワイ、キャッキャしてくれたら見てるだけで嬉しい」とみほさん。お互いの友人の会話が生まれるよう、プロフィールブックにはりほさんが描いた一人一人の似顔絵と紹介文を記載。席に縛られず自由に楽しめるガーデンタイムも多く設けた。迎えた当日──。まずはファーストミートから幕開け!

  • 女性同士のカップルの結婚式の衣裳

    1着目はお互い初お披露目。みほさんはボーイッシュにタキシードを、りほさんはバルーンスリーブのドレスをまとい「わっきれい」「新鮮」と感激

  • 祖母の遺影の写真

    結婚式前に他界してしまった祖母と祖父の写真を飾った。
    祖母にみほさんを紹介すると「いい人ね」と言ってくれて嬉しかった

ふたりもゲストも「最高に楽しい」
パーティオンリーのウエディング

ケーキ入刀、デザートビュッフェ、
集合写真もガーデンで♪

  • ケーキセレモニーの写真

    日が暮れる頃にガーデンへ。
    ファーストバイトを見守るゲストは大きな笑顔でカメラを向けた

ふたりのウエディングは式は挙げずに、パーティのみ。法律上の結婚ができていないので挙式にこだわるより、ゲストと過ごすパーティを大切にした。キリスト教徒のみほさんの母への気遣いも。また司会には、新郎新婦ではなく、下の名前で呼ぶよう依頼。みほさん自身、ボーイッシュだけれど男性になりたい気持ちはなく、また母の「娘として育ててきた」の思いも尊重した。

最も印象的なのはガーデンを使った演出。ケーキセレモニーやデザートビュッフェ、集合写真撮影は、その都度、席を立ってガーデンに出てリラックスしつつエンジョイ。ふたりの再入場やデザートビュッフェのお披露目も、ガーデン側のカーテンが少しずつ上がって明かされてサプライズに。

家族の中で一番の応援者だった、両家妹は中座のエスコート役で登場。妹たちは涙を流して喜び、祝福してくれた。みほさんの父は「ふたりで頑張っていきなさい」と珍しく真面目な顔でエールを。りほさんの母は叔母と参列し「すごくいい結婚式だった」と喜んでくれた。列席が叶わなかった父にもきっと報告してくれたはず。もちろん友人たちからは歓喜の声が続々。ふたりにとっても最高に楽しい一日になった。

  • お色直し入場の写真

    ガーデン側のカーテンが上がり
    普段は着ない落ち着いた桃色のドレスに歓声!

  • 結婚証明アイテムを手にするカップルの写真

    ゲスト全員がスタンプを押して完成させた
    ウエディングツリーを手にして記念撮影

Q.会場の選び方&決め手は?

「貸し切り」「ガーデン」をキーワードに検索。見学1軒目で決定!

これまで、多くの結婚式に参列してきた私の経験から、時間にせかされるウエディングにならないよう貸し切りスタイルで、かつガーデンがある会場をSNSで検索。「ここがいい!」とピンときたゲストハウスを一番に見学して即決。直感と実績があることを大切にしました。(みほさん)

Q.どんな工夫や配慮をした?

ゲストの快適が叶うように
施設チェック&進行チェック

ゲストのほとんどが女性だったので、女性用の化粧室が混み合わないよう見学時に数をチェック。借り切って1階も2階も使えたので十分でした。また私側の友人スピーチは、結婚式列席が初めての人。緊張してしまうと思ったので、その前にランダムにいろんな人がマイクを持って話す場としてクイズの時間を設けました。(りほさん)

不安をクリア!先輩カップルアドバイス

女性同士カップルの顔写真
ふたりのことを伝えれば
フレキシブルに対応してもらえる

会場の見学予約前に、女性同士のカップルであることを伝えたことで、見学も結婚式準備もスムーズでした。私たちの場合、一部家族の列席が叶わなかったり、カミングアウトしていない仕事関係者は招かなかったりしたけれど、それも問題なしでした。また親のスタンスが全面的に賛成ではなかったので、なるべく注目を浴びないよう花嫁の手紙はなしにして花束贈呈だけに。プランナーさんに相談をすれば進行もフレキシブルに変えられるはずなので大丈夫。(みほさん&りほさん)

結婚式のプログラム

  • パーティ開宴、入場
  • ウエルカムスピーチ、乾杯
  • ふたりを知るクイズ、友人スピーチ
  • ケーキセレモニー、集合写真撮影
  • 妹とお色直し中座
  • ガーデンから再入場
  • ドレスの色当てクイズ
  • デザートビュッフェ
  • エンディング映像上映
  • 締めのあいさつ、親へ花束贈呈、お見送り

【WEDDINGデータ】
開催地:神奈川県
会場タイプ:ゲストハウス
準備期間:8~9カ月
当日のふたりの呼び方:みほさん&りほさん
ゲスト:家族・親族・友人(約40名)

*取材協力:THE SEASON'S

LGBTQ+カップルに向けて情報を掲載中!
From編集部

「結婚式はこうあらねば…」の
先入観よ、さようなら!

ふたりは式を挙げずに、パーティだけのウエディングにして、プログラムも定番スタイルからアレンジした。「結婚式はこれをしなくちゃダメでしょ?」の先入観は、取っ払っても大丈夫だった。会場見学時に、ふたりの状況や叶えたいスタイルを相談するのがポイントだ。

構成・文/千谷文子
※掲載されている情報は2025年10月時点のものです

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