[結婚式の種類]を徹底解説!挙式・パーティ・会場から最新スタイルまで

親の世代と比べると、自由で色々な形がある結婚式。挙式スタイル、パーティの形式、会場のタイプなど、さまざまな選択肢があります。ふたりが招待したい人、着たい衣裳、やりたいこと、譲れないこと…さまざまな角度から考えて、ふたりの希望や条件にぴったりな結婚式のスタイルを探してみて!
親の世代と比べると、自由で色々な形がある結婚式。挙式スタイル、パーティの形式、会場のタイプなど、さまざまな選択肢があります。ふたりが招待したい人、着たい衣裳、やりたいこと、譲れないこと…さまざまな角度から考えて、ふたりの希望や条件にぴったりな結婚式のスタイルを探してみて!
結婚式にはさまざまなスタイルがあり、明確な定義がないものもあるけれど、基本となるのは、「挙式」「パーティ」「会場」。これをよく話し合うことで、ふたりの「結婚式スタイル」が決まります。
組み合わせはカップルによってそれぞれ。例えば、「キリスト教式+披露宴をホテルで」「神前式+会食を神社と料亭で」など、その選択肢は無限大です。ぜひ、ふたりでよく話し合って「ふたりの結婚式スタイル」を見つけてくださいね。
ここからは結婚式スタイルを決める「挙式」「パーティ」「会場」についてそれぞれ詳しく解説します。
出典:ゼクシィ結婚トレンド調査2024(全国推計値)
挙式にはどんな種類があり、先輩たちはどの挙式スタイルを選んでいるのでしょうか。
「ゼクシィ結婚トレンド調査2024(全国推計値)」によると、実施した挙式形式と全国での割合は、以下の通り。
1位「キリスト教式(教会式)」(46.9%)
2位「人前式」(36.7%)
3位「神前式」(15.2%)
4位「仏前式」(0.4%)
上位3つで全体の99%近くを占めるので、ほとんどのカップルが上位3つのスタイルのうち、どれかを選んだことになります。
挙式スタイル | 挙式料の平均 |
---|---|
キリスト教式 | 23万4600円(■) |
人前式 | 18万4500円(■) |
神前式 | 13万700円(□) |
挙式料が最も高くなる傾向にあるのは、キリスト教式で平均23万4600円。特に大きな教会やチャペルは使用料や装花費用などが高めになり、牧師やオルガン奏者、聖歌隊などの人件費もかかります。
人前式は平均18万4500円。披露宴会場で行うことで施設使用料を抑えやすく、牧師や神主などの人件費もかかりませんが、演出の内容によっては高額になることがあります。
神前式は平均13万700円。会場内の神殿や神社の使用料、神主や巫女などの人件費もかかりますが、親族中心の少人数の挙式になることが多く、装飾もシンプルなので、低コストになる傾向があります。
ここからは、それぞれの挙式スタイルの特徴や選んだ先輩花嫁の体験談などを詳しく見ていきましょう。
キリスト教の教義にのっとって行う、教会やチャペルでの挙式のこと。キリスト教の聖書の言葉を引用して、神に永遠の愛を誓います。
誓約の証しとして、結婚指輪の交換や誓いのキスを行い、神の承認を得て結婚が認められます。親族だけでなく、友人や知人など多くの人に列席してもらうことができ、ゲストは賛美歌を歌い、退場時にフラワーシャワーを行うなどして式に参加できます。
プログラム | 内容 |
---|---|
開式の辞 | 司式者である牧師が結婚式の開式を宣言。 |
新郎の入場 | 列席者一同は起立。最初に新郎が入場し、祭壇前で新婦を待つ。 |
新婦の入場 | 新婦は父親と入場、新郎の横に進む。新郎は新婦父より新婦の手を受け取り、新婦と共に祭壇前へ。 |
賛美歌斉唱 | 全員起立したまま、列席者一同で賛美歌を歌う。 |
聖書朗読・祈祷(きとう) | 司式者が聖書の中から婚姻にふさわしい愛の教えを朗読し、神に祈りをささげる。 |
誓いの言葉 | 結婚式の最も重要な場面。司式者の問い掛けに、最初に新郎、次に新婦が答えて結婚の誓約をする。 |
指輪の交換 | ふたりの誓いの証しとして指輪を交換。新郎、新婦の順に相手の指に指輪をはめる。 |
ベールアップ・ウエディングキス | 新郎が新婦のベールを上げ、ウエディングキスをする。 |
結婚成立宣言 | 司式者が神と列席者の前で、ふたりが夫婦であることを宣言する。 |
結婚証明書に署名 | 新郎新婦、続いて証人もしくは司式者が結婚証明書に署名をする。 |
閉会の辞 | 司式者が結婚が成立したことを列席者へ報告、閉式を伝える。 |
退場 | 新郎新婦は腕を組んでバージンロードを退場。 |
生演奏、ゴスペル、ベールダウン、ジャケットセレモニー、キッズ演出(フラワーガール、リングボーイなど)、ブーケ・ブートニアの儀式、フラワーシャワー、バルーンリリースなど
子どもの頃からチャペルのバージンロードを歩くことに憧れがあり、純白のウエディングドレスで父と一緒に入場する演出ができるキリスト教式に。静かな空間に響く聖歌やパイプオルガンの音色がとても感動的で、牧師先生の言葉にも心が引き締まり、「これから夫婦になるんだ」と実感できる式になりました。(美奈さん)
ウエディングドレスが着たかったのと、王道の挙式をしたい気持ちが強く、キリスト教式を選びました。理想どおりの結婚式を挙げることができました!(まいさん)
幼稚園から高校までキリスト教の学校で、キリスト教式に憧れがあったので選びました。厳かな雰囲気で挙式を執り行えて良かったです。(真梨乃さん)
神道の神々に結婚の誓いを立てる日本ならではの挙式スタイルです。神道とは、古来から続く八百万(やおよろず)の神様への信仰に、仏教などが影響して受け継がれてきた日本独自の信仰です。
神事を行う神主が結婚を伝える祝詞(のりと)を奏上し、三三九度の杯を交わして玉串をささげ、夫婦の契りを結びます。
式次第 | 詳細 |
---|---|
入場 | 斎主、新郎新婦、仲人、親、親族が入場。神社では楽人が先頭。神前に向かい右側に新郎、左側に新婦が座る。 |
修祓(しゅうばつ) | 一同起立、斎主による祓詞(はらいことば)に続き、清めのお祓いを受ける。 |
祝詞奏上(のりとそうじょう) | 斎主が神前にふたりの結婚を報告し、幸せが永遠に続くよう祈る。 |
誓杯の儀(せいはいのぎ) | 三三九度の杯。新郎新婦が大中小3つの杯で交互にお神酒をいただくことで、永遠の契りを結ぶ。 |
誓詞奏上(せいしそうじょう) | 新郎新婦が神前に進み出て、誓詞(=誓いの言葉)を読み上げる。 |
玉串奉奠(たまぐしほうてん) | 新郎新婦が神前に玉串をささげ、「二拝二拍手一礼」。仲人夫妻、両家代表が続く。 |
親族杯の儀(しんぞくはいのぎ) | 親をはじめ両家の親族が、順にお神酒をいただく。 |
斎主あいさつ(さいしゅあいさつ) | 斎主が、結婚の儀が滞りなく終了したことを報告する。 |
退場 | 全員が退場。 |
参進の儀、巫女舞、指輪交換、折り鶴シャワー、水合わせの儀など
結婚式では絶対に白無垢が着たい!と思い、人とかぶりたくない気持ちもあって、神前式にしました。古き良き日本の文化を感じられたし、参進の儀がとても印象に残っています。参列者の方たちに、神前式は初めてでとても素敵だったと言ってもらえました。(tomomiさん)
大好きな神社があり、白無垢を着て神前式をしたいと思っていました。大好きな神社で式を挙げられたことが何よりも嬉しかったし、山の上にある神社のため、写真映えがしてステキな写真が撮れました。(ryokoさん)
彼に、和装をしたいという強い希望があったため。神前式は経験したことがないと、たくさんの参列者に言ってもらえて良かったです。(佳子さん)
列席者へ結婚の意思を誓い、証人になってもらう挙式スタイルです。神に誓うキリスト教式や神前式と違い、宗教色がないのが特徴。最近になって増えたスタイルでなじみのない年配ゲストも多いため、親には事前に相談しておくのがおすすめです。
衣裳も式次第も特に決まったものはなく、宣誓文は自分たちの言葉でOK、挙式場所も自由に選んでOKです。形式がない分、やり方次第では費用面も抑えることができます。
式次第 | 詳細 |
---|---|
新郎新婦入場 | 列席者に迎えられて、新郎新婦のふたりが入場する。 |
開式宣言 | 司会者が開式を宣言する。 |
誓いの言葉 | 列席者の前で、新郎新婦が事前に考えてきた誓いの言葉を読み上げる。 |
指輪の交換 | ふたりの誓いを目に見える印として、結婚指輪の交換をする。 |
結婚誓約書or婚姻届に署名 | 必要事項を記入しておいた結婚誓約書(結婚証明書)、または婚姻届に、新郎新婦、列席者代表の証人が署名する。 |
結婚の成立の宣言 | 司会者が結婚誓約書(結婚証明書)、または婚姻届を列席者に見せて、ふたりが結婚したことを宣言する。 |
閉式の言葉 | 司会者が閉式を告げる。 |
※人前式はプログラムが自由なため、内容や演出は自由度高くアレンジができます。
ふたりの生い立ちを描いたアイルランナーの上を入場、水合わせの儀、記念植樹、ユニティキャンドル、両家の親による結婚誓約書へのサインなど
よく見るような結婚式にはしたくなかったから、自分たちで誓いの言葉を考えて人前式に。オリジナリティーを出せて良かったと思います。誓いの言葉を考えている時も楽しく、ふたりらしい式にできたと思います。(杏実さん)
神様や仏様ではなく、目の前にいる人たちに向けて自分たちの言葉で誓いたかったから。より感情が伝わる挙式ができたと思うし、参列したゲストからも好評でした。(Karenさん)
神様に誓うというより、集まってくれる親しい人たちに誓った方がより現実味があると思ったから。目の前にいる人たちが証人となってくれたので、より身が引き締まる思いがしました。(まなさん)
ほかにもお寺や仏壇の前で行う仏前式や、海外ウエディングの現地の挙式スタイルなど、宗教や伝統にとらわれない個性的な結婚式を行うカップルもあり、挙式スタイルはさまざまです。
挙式を行わず披露パーティやフォトウエディングのみ、両家での食事会のみ、結婚記念品の交換のみといったスタイルも。挙式はしなくても、結婚を節目としたイベントは行うカップルが多いようです。
挙式スタイルのほか、挙式後のパーティにもさまざまな形式があり、それぞれに特徴があります。
主な種類は以下の通り。
・披露宴
・会食
・1.5次会
・二部制
ここからはそれぞれのスタイルについて詳しく解説します。
挙式後のパーティ形式で最も一般的なのが披露宴。親族、友人、勤務先の上司や同僚、恩師など、新郎新婦と関わるゲストを幅広く招待し、大きめの会場でのフルコース料理や演出でおもてなしします。
親族だけでなく友人にも感謝を伝えたいと思い、きちんとおもてなしできるスタイルとして披露宴に。演出も自由にでき、自分たちらしい空間がつくれると思いました。友人スピーチや演出、プロフィール映像などで笑いあり涙ありの時間になり、ゲストみんなが「いい結婚式だったね」と言ってくれて嬉しかったです。(美奈さん)
和装とドレスのお色直しをしたかったのと、ゲストにしっかり料理を楽しんでもらいたかったから。披露宴ながらも、ゲストと距離が近く、演出はなしにして格式張らない場にできました。(りみなさん)
これまでお世話になった人に囲まれて、祝福されつつこちらもおもてなしで感謝の気持を伝えたかった。おめでとうの言葉をいただき、花嫁姿を褒めてもらい、久しぶりに会う友人の笑顔を見ることができて最高の時間でした。(麻友さん)
親族や、ごく親しい友人のみと少人数で行う、会食形式のパーティ。少人数ウエディングと呼ばれることも多く、アットホームな雰囲気が特徴です。レストランや料亭などで食事と会話を楽しむことがメインです。
自分たちがおいしい料理を食べたかったのと、同じようにゲストにも料理を楽しんでほしかったので、演出なし、「会話と料理」の会食にしました。限られた時間でもゆっくり全員と話すことができ、ゲストから「このスタイル良いね!」と感想をもらいました。(もりいさん)
親戚のみのアットホームな結婚式だったので、余興などのないお食事会を行いました。余興などの時間がない分、お一人お一人と話す時間をしっかり取れたことが良かったです。(ほの香さん)
披露宴よりもカジュアル、二次会よりもきちんと感があるパーティ形式。海外やリゾート地でのウエディングや、家族だけの結婚式の後、地元で大勢の友人や同僚を招待するケースが多いですようです。
会費制で行われることが多く、立食形式のものもあれば、ゲストの席次が決まっていて披露宴と同じように進行がある形もあります。中にはご祝儀制で行われるケースも。学生時代の友人や勤務先の同僚など、新郎新婦世代のゲストを中心に招待して格式張らずに行われるのが特徴です。
挙式はリゾートで。パーティは地元で友達とワイワイ楽しみたかったから、1.5次会に。形式にとらわれず、自分たちのやりたいことを突き詰めることができました。(れんさん)
披露宴を二部に分けて行うスタイル。一部は親族や勤務先の上司などを招待してフォーマルな披露宴、二部は新郎新婦世代のゲストを招待して1.5次会や二次会のようなカジュアルなパーティに。
パーティを行わず、挙式のみやフォトウエディングのみ行うスタイルもあります。ただ、パーティを行わない場合でも、結婚報告はがきやSNSで報告したり、目上の方には個別にあいさつをしたりと、何らかの形で結婚をお知らせするケースが一般的です。
出典:ゼクシィ結婚トレンド調査2024(全国推計値)
披露宴やパーティの会場にはどのような種類があり、先輩たちはどの会場を選んでいるのでしょうか。「ゼクシィ結婚トレンド調査2024(全国推計値)」によると、実施した会場の種類と全国での割合は、以下の通り。
1位「専門式場・ゲストハウス」(65.9%)
2位「ホテル」(21.1%)
3位「ホテル・式場内のレストラン」(5.0%)
4位「レストラン」(4.0%)
上記の通り、専門式場・ゲストハウスが7割近くと大きなシェアを占めています。
ここからは、それぞれの会場の特徴、選んだ先輩花嫁の体験談などを詳しく見ていきましょう。
専門式場は主に結婚式のために作られた式場で、同施設内に披露宴会場が複数あるところも。ゲストハウスも結婚式のための会場ですが、一軒家を貸し切りにできるスタイルが特徴。自宅にゲストを招くようなアットホーム感を出せます。
イギリスの都市をモチーフにしたデザインの専門式場で、統一された雰囲気の中で結婚式から披露宴まで行うことができました。また、挙式から披露宴の時間は建物全体を一組で貸し切れたため、移動もラクで、ゲストが中で迷子になることもないなと安心して招待できました。(麻友さん)
赤いじゅうたんと美しいステンドグラスにひと目惚ぼれし、「ここのチャペルで挙げたい!」と思って選んだ場所が専門式場でした。また、披露宴会場の雰囲気やプロジェクションマッピングの演出が専門式場ならではで良いなと思いました。(まいさん)
自由度が高く、プランナーさんも柔軟で良いアイデアを出してくれたので、その専門式場を選びました。(まなさん)
結婚披露宴をはじめ、さまざまなパーティや会合に利用される複合施設。スタッフのサービス、アクセスの良さ、宿泊施設を備えていることなどで人気。シティホテルからリゾートホテルまでタイプも豊富。
天井の高い空間にシャンデリアがある、高級感溢れる「ザ・ホテルの披露宴」がイメージにあり、見学で訪れたホテルがドンピシャだったため。(彩友さん)
ゲストの方においしい料理を楽しんでもらいたかったのと、会場の雰囲気やスタッフの対応を含めて、レベルが高いと感じたので。(ちゃんさん)
ガラス張りの真っ白なチャペルや大階段など、希望ものが全て揃っていました。また、挙式後移動が少なく、キッズルームやお土産屋さんもあり、ゲストが披露宴までホテル内で時間がつぶせるのも良いと思いました。(Hさん)
通常は一般客向けに営業しているところを貸し切りにできるレストラン。料理に定評があり、結婚記念日などに利用できるのもメリット。ただし、専門施設ではないため、必要な設備が揃っているかなどの確認が必要です。
レストランウエディングを選んだ理由の一つが「絶対的な自信をもって料理を出せること」。食は記憶に残るおもてなしだと思うから。また、結婚式を終えた後も、ゲストや私たちにとっていつでも帰ることができる場所となってくれると思って選びました。(Karenさん)
プロポーズを受けた思い出のレストランにしました。料理も大変おいしく、スタッフもいつもレストランで働いている方々なので安定感があるところも決め手の一つです。挙式のための専用施設がない会場でしたが、レストランの一画に椅子や台を置いて挙式スペースをつくっていただいて人前式を行いました。ゲストの移動もほとんどなかったので良かったと思います。(てるちゃんさん)
やりたい演出がたくさんあったので、自由度が高く、私たちのテーマでもあるアットホームな雰囲気の出せるお気に入りのレストランに。(真央さん)
このほかにも、ホールのある公共施設、美術館や水族館、テーマパーク、クルーズ船などを貸し切りにして披露宴やパーティができるところも。個性的なウエディングにしたいならチェックしてみましょう。
海外のチャペルやホテルで挙式やパーティを行うスタイル。圧倒的に人気のあるハワイのほか、ヨーロッパ、オーストラリアなどでも行えます。非日常的な絶景の中で思い出に残る写真が撮れるのが大きなメリット。ウエディングとハネムーンを兼ねて実施でき、旅程によってはゲストと観光も楽しめます。
海外ウエディングとほぼ同様の特徴があり、沖縄や軽井沢、北海道などが人気です。非日常感がありながら、国内なので、長期休暇が取りにくいゲストや、長時間の移動が難しい高齢のゲストも参加しやすいのが大きなメリットです。
ウエディングドレスやタキシードなどの婚礼衣裳を着て、スタジオで撮影したり、景色のいいところでロケーション撮影を行うスタイル。上記の海外ウエディング、国内リゾートウエディングと組み合わせるケースもあります。撮影した写真を結婚の報告に使うカップルも多いです。
『ゼクシィ』で連載中の結婚式密着レポートから、ふたりらしいスタイルの結婚式を行った先輩カップルの実例をご紹介します!
ゲストは親族のみ。「初対面の親族同士が仲良くなれるといいな」という思いで、2泊3日の小旅行を兼ねた結婚式を挙げることにした。優雅なホテルステイや家族との食事、観光も楽しめる、盛りだくさんの3日間が始まった。
挙式は、木々や草花が美しい森に佇む教会で。森の音に耳を澄ませ、静かに誓いを立てたひととき。アンティーク家具に彩られたレストランでの披露宴は、歓談中心でアットホームに。読まないつもりだった親への手紙も読むことにした。「読んで良かった。『涙出ちゃったよ』と、笑う父の姿を見られたから。もう一度式をしたいと思うくらい幸せでした」と新婦。
「いわゆる王道の結婚式でなければやってもいいかも。友人と楽しみたいし、親にも友人のことを知ってもらえる機会になるから」と、ふたりが決めたこの日のテーマは「フェス」。料理もドリンクもデザートもすべてビュッフェスタイルで、広々としたスペースを自由に行き来しながら、ゲストたちは音楽に料理におしゃべりに興じた。
その後は雰囲気を変えての人前式。とはいっても指輪の交換も誓いのキスもナシ。「1年前に婚姻届を出した時からはめている指輪をなぜ今頃? 人前でキスをする意味は?」とふたりらしい選択だった。
「少し恥ずかしいから」と結婚式をする予定はなかったふたり。けれどきちんと写真を残したいし、両家で会食をして親睦を深め、そして両家一緒に写真を撮りたい。そう願ったふたりは、新婦の地元・尾道で両家会食とロケフォトを行うことにした。この日、両家が集まったのは尾道の海のそばにある小さなレストラン。
会食後、ふたりはフォトグラファーと共に尾道の町へ。途中から両家の家族も合流して、記念撮影を楽しんだ。
「チャペルの扉が開き、たくさんの人が座っている景色があるということに一番感動しました」と、新婦。ふたりの結婚式のテーマは、ゲストに今までの感謝と「これからもよろしく」の気持ちを伝えること。挙式は紫の引き振袖×洋装と、大正ロマン調の装いで登場。似顔絵の結婚証明書は友人がイラストを担当し、二次会まで含めると総勢124名が参加する大作に。
披露宴ではお色直しや中座なし、高砂席はおもてなしで常に空席状態。ふたりの惜しみない愛に包み込まれた結婚式は、いつしか雨も上がり、空には虹が輝いていた。
挙式や披露宴・パーティはどんどん自由になり、選択肢がいっぱい。ふたりでよく話し合い、「ふたりにぴったり」なスタイルを選ぶことで、生涯忘れられない節目となりそうです。ただ、親や大切な人の意見に耳を傾けることも忘れたくないもの。ふたりの気持ちと、応援してくれる周囲の人の考えをうまく擦り合わせて、大満足のスタイルを選んでくださいね。
文/前川ミチコ イラスト/pai D/ロンディーネ 構成/小田真穂(編集部)
※記事内のデータの■印は2025年1月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー228人のアンケート回答と結婚式から2年以内の20~40代の女性330人を対象に行った「マクロミル調査」の合計によるものです。□印も同様ですが、回答者が100人に満たないため、参考値となります。その他のデータは「ゼクシィ結婚トレンド調査2024(全国推計値)」によるもの、コメントは2025年6月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー95人が回答したアンケートによるものです
※掲載されている情報は2025年8月時点のものです