
[全文掲載] 花嫁の手紙vol.50~親しい間柄での呼称を使って親密度を表現する~
花嫁が親や家族への思いをつづった手紙を読む「花嫁の手紙」は、結婚式の定番演出。普段言えなかった素直な気持ちを伝えられる良い機会ですが、何をどう書いていいかわからない…なんて悩む花嫁さんもいるのでは?そこで卒花の実例から、あなたが花嫁の手紙を書くためのヒントやコツを見つけてみませんか?
「感謝の気持ちを伝えて、親との思い出を残したかった」
当初から「結婚式をする=花嫁の手紙を読む」というイメージを持っており、式の演出を決める中でも自然にプログラムに取り入れたという日菜さん。きちんと親へ感謝の言葉を述べたことがなかったので、結婚式で手紙を読むことをきっかけに感謝の気持ちを伝えたい、親との思い出を残したいと手紙を読むことにしました。
■2024年3月17日挙式
■招待ゲスト数…70名(家族、親族、友人、職場関係)
■花嫁の手紙を書き始めた時期…式の約2週間前
■花嫁の手紙を書くのに要した時間…4日(文案作成3日、清書1日)
■式で花嫁の手紙を読んだ時間…約5分間
日菜さんの「花嫁の手紙」
【GOODポイント&感動ポイント】
数々のウエディングで司会という枠にとらわれず、たくさんの花嫁さんの結婚式の演出や「花嫁の手紙」の相談にも乗っている優月さんにコメントを頂きました。(優月りなさんInstagram/@ mc_yuzuki_rina)
ご家族との親密度が伝わるお手紙でGOOD
【A】では、結婚式をやろうと思った理由とお父さまへの尊敬や感謝の気持ちが書かれています。お父さまの仕事であるお酒を通じてゲストへ振る舞うおもてなしも素敵で、ご家族を思う気持ちが表れていますね。
お母さまへの感謝を一番伝えたいと考えていたという新婦さまですが、【B】では一番近くで支えてくれたことへの感謝を詳細なエピソードと共に書かれています。お母さまへの憧れが小さい頃の新婦さまの心に深く刻まれたとのこと、お母さまは嬉しかったでしょう。
【C】の義親さまへのメッセージは感謝や関係性がしっかり伝わる書き方だと感じました。特に下線部は大切に迎えてくださった義親さまの気持ちに感激されたことが伝わってGOODです。
結びの文中の下線部のように、最近はお手紙の中で式のコンセプトに触れたり、その意味を伝えることも少なくありません。式の演出としてもぐっと締まりますのでおすすめです。(優月さん)
花嫁の手紙「読んでどうだった?」「受け取ってどうだった?」
今回のお手紙を書いた日菜さんとお手紙を受け取ったお母さまにお話を伺いました。
手紙を読んでどうだった?

親に直接言いたかった感謝の気持ちを伝えることができました。かつ相手のご両親やゲストの方への感謝の気持ちを少しですが伝えることができ、とても良かったです。結婚式の場において、花嫁が話す場面が意外と少ないなと感じたため、親やゲストに何か伝えたいことがある人にとっては良い時間だと思います。
書いて気持ちの変化は?

式後、なんとなくですが母親とは助け合ったり感謝を伝え合ったりを、これまで以上にするようになった気がします。うまく言えないのですが、互いをより気にかけるようになり、きちんと感謝の気持ちを都度伝えるようになった気がしています。母親からしたら気にかけているというより、心配な思いの方が強いのかもしれませんが…(笑)。
苦労&工夫したポイントは?

構成を考える時は、ゼクシィアプリで「花嫁の手紙」と検索して出てきた記事を参考にしました。ただ、テンプレのようなありきたりな文章にして、例文をそのまま書いたように思われたくないこと、手紙を通じて自分の思いをしっかり伝えたいという気持ちがあったので、なるべく両親や妹との思い出や独自のエピソードを多く書くようにしました。
後輩花嫁さんにアドバイスを

何かしら自分の思いを伝えたい気持ちが強い人は、何を伝えたいかを明確に考えていってください。エピソードを決める際に迷った時には「こういう思いが芽生えたのって何がきっかけだったんだっけ?」など、自身の心境に変化があった時の前後を深堀りして、そのエピソードを盛り込むとスムーズに決められると思います。
お手紙を受け取ったお母さまより

立派に育ってくれたなと思い、今までのことを振り返って涙が止まりませんでした。生まれてきてくれて本当に良かったと思いながら聞いていました。
From 編集部
相手への呼びかけの工夫で、ぐっと親密度を出せます
普段は親御さんのことを名前で呼んでいるという日菜さん。お母さまのことは小さい頃「ハハ」と呼んでいたため、手紙では久しぶりに小さい頃呼んでいた「ハハ」という呼びかけにしたそう。そんな仕掛けは、手紙を宛てた相手との心の距離をぐっと縮め、聞いている人に対しては親密度を表現できます。特別な呼称を使うことは、相手に「自分だけに向けられた深い愛情」を感じさせ、結婚式という特別な日に、より感動的な瞬間を生み出すでしょう。

優月りなさん MC・司会者・ナレーター・ラジオDJ
ウエディング業界歴18年で東京を中心に全国出張可能な司会者。幅広いスタイルの結婚式で新郎新婦らしさに溢れた人前式や、パーティの演出も提案。ブライダルモデル育成の経験から新婦の立ち居振る舞い、音 楽やお手紙の相談など幅広く行っている。また、講師としても15名以上の司会者を輩出し、プロ司会者からのオーダーメイドレッスンも行っている。
構成・文/RIE☆ D/ロンディーネ
※掲載されている情報は2025年4時点のものです
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