[全文掲載] 花嫁の手紙vol.22~そばでずっと見守り、支えてくれたことへの感謝を伝える~
花嫁が親や家族への思いをつづった手紙を読む「花嫁の手紙」は、結婚式の定番演出。普段言えなかった素直な気持ちを伝えられる良い機会ですが、何をどう書いていいかわからない……なんて悩む花嫁さんもいるのでは?
そこで卒花の実例から、あなたが花嫁の手紙を書くためのヒントやコツを見つけてみませんか?
「結婚式という場なら、きっと本音を伝えられると思ったんです」
今回ご紹介するのは、優さんのお手紙。自分の気持ちを内に秘めるタイプの優さんは、これまで家族にはあまり本音を話さずにいました。寂しい思いをさせているなとは思いつつも、自分の力だけでは今後もうまく思いを伝えられないなと感じていたそう。
結婚式をしようと決断した一番の理由は、「もうこの機会にしか本音を言えない。自分のことをよく知ってくれている人たちの前だったらたぶんできる!」ということ。「結婚式をする=手紙で自分の言葉で伝える場をつくる」という前提で結婚式の準備を進め、花嫁の手紙を読みました。
【基本DATA】
■2022年8月挙式(naturam)
■招待ゲスト数…54名(家族、親族、友人、恩師、仕事関係)
■花嫁の手紙を書き始めた時期…挙式前日
■花嫁の手紙を書くのに要した時間…1日
■事前練習の有無…無(黙読で読み直すのみ)
■式で花嫁の手紙を読んだ時間…約5分
優さんの「花嫁の手紙」
【GOODポイント&感動ポイント】
2000組以上のウエディングをサポートし、多くの花嫁さんから「花嫁の手紙」の相談を受けている、ウエディングプロデューサーの澤さんにコメントを頂きました。
大切な人たちからのパワーを借りて思いを伝えられておりGOOD!
幼い頃からの親御さまとの関係性や当時の気持ち、そして結婚式という場で花嫁の手紙を通じてだからこそ伝えられると思った感謝が盛り込まれたお手紙。
今回お手紙を読む後押しとなった、【A】の「大好きな人たちに見守ってもらえれば伝えられるかも」という一文からも、周りの方との関係性や周りの方がいかに新婦さまにとって大切な方たちであるかが伝わりました。
【B】をはじめ、お手紙の中に書かれたエピソードでは、親御さまが新婦さまを深く愛して理解し、支えてくれていたことも伝わってきました。そんなふうに愛を持って支えてきた親御さまにとって、【C】の一文はどんなにうれしかったことかと思います。
一番身近な存在であるからこそ、反発してしまったり、なかなか素直に甘えられないこともありますよね。そんな心に秘めていた思いを大切なゲストのパワーを借りて伝えた、素敵なお手紙だと思いました。(澤さん)
花嫁の手紙「書いてどうだった?」「受け取ってどうだった?」
今回のお手紙を書いた優さんと、手紙を受け取ったお母さまにお話を伺いました。
手紙を読んでどうでしたか?
一つの目標と思っていた挙式を無事にちゃんと終えることができて、挙式でなら伝えられると手紙を読んでよかったです。思いがちゃんと伝わりきったかどうかはわかりませんが、これからの両親とのやりとりのきっかけや、自分にとって小さな自信にも繋がるような気がしています。これから先に向けての一つの節目となりました。
苦労&工夫したポイントは?
もともと書く内容や思いは定まっていたので、手紙を書くこと自体に苦労はありませんでした。ただ、他の準備に追われてしまい、予想よりも短い期間で書き上げた感じになってしまいました。が、それも勢いがあってよかったかなと思っています。
手紙で一番伝えたかったことは?
「これまでとても寂しい思いをさせてきてしまってごめんなさい」という気持ちと、「これまで本当にたくさんの素敵な人に出会って支えられてきたこと」を一番伝えたいと思いました。これまで難しい娘を、そばでずっと見守ってくれて支えてくれたことに心から感謝をしていることが少しでも伝わったらと思っています。
後輩花嫁さんにアドバイスを
私のように伝えるのが苦手な方は、結婚式で花嫁の手紙を読むということは、本当によい機会だと思っています。思いをありのままに書き連ねるだけで十分だと思っています(笑)!
手紙を受け取ったお母さまより
結婚に関する諸々のことが全部コロナ下中。今どきのあり様もよくわからず見守るのみ。「親ガチャ」外れだったよね……と思いながら、「手紙」を聞いていると忘れていたいろいろなことを思い出し、娘の思いに触れ、ちょっと気持ちが軽くなりました。そして娘をかわいい花嫁さんにしてくれた周りの方々への感謝の思いを強くしました。頑張って「手紙」を書いてくれてありがとう。
From 編集部
周りの人に見守られる中で、胸に秘めていた思いを伝えて
「これまで自分を支えてくれていた恩師や友人の前なら、自分の思いを伝えられるかも」と手紙を読んだ新婦。胸に秘めていたこれまでの思いを聞いて、親御さまも感動されたことでしょう。結婚式という一つの区切りとなるセレモニーは、普段なかなか伝えられない思いを素直に伝えられるチャンスでもありますね。
澤 智子さん
株式会社NEO FLAG.
ウエディングプロデューサー
ウエディング業界歴17年で通算2000組以上のカップルをプランナーや司会者としてサポート。
花嫁から手紙の相談をされることが多く、親やゲストにしっかり伝わる手紙の書き方をアドバイスしている。
構成・文/RIE☆ D/ロンディーネ
※掲載されている情報は2022年12月時点のものです
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