予算オーバー&トラブルを防ぐ!【結婚式費用の見積り】もらい方の基本
会場からもらう見積表は、“ふたりがやりたい結婚式がいくらでできるのか”を教えてくれる重要な資料。仕組みや分からないことを曖昧にしたまま進めると予想外の出費や予算オーバーを招く可能性も。そうならないための“もらい方”を知っておきましょう。
「いつ、どんな内容で?」
見積表の基本をチェック!
約8割が会場下見・ブライダルフェアで初見積りをもらっている!
初めて会場を訪れたタイミングでもらうケースがほとんど。大半のカップルが結婚式へのイメージはまだ漠然としているはず。
初めての見積り内容は「ざっくりした希望」が反映された状態で
結婚式への詳細な希望を伝えられている人はほんのわずか。この段階は出発点で、これから内容や希望が練り上げられると考えて。
多くの人の心残りは、「予想外の見積り額アップ」!
反省コメントの多くは「費用が増えた」といった声。見積り内容をよく理解しないまま進めないように注意して!
初めての見積表は、「どんな結婚式にしよう」とやりたいことを探す・固めていくタイミングでもらうケースがほとんど。準備が進むにつれて内容や金額が変化していくと考えた方が良いでしょう。とはいえ予算あっての会場選びなので、後になって大幅な金額変更があっては意味がありません。そんな事態を防ぐためにも、以下の5つのポイントを押さえて見積りをもらいましょう。
<Point1>基本条件を固めておく
結婚式の規模を決める情報は、可能な限り正確に伝えて
見積表を出してもらう際に会場側から求められるのが、「予算」「人数」「希望日時」です。これらから結婚式の規模が決まり、その条件で実施可能な内容が見積表として提示されます。
人数は今後増減があるかもしれませんが、大幅変更となると想定予算では足りなくなることも。誤差は±10名程度に収まるように、ふたりだけでなく親にも確認して人数出しを。併せて日時に関しても親の希望を聞いてから決めておくと良いでしょう。
予算は、現在の所持金に会場への支払い時期までの収入見込み、親援助まで把握して算出できれば理想的。加えて、ふたりが結婚式でどうしてもやりたいことがあるなら、この段階で絶対に伝えるべき!これらが正確であるほど、実施できる結婚式とその見積額がよりクッキリと見えてきます。
卒花発!見積表へのアドバイス
【大事にしたいことを共有し、伝える】
見積りを出してもらう前に、自分たちが大事にしたいこと=お金をかけてもいいと考えている部分を伝えると、それに沿った内容となり、後の大きな金額アップに驚くこともないと思います。ふたりでやりたいことを挙げて共有しておくとスムーズですよ。(北島絢生さん)
【2パターン出しもお願いしてみて】
ゲスト数が決まっていないならば、少人数と大人数とそれぞれの見積表を作ってもらっても良いかもしれません。(西川周さん)
【CHECK】基本条件として、以下を固めよう!
□ゲスト数(誤差は±10名程度に)
□実施希望日(曜日、お日柄、時間帯)
□予算
□譲れないこと、やりたいこと
<Point2>抜けがち、追加しがちな項目に注意!
記載されていない”かもしれない”項目に目を向けて!
最初の見積りは、結婚式を挙げる際に必要とされる最小限の内容だけで作られている場合があります。この時点でふたりから詳細な希望を出して見積表に反映してもらうのは至難の業ですが、抜けている項目をチェックすることはできるはず。
抜けがちな項目として先輩花嫁たちからよく挙げられるのは“親族の貸衣裳・着付け費用”“親族写真の焼増し代”。また動画撮影やスナップ撮影のアルバムも追加しがちとのこと。子どもゲストの存在も後になって気付くケースが多いので、おいめいがいる場合はゲスト数に加えて。
また、見積表に挙げられている項目以外に必要なもの、他の花嫁さんたちが追加することが多いものを質問するのも有効です。
卒花発!見積表へのアドバイス
【衣裳小物にご注意!】
ドレスやタキシードを着る際に使う手袋や靴、カッターシャツなどの小物類は、プランや金額内には入っていないことも多いため、必ず先に確認しておくと安心です。(北島絢生さん)
【“飲物”に含まれているものは?】
私たちが初めて見積表をもらったときの飲物代は、乾杯のときのワンドリンクの料金のみの金額でした。金額だけでなく、何が含まれているのかまでしっかり把握しましょう。(A子さん)
【アルバム、ビデオの詳細確認を】
アルバムとビデオは、要注意アイテム。アルバムは、お願いする場合はどのくらいの金額になるか、よく選ばれている商品の価格を聞いて。ムービーは見積表に含まれていると思い込みがちですが、そうでないことの方が多いです。見積額にムービー撮影が含まれているか聞いた方が良いです。(ゆいさん)
【CHECK】抜けを見落としがちな、要注意項目
□やりたい演出
□子どもゲストの人数
□衣裳小物(シャツ、手袋、シューズ等)
□ブーケ(お色直し用のブーケ等)
□二次会向けのヘアメイクチェンジ
□親族の衣裳代・着付け
□持込料
□スナップ写真のアルバム
□動画撮影
□親族集合写真の焼増し・台紙
<Point3>増額しがちな項目に注意!
できるだけ、実物や写真での内容確認を
おもてなしの要となる料理・飲物は、最初の見積りで選んでいたものよりランクを上げることが多い項目です。衣裳類も、衣裳選び開始後に現物に触れた結果、自分が選んだプラン外のものも着たくなりランクアップするケースが多発。
ランクアップすることは悪いことではありませんが、後から費用を上げたことに「こんなはずでは……」とモヤっとしてしまうもの。こういったストレスを防ぐには、見積表に出されている内容をしっかり確認することです。フェアであれば実物が見られる可能性は高く、それが叶わないなら写真で見せてもらいましょう。ボリュームや高級感といった雰囲気もちゃんと意識して。
卒花発!見積表へのアドバイス
【人数分の金額が上がる項目に注意】
金額を上げがちな、料理、飲物、装花は、最低限の料金とランクアップした場合の料金との両パターンで見積表を出してもらうと良いと思います。(ころりんさん)
【料理と衣裳は要マーク!】
変動額が大きくなるのは料理と衣裳。料理のランクアップは人数分の増額になりますし、衣裳は、気に入ったものが見積り時のプラン内では見つからないことの方が多いです。どの程度のランクがよく選ばれているか聞いておくと、見積表の現状やこの後の増減具合が想像できると思います。(yunyanさん)
【演出イメージも膨らませて】
映像演出は要マークです。私たちの場合、エンディング映像を追加したので大幅に金額が変わりました。どんなイベントを用意するかはある程度決めておくと、最終の値段に近付けやすいと思います。(ぼのさん)
【CHECK】増額しがちな、要注意項目
□料理・飲物
□衣裳
□衣裳小物
□ヘアメイク
□装花(挙式会場、メインテーブル、ゲスト卓、ウエルカムスペース等)
□写真
□アルバム
□動画撮影
<Point4>見積表では見えない情報にも注意!
見積表だけでは分からない、思わぬ増額もあり
プランや割引はある一定条件のもとで利用可能となることがほとんど。条件となるのは人数や実施日時、その会場内および提携先でのアイテムオーダーなどで、それらを満たさない場合は条件適用外となり、割引や特典が受けられないケースも。それによりプラン利用を前提とした見積り額から大幅な金額アップという事態を招く可能性があるので、注意が必要です。
また延期やキャンセルに関する情報もしっかり聞いて。いつから、どんな費用がかかるのかしっかり確認を。
卒花発!見積表へのアドバイス
【キャンセル可能項目も確認を】
見積りに含まれている項目は、キャンセルできるのかどうかも聞いておきましょう。招待状やペーパーアイテムが見積りに含まれていたとしても、後々DIYしたくなることも。そうなったときにキャンセルできるのか、費用に影響することはないかの確認を。(@um_327__さん)
【特典などの利用条件をチェック】
ここしばらくの感染拡大状況によっては、結婚式直前に人数が減ってしまう可能性も。それに備えて、利用条件の人数は詳しく確認すべきです。(yukkoさん)
【CHECK】しっかり聞いておこう!
□プランや割引の適用条件
□見積りから外してもペナルティーのない項目の有無
□キャンセル時の条件
□延長料金の規定
<Point5>他会場との比較条件を揃える
規模を決める条件は統一し、重要項目の詳細確認を
数軒で見積りを比較するなら、条件を一致させましょう。<Point1>で挙げた項目は必須です。料理・飲物、衣裳といったアイテムは会場により内容が異なるため比較しにくいですが、詳細を聞くことで全容をつかみましょう。料理なら品数にメイン食材など、飲物なら含まれるものを聞いて。ランクアップしがちな衣裳、装花、写真・動画撮影関連も具体的な内容を把握しておくと安心です。
また、自分たちがやりたいこと・重視したいことを伝えられると理想的です。どんなことが、いくらでできるかを見積りに提示してもらうことで現実的な費用が算出されますし、会場ごとの個性も分かり比較検討がしやすくなります。
卒花発!見積表へのアドバイス
【絶対にやりたいことは伝えましょう】
絶対にやりたい演出や余興があるなら、必ず伝えて見積表に入れてもらうと良いです。私の場合は映像演出で、プロジェクター料が数万円かかる会場もあれば、もともと含まれていた会場もありました。(まなみさん)
【実際の写真が分かりやすい!】
装花は、会場によって“スタンダードランク”のボリュームがバラバラでした。見積表にある料金での、実際の写真を見せてもらうとしっかり確認できてよかったです。(竹内愛加子さん)
【条件を揃えて比較、本命は最後】
人気のない日取りだと安く、また人数が少なければ安くなるので、条件は揃えましょう。また本命会場は最後に行くのがオススメ。他会場の見積表を集めてからの方が、本命会場の内容チェックと比較検討はラクです。その際、料理やドリンクの品数を確認して。同価格でも料理が少ない可能性があることも。(yunyanさん)
【CHECK】全ての検討会場で条件を揃えること、確認すること
●同条件にすること
□日程
□ゲスト数(大人も、子どもも)
□予算
□絶対やりたいこと
●詳細を確認すること
□料理のランク、品数、素材
□飲物のランク、フリードリンクか否か、含まれる飲物
□持ち込み状況(持ち込みの可否・持ち込み料が発生するもの、金額)
□装花
□衣裳
□写真・動画撮影
□キャンセル時の費用
□プラン適用条件
From 編集部
見積りは変化するものと考えて、準備を進めて
会場を探す時点から詳細が決まっていれば後々の変更が少ない見積表を入手できますが、現実的には困難。準備過程でやりたいことが見つかったり、始めに考えていた希望が変わってくるのも当然です。だからこそ、さまざまな変更や追加が金額にどのように影響するのかを知るのはとても重要!“見積りは変わっていくもの”という認識を持って、やりたいこととお金全体を見渡しながら準備を進めましょう。
構成・文/弘中栄美 イラスト/itabamoe D/mashroom design
※記事内のコメントは2021年12月に、「ゼクシィ花嫁会」のメンバー74人が回答したアンケートおよび、過去2年間に挙式・披露宴を実施した女性110人が回答したマクロミル調査によるものです
※掲載されている情報は2022年2月時点のものです
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