和装ヘアを“大人花嫁らしく”仕上げたい!避けるべき「3つのNG」って?
最近の和装ヘアのキーワードは“大人花嫁らしさ”。成人式っぽく甘くならずに、トレンド感を出すには「3つのNG」がありました。前撮りフォトスタジオで数々の和装ヘアメイクを手掛けるアーティスト、大上絵理奈さんがそのポイントを伝授。14の実例についても解説します。
まずは「3つのNG ポイント」をインプット!
3つのNG、すべてを守る必要はなし。自分の好みもしっかり取り入れつつ、以下のNGポイントにも注目することで、“大人花嫁らしい”ヘアスタイルに仕上がります。
【NG1】ふわふわにする
「最近はちょっと昔に帰った“古典”を思わすようなタイトスタイルが人気で、これこそ“大人花嫁らしさ”のポイント。全体的に“ふわふわ”動きがありすぎると可愛くなってしまうので、髪飾りなどにも気を付けて」
【NG2】ごちゃごちゃ欲張り盛り
「成人式では“チュール+ドライフラワー+リボン”の髪飾りを着けて、盛って楽しんだ人も多いのでは?“大人花嫁”を目指すなら、“欲張り盛り”はNG。遊び心は控えめに、引き算思考でシンプルを心掛けて。着物や髪飾りの色を統一するとシンプルになりますよ」
【NG3】前髪を作る
「幼い印象を与える“前髪”もNGポイント。ふだんは上げていない人が前髪UPにすると、印象も大きく変わって“大人花嫁”に変身!前髪を斜めに流して、おでこを見せるスタイルでもいいです」
解説付き、“大人花嫁”和装ヘア14スタイル!
“大人っぽい”雰囲気の和装花嫁さんたちを見てみると、自分の好みのアレンジを取り入れつつ、冒頭で紹介した“NG”を避けていることがよく分かります。どれも素敵なので、ぜひ参考にして!
Style1:大きな編み目チュールも大人ポイント
「ゆるふわのヘアスタイルは可愛い寄りだけれど、やっぱり前髪を上げていることが高ポイントで“大人”の雰囲気。トップに高さを出していること、大きめな編み目チュールもキーになっています」(大上さん)
こだわりや感想を聞かせて!
柔らかい雰囲気にしたくて、根元からカールを巻いて動きを出しました。手芸屋さんで手にしたレースを、ヘアピンを使ってアレンジ。アクセントになり気に入っています。(t_r.weddingさん)
Style2:艶感あるタイトなトップが決め手
「バックはホットカーラーで巻いたのでしょうか。後ろ姿に動きはあるけれど、トップのつるんとタイトヘアの印象が強く“大人っぽく”仕上がっていますね。王道のコチョウランも和装によくお似合いです」(大上さん)
こだわりや感想を聞かせて!
凛とした美しい花嫁が理想で、「王道でスッキリシンプルに」とお願いしました。はんなり上品に仕上がって、普段の私とはまるで別人。祖母は「きれいねぇ~」と驚き、彼は感激してパソコン画面にこの写真を(笑)。(narami.wdさん)
Style3:白×赤で潔くシンプルに
「ポイントは白無垢の赤比翼と合わせた、赤い実モチーフの髪飾り。赤と白のシンプルなコーディネートでスッキリ仕上がっています。トップはふわふわさせず、前髪も両サイドに流していますね」(大上さん)
こだわりや感想を聞かせて!
「赤い実は少し小ぶりかな?」と感じたけれど、赤比翼や赤いアイラインと合わせると程よいボリュームで、品良くまとまる絶妙なバランス。白と赤だけという潔さも好きです。(yr_410さん)
Style4:上げた前髪は“50年代ハリウッド女優風”
「お次もyr_410さん。同じ色使いでも、先ほどのヘアスタイルとはがらりと印象チェンジ。和装に、50年代のハリウッド女優を思わせるビクトリーロールを取り入れた、遊び心あるスタイルです。ボリュームがあってもふわふわさせずまとまり感があるので、“大人花嫁”に仕上がっています。色使いもシンプル。下に重みを持たせた後ろ姿もしっかり和の雰囲気ですね」(大上さん)
こだわりや感想を聞かせて!
上品な相良刺しゅうの白無垢にビンテージな洋髪を合わせるというご提案はどうなるか不安でしたが、重厚感ある白無垢とボリュームあるヘアがマッチして違和感なし。白無垢でこんなアレンジも楽しんでいいんですね。発見でした。(yr_410さん)
Style5:短い前髪も根元を立ち上げて“大人”
「後ろはふわっと可愛いけれど、やっぱり前髪の印象って大きいんですよね。短い前髪を根元から立たせてかき上げることで、大人っぽく仕上げています。着物と髪飾りの色を白×萌葱(もえぎ)色に統一したこともポイント」(大上さん)
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髪飾りは和装の色に合わせて、フォトスタジオにあったボタニカル風のものを選んで片側にまとめました。撮影中に「素敵ですね」と声を掛けられ、外国人の方からカメラを向けられた場面も♪お気に入りのスタイルです。(mn_wed714さん)
Style6:色統一でカジュアルから大人へ
「ふわふわしたヘアスタイルにドライフラワーをコーディネートして、本来ならカジュアルになりがちなところ、色の統一感を図って“大人花嫁”に。着物の白とゴールドを髪飾りに取り入れていますね」(大上さん)
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柔らかさと上品さを出したくて、髪型は下の方で緩めに編んでもらいました。普段の自分からは想像できないほど大人っぽくなり大満足。最後まで迷った前髪は、分けて見せて正解でした。(@hitom10322さん)
Style7:タイトにまとめ、細身ラインの髪飾りで潔く
「潔いタイトヘアに金箔(きんぱく)をコーディネート。花材の種類は控えめにし、シュッとしたラインも“大人花嫁らしさ”を表現していますね。赤の着物に、キュッと結んだ赤い口紅もコーディネート」(大上さん)
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「他とは違う和装スタイル」を目指し、腰まで届くほどのロングヘアをいかにピシッと整えるかがポイントでした。仕上がりは新鮮。「格好いいね」とたくさんの人から言ってもらえました。(h.a.0810_weddingさん)
Style8:すっきりセンター分けで“大人”に引き寄せて
「いろんな花材を組み合わせるドライフラワーは、どうしてもふわっと可愛い感が出てしまうけれど、正面から見たときにセンターパーツですっきり分けたことで大人な雰囲気に。色使いも白とゴールドのみ。揺れるマットなゴールドも効いています」(大上さん)
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シンプルなスタイルをオーダー。タイトすぎない、でも崩しすぎない柔らかいヘアスタイルに大満足。家族も「こんなに和装が似合うなんて。式当日も和装を着て!」などと絶賛でした(笑)。(hg__wdさん)
Style9:上げた前髪に“大人演出”をプラス
「おでこをスッキリ出して、長めの前髪をくるっとサイドに流したところも“大人花嫁”を好演出。着物の白×赤に合わせた髪飾りも同系色ですね。色の統一感は大事なポイントです」(大上さん)
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編み込みが際立つものではなく、ほぐして緩めの仕上がりに。低めのシニヨンは似合わないと思っていたけれど、やってみて「意外といける!」と気に入りました。挙式のヘアスタイルも低めシニヨンに決定♪(rk_wm0314さん)
Style10:大輪が目を引く純白スタイル
「つるんとしたタイトヘアに、大輪のダリアを組み合わせて大人っぽさを演出。後ろのシニヨンにねじりを加えた遊び心もさりげなく。数種類の髪飾りを着けているけれど、白で統一してキュッとまとめたことがポイントです」(大上さん)
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重厚な正絹の白無垢に合うよう“大人っぽく”オーダー。あえて暗めにしたヘアカラーを生かして、艶を出してくださったことにも満足しています。期待以上の仕上がりでニヤニヤが止まりませんでした(笑)。Save the dateにも使用。(ちょぴさん)
Style11:彩り豊かな髪飾りをまとめてコンパクトに
「お次もちょぴさん。白無垢からヘアスタイルを変えず、髪飾りだけチェンジして大きく印象が変わっていますね。こちらも色打ち掛けの彩りと統一感ある髪飾りを、散らさずに一つにまとめたことで“大人花嫁”に仕上がっています」(大上さん)
こだわりや感想を聞かせて!
撮影スケジュールがタイトだったので、髪型は変えず少しほぐして束感を。毛束が陽光に当たって立体的に写りました。「髪飾りを変えただけでこんなに印象が違うのか!」と驚き嬉しくなりました。(ちょぴさん)
Style12:タイトヘア×コチョウランの王道スタイル
「艶のあるタイトスタイルに大ぶりのコチョウランを組み合わせた王道。七三に分け、前髪も横に流してスッキリとした“大人花嫁”に仕上がっています。後ろのボリュームあるシニヨンも優しい和の風情ですね」(大上さん)
こだわりや感想を聞かせて!
綿帽子もかぶりたかったので、どちらも似合う洋髪に。前から見ても後ろから見ても、コチョウランがさりげない印象になるように、数にこだわりました。仕上がりは大満足!特に親族は喜んでくれました。(hhhhhhhy01さん)
Style13:タイトヘアに人気急上昇中の金箔ON
「タイトヘアに、さりげなく前髪カールを付けたところに個性が表れ、遊び心も感じられます。ここ1年ぐらい人気の金箔とゴールドの髪飾りで色統一。イヤリングもしているけれど、一粒パールだからゴチャゴチャしていませんね」(大上さん)
こだわりや感想を聞かせて!
白無垢×金箔ヘアは念願のスタイル。ペタッと貼り付かせずに、タイトヘアにハラリハラリとさりげなく。髪飾りは流木にゴールドのスプレーで塗装したものです。想像以上の仕上がりで幸せでした。(__yu.bride915さん)
Style14:愛らしい髪飾りも前髪UPで大人に
「髪飾りを前に大きくせり出すと可愛さが増してしまうけれど、前髪をしっかり上げていること、さらに着物もコチョウランも白でシンプルに色統一していることで“大人花嫁らしさ”が表現されています」(大上さん)
こだわりや感想を聞かせて!
前髪を上げることにコンプレックスを感じていましたが、思い切って上げてイメージチェンジ。いつもと違う自分になれて大満足です。彼も母も「いいやん!」と高評価。(0627weddingさん)
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From 編集部
NGポイントは好みに応じて取り入れて
「ゆるふわが好きだけど大人っぽくしたい……」。そんな場合は、「ごちゃごちゃ欲張り盛りNG」「前髪を作るのNG」の2つを守れば、理想の“大人花嫁”に。好みに合わせてNGポイントをアレンジして取り入れてみて。
取材・文/千谷文子 イラスト/南 夏希 監修/大上絵理奈 構成/紺矢里菜(編集部)
※掲載されている情報は2020年12月時点のものです
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