彼親が喜ぶ! 親あいさつ&顔合わせ後のお礼の書き方【手紙・SNS文例】
結婚式の準備や彼と新しい生活を始めるにあたり、彼の親ともいい関係を築いていきたいもの。「親あいさつ」や「婚約食事会(顔合わせ)」「結納」で、きちんとお礼をすることで、良好なファーストステップを踏むことができます。そこで、お礼の手紙(お礼状)やメールに使える基本の文例をご紹介。ポイントも参考に、ぜひ送ってみてくださいね。
親あいさつ&顔合わせ後のお礼の「手紙&SNS」の基本マナー
まずは、手紙(お礼状)やLINEなどのSNS、メールを送る上でのポイントをチェック。特に手紙の書き方では教養が目に見えてしまうので、基本のマナーをしっかり押さえておきましょう。
1.お礼の手紙やメールは早く出すことが大切。手紙は遅くても3日以内に、メールやLINEなどのSNSは翌日までに送る
2.相手との関係を踏まえて、手紙、SNSやメールにするかなど、「形式」や「文面」を柔軟に検討する
相手にていねいに気持ちを伝えるのは手紙がよいが、普段からSNSやメールをする間柄なら手紙でなくてもOK
3.形式にとらわれすぎず、自分の言葉で、具体的に気持ちを伝えることが大切
4.手紙の構成は次のように
(1)前文(「拝啓」「一筆申し上げます」などの頭語、安否を尋ねるあいさつ)
(2)主文
(3)末文(「お礼まで」などの締めくくりの言葉、「敬具」「かしこ」などの結語)
(4)後付け(発信日、差出人名)
5.頭語と結語のルールを守る
「拝啓」と「敬具」、「前略」と「草々」など必ずセットで使う
親へのあいさつ後のお礼
彼の親に結婚の報告をする「親あいさつ」。今回146人に行った調査では、お礼を伝えたと答えた116名の卒花さんによると、連絡手段については、下記のような結果となりました。(複数回答)
LINEを送った人 53.4%
電話をした人 20.7%
手紙を送った人 16.4%
メールをした人 8.6%
彼を通して伝えた人 6.9%
結果としてはLINEや電話が手紙を上回りましたが、よりていねいな印象のある手紙には「珍しくてとっても嬉しいと喜んでもらえた」という声もあり、彼親の反応も良いようです。
次から、彼親との関係性の違い別に2つの手紙の文例と、メールやSNSの文例をご紹介します。
【親あいさつ後の手紙文例1】初対面など、彼の親とまだ距離がある場合
(彼の父の名前)さま
(彼の母の名前)さま
一筆申し上げます
先日はご多用の中、貴重なお時間を頂き、ありがとうございました。お母さまのおいしいお料理をごちそうになり、素敵なご家庭のご様子にも触れることができまして、とても心温まるひとときになりました。すぐにでも感謝申し上げたく、お手紙をさせていただきました。
また、●●(彼)さんとの結婚を快くお許しいただき、あらためて感謝申し上げます。まだまだ未熟ではございますが、今の喜びをしっかりと胸に刻み、ふたりで歩んでまいりたいと思います。
これからもご指導のほど、どうぞよろしくお願いいたします。時節柄、ご自愛くださいませ。
かしこ
令和●●年●●月●●日
●●●●(自分の名前)
■Point1
会ってすぐに出すお礼の手紙の場合、時候のあいさつ(「立春とは名ばかりで寒い日々が続いておりますが」など)は、省いてもOK
■Point2
「忙しい」は「心をなくす」を意味するので、「お忙しい中」ではなく「ご多用の中」がお勧め
■Point3
頭語と結語は、女性の場合「拝啓」「敬具」よりも「一筆申し上げます」「かしこ」の方が、やわらかい印象になるのでお勧め
■Point4
結語と自分の名前は右揃えに
【親あいさつ後の手紙文例2】すでに何度か会っていて、親しい関係
(彼の父の名前)さま
(彼の母の名前)さま
前文ごめんください
先日は、お時間を頂きまして、ありがとうございました。ゆっくりとお話しできたのがとても楽しく、●●さんの幼少期のお写真もたくさん拝見し、感激いたしました。
これまでも、●●さんのお父さま、お母さまにはとても良くしていただきましたが、ようやくきちんと結婚のごあいさつができ、本当にうれしく思っております。
これまでの感謝を深く実感すると共に、お父さまとお母さまのように、明るく幸せな家庭を築いていきたいと思っています。
結婚式に向けてのアドバイスをはじめ、今後ともいろいろとご指導いただけましたら幸いです。まずはお礼まで。ありがとうございました。
かしこ
令和●●年●●月●●日
●●●●(自分の名前)
■Point1
主文から始まるので、頭語と結語は「前略」「草々」か「前文ごめんください」「かしこ」がお勧め
■Point2
これまでお世話になったお礼もしっかりと伝える
■Point3
結語と自分の名前は右揃えに
【親あいさつ後のお礼 LINE文例】すでに何度か会っていて、親しい関係
先ほどは、素敵なおもてなしをありがとうございました。
そして、結婚を快く許していただき、本当にありがとうございました。
いつもおいしいお料理をご馳走いただいて感謝しています。
少しずつお料理も教えていただきたいです。
また近々お会いできることを楽しみにしております。
今後とも末永くよろしくお願いいたします!
●●●(自分の名前)
卒花は何でどうお礼を伝えた?
【LINE】
以前からIDを交換していて、気を使いすぎず、なるべく早く伝えた方がいいと思ったので、彼と彼母のLINEグループに連絡しました。帰宅の報告と、おもてなしへのお礼、あらためて「これからもよろしくお願いします、皆さんにもよろしくお伝えください」といった内容を送りました(むーさん)
【電話】
初対面でどんな言葉遣いがいいか手探り状態だったため、タイムラグが少なく相手の反応を見ながら伝えられる電話を選びました。当日は夜遅かったので、翌日の夕方、彼親の帰宅後の落ち着いた頃に連絡しました。遅くにお邪魔したことへのおわび、ごちそうになったことへのお礼、緊張してほとんどしゃべれなかったが、彼親の温かな人柄にとても安心したことを伝えました(A子さん)
【手紙】
普段からマナーを踏まえ、お礼をしっかり伝えられるのは手紙が一番だと思っているので、翌日には投函しました。お時間を取っていただいたこと、結婚を承諾してくださったことのお礼をしたためました。「丁寧でよく気のつく子やね」と感じてくださったようです(西川 周さん)
親へのあいさつ後のお礼のPOINT
形式として必要な文に加えて、伝えるべき内容は次の通り。
・時間を取っていただいたことへのお礼
・おもてなしに対するお礼
・結婚を認めてくれたことへのお礼
・今後のふたりの抱負
・これからのお付き合いに対してのあいさつ
特にもてなす側からすると喜んでもらえるのは、嬉しいことなので、例えば「お料理、みんなおいしくいただきました。特に卵焼きは感動しました。ぜひ、今度教えていただけますか」など、どのように感動したか、嬉しく思ったかは具体的に書けると、より気持ちが伝わります。
婚約食事会(顔合わせ)・結納後のお礼
すでに相手の家族と会っている段階であることが多いため、その後のお礼の手紙やSNS、メールを送った人については、親あいさつ後よりも少なめの結果となりました。今回調査した卒花146人のうち、お礼を伝えた人は99人。そのうち、連絡方法は次のような結果となりました。(複数回答)
LINEを送った人 66.7%
電話をした人 16.1%
メールをした人 10.1%
手紙を送った人 6.0%
彼を通して伝えた人 6.0%
婚約食事会(顔合わせ)や結納は親あいさつよりもより正式な場となるため、きちんとお礼をすることはお勧めです。
こちらも、彼親との関係性の違い別に2つの手紙の文例と、メールやLINEの文例を見ていきましょう。
【婚約食事会・結納後の手紙文例1】彼の親とまだ距離がある場合
(彼の父の名前)さま
(彼の母の名前)さま
前文ごめんください
先日は、両家顔合わせ(結納)のため、予定をご調整くださいまして、ありがとうございます。●●(彼)さんのご家族皆さまにお会いできたこと、またあらためてごあいさつできましたこと、父母ともどもとてもありがたく思っております。
まだまだ未熟ではございますが、今後は、●●さんと力を合わせて、温かい家庭を築いてまいりたいと思いますので、引き続き、ご指導くださいますようお願い申し上げます。まずはお礼を申し上げます。ありがとうございました。
かしこ
令和●年●●月●●日
●●●●(自分の名前)
■Point1
主文から始まるので、頭語と結語は「前略」「草々」か「前文ごめんください」「かしこ」がお勧め
■Point2
親あいさつよりも正式なので、今後の決意はしっかりと伝える
■Point3
結語と自分の名前は右揃えに
【婚約食事会・結納後の手紙文例2】すでに何度か会っていて、親しい関係
(彼の父の名前)さま
(彼の母の名前)さま
前略
先日の両家顔合わせ(結納)では、ありがとうございました。●●(彼)さんのおじいさま、おばあさまや●●さん(きょうだい)にもお会いでき、とても感激しました。これから本当の家族としてますます仲良くしていただけますようお願いいたします。
私の親もとても楽しい時間を過ごせた様子で、結婚式でまた皆さんにお会いするのが楽しみと話しておりました。私たちもお母さま、お父さまにご安心いただけますよう一歩一歩歩んでまいりたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。
皆さまにもどうぞよろしくお伝えください。ありがとうございました。
草々
令和●年●●月●●日
●●●●(自分の名前)
■Point1
これまでの関係性も踏まえた、お礼とあいさつが伝わる内容に
■Point2
家族の反応や感想も伝える
■Point3
結語と自分の名前は右揃えに
【婚約食事会・結納後のLINE文例】すでに何度か会っていて、親しい関係
無事帰宅しました。とても楽しかったためか、あっという間のひとときで、私の親もとても喜んでおりました。家族ともども末永くよろしくお願いします。どうか、皆さまにもよろしくお伝えくださいませ!
●●●●(自分の名前)
卒花は何でどうお礼を伝えた?
【手紙】
失礼がないように、終わってすぐに手紙を書いて投函しました。文面には私の父と母もとても喜んでいたといった内容をつづりました(のりこさん)
【LINE】
食事会中に両家で撮影した写真を送りたかったのでLINEに。このタイミングで彼に彼親のIDを聞いて、遠方から来ていただいたお礼と、これからよろしくお願いします!の言葉も添えて送りました(Rioさん)
【LINE】
ある程度彼親と仲良くなっていたのでLINEでの連絡に。食事会が夜だったので、終わってからの連絡は遅くて迷惑になるかと思い翌朝に送信。手土産やお店の提案などについてのお礼を伝えた(ゆいさん)
婚約食事会(顔合わせ)・結納後のお礼のPOINT
形式として必要な文に加えて、伝えるべき内容は次の通り。
・予定を調整して時間を取ってくれたことへのお礼
・自分の家族の反応
・今後のふたりの抱負
・結婚式に向けてや、これからのお付き合いに対してのあいさつ
初めて会ったとき、どのような感想を持ったのかも彼親は気になるところなので、「私の父と母も『素敵なご家族で、よい方とご縁があって幸せなことでありがたい』と申しております」など、印象も書けるとよいですね。
From 編集部
大切な節目だからこそ、しっかりお礼を
親へのあいさつや婚約食事会、結納は、ふたりにとっても彼親にとっても人生の大切な節目となります。「手紙ではかしこまりすぎるかも……」、「いつも通りのLINEの感じでいいよね……」など、迷うこともあるかと思いますが、一つのけじめとして、ぜひ心を込めてていねいにお礼を伝えてみてください。文例は参考にしつつも、できるだけ自分の言葉をプラスして、お礼の気持ちを伝えましょう。
監修/岩下宣子さん マナーデザイナー
現代礼法研究所主宰。NPO法人マナー教育サポート協会理事・相談役。企業をはじめ、学校、商工会議所、公共団体などでマナー指導や講演などを行う。「マナーとは相手を思いやること」を信条に、『ゼクシィ』での愛あるアドバイスでもおなじみ。マナーに関する著書多数。
構成・文/小松ななえ イラスト/moko. D/ロンディーネ
※記事内のデータならびにコメントは2021年11月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー46人が回答したアンケートおよび、2年以内に結婚した女性100人が回答したマクロミルのアンケートによるものです
※掲載されている情報は2022年1月時点のものです
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