
結婚式の【コート】はどうする? 選び方&マナーガイド
薄着になりがちな結婚式参列の際の服装。寒くなったらコートはマストですよね。そこで気になるのが、コートにも着ていっていいものと、NGなものがあるかどうかという点。選び方はもちろんですが、結婚式でのコートの扱い方のマナーについてもおさえておきましょう。
- 結婚式に着ていくコートはフォーマルな場にふさわしいものを選ぶ
- カジュアルすぎるものや品のないものはNG
- 会場に着いたらすぐにクロークに預ける
Index
#01|【女性編】結婚式でOKなコート
お祝いの場への敬意を込めて
フォーマル感があり品の良いものをセレクト
会場に入ってからクロークに預けるまでの時間や、パーティ中の屋外演出、結婚式会場から結婚式二次会会場への移動時間など、思いがけず人の目に触れることの多いコート。場の雰囲気を損なわず、自信を持って振る舞えるように、まずは結婚式にふさわしいコート・ふさわしくないコートをチェックしましょう。
結婚式でOKなコートの種類
チェスターコート

上襟があり、テーラードジャケットの形がクラシカルな印象の、ビジネスやフォーマルでも着られるコートです。
トレンチコート

前の打ち合わせがダブルで、ベルトを締めるタイプ。ラグラン袖にエポレット(肩章)が付いていること、後ろ裾のボタン付きの深いセンター・ベンツなどが特徴。
ノーカラーコート

襟のないコート。首元がすっきりして見えるため、フェミニンで抜け感のある、大人っぽい印象に。
結婚式にOKなコートの素材や色
素材
フォーマル感のある装いに、デザインと同じくらい大切なのが「素材感」です。結婚式にふさわしいのは、「ウール」や高級感のある「カシミヤ」。ベロアやツイード、ジャカード素材もおすすめです。華やかさがありながらも落ち着いた雰囲気と温かみを演出してくれます。
色
空間や中に着た服の色と調和するような、落ち着いたトーンがおすすめ。ベージュや淡めのグレーなら、重たくなりすぎず華美になりすぎず、品良く着こなせます。また、黒のコートはフォーマル度が高く、慶弔両方で使うことができます。ただし、全身が真っ黒になるとお葬式を想起させるので、黒以外の小物を取り入れてバランスを取りましょう。
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#02|【女性編】結婚式でNGなコート
カジュアルすぎるコートはNG
主役感のある華美すぎるコートも避けて
結婚式はフォーマルな場です。そこでカジュアル感の強いものや品のないものはふさわしくありません。また、花嫁さんとかぶるようなデザインや、主役の座を奪うような華美すぎるものも避けたいもの。お祝いの場への敬意や祝福の気持ちをベースに、次のようなコートに注意して選びましょう。
結婚式にNGなコートの例
NG例1 全身白のコート

白といえば、花嫁さんが着るウエディングドレスの色。花嫁さん以外が着るのはタブーとされます。会場は着なければ、花嫁さんと並ぶこともないから大丈夫に思えますが、屋外での演出やレストランなど会場の動線やタイプによっては、お見送りのタイミングなどで、花嫁さんと一緒になる可能性も。そんな状態を想定できる場合は、白いコートは避けると安心です。
NG例2 カジュアルなコート

ダウンやニット、フリースといった素材は防寒性があるものの、カジュアルな印象になるため避けましょう。また、デザインでいうと、モッズコート、ダッフルコートなども該当します。
最近のダウンコートには細身のデザインで丈が長く、ベルト付きできちんとした印象のものもあります。そのようなデザインであればカジュアルなレストランなどの会場や、友人中心などゲストの顔触れによってはOKな場合も。
NG例3 ファー素材のコート

ファーや革など、アニマル系の素材は殺生をイメージさせるものとして、NGといわれることもありますが、正しくはお葬式での場合です。
ただし、全身ファー素材などはフォーマルさに欠けるので避け、ポイントとして入っている程度にしましょう。
NG例4 アニマル系など派手柄のコート

ファー同様、柄の入っているコートも結婚式では必ずしもタブーではありませんが、気にしておきたいのは「品」。フォーマルなお祝いの場では、主役のふたりへの敬意を込めたエレガントな装いにしたいもの。
ポイントとして入っている程度##e#にとどめましょう。
#03|【男性編】結婚式でOKなコート
ウールやカシミヤ素材で濃い色の
フォーマル感があるコートがおすすめ
男性のコートでフォーマル度の高いものといえば、柄がなくシンプルな無地で、比翼仕立てのボタンが見えないコートとなりますが、さらに詳しく、OK/NG例を見ていきましょう。
結婚式でOKなコート
チェスターコート

テーラードジャケットと同じタイプの襟が特徴で、ウエストが少し絞られている、フォーマル度の高いコートです。
ステンカラーコート

襟付きで比翼ボタンになったコートのこと。肩の周りがゆったりとした伝統的なデザインで、ビジネスシーンでもよく着られます。
トレンチコート

第1次世界大戦でイギリス軍の兵士が着ていたミリタリーコートが発祥。もともとはカジュアルな扱いだったものが、儀礼の簡略化が進んだ昨今では、結婚式でもOKな装いに。
結婚式にOKなコートの素材や色
素材
女性と同じく、結婚式にふさわしいのは、「ウール」や「カシミヤ」。高級感や温かみを感じさせるベロアやツイード、ジャカード素材でもOKです。
色
色については、黒など色の濃いものの方がフォーマル度が高いといわれます。親族や主賓の場合は黒がベスト。友人や同僚などの一般ゲストは、ネイビーやダークグレーでもOKです。
男性にとっても結婚式の服装はわからない部分が多いもの。ビジネススーツでいいの? ネクタイの色は? 靴はどうする? 男性が不安や疑問に思う部分を、マナーデザイナーの岩下宣子先生に伺いました。
#04|【男性編】結婚式でNGなコート
カジュアルすぎるコートはNG
白系の色も避けて
女性と同様、カジュアル感の強いものや品のないもの、主役の座を奪うような華美すぎるものは避けましょう。
結婚式にNGなコートの例
NG例1 カジュアルなコート
モッズコートやダッフルコートは、デザイン的にカジュアルとされます。クロークで預けるとはいえ、避けたいデザインです。ダウンやニット、ナイロン、フリースなどの素材もNGとなります。
NG例2 白のコート
白は新郎新婦が着ることのできる特別なカラー。主役を引き立てるためには白系は避けたいもの。また、濃い色に比べるとフォーマル度も下がります。
NG例3 色や柄が派手なコート
フォーマル度が高いのは無地であり、柄のあるコートはカジュアルな装いになります。また華美すぎると品格を損なう場合も。色も同様に、派手すぎるものは避けましょう。
#05|コートの預け方のマナー
到着したらコートはすぐに脱いで
クロークに預ける

着用したコートはいつまでも着ているものではなく、受付近くにあるクロークに預けるのがマナー。まず、会場の中へ入る際に脱ぎ、腕に掛けた状態でクロークへ。すっきりとした装いで受付を済ませましょう。
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構成・文/小松七恵 イラスト/MARU

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