Wedding Manual
母から娘へ。婚約指輪のリフォームとは?その魅力や後悔しないデザイン例付き
母や祖母が大切にしていた婚約指輪を譲り受けたのだけれど、どうもデザインが…と悩んでいる人におすすめなのがリフォームです。この記事では、ジュエリーコーディネーターの小俣友里さんに、リフォームする際の注意点や価格相場、制作期間などについて教えていただきました。
ココを押さえて!
- 婚約指輪のリフォームの魅力は譲り受けた家族の歴史や想いを受け継げること
- リフォームはシンプルなソリティアリングから華やかなデザインまで自由にアレンジ可能
- リフォーム費用の相場は約10万円~
- リフォームにかかる期間は1~3カ月が目安
- リフォーム実績が豊富にあり、見積りがしっかりしているお店に依頼しよう
#01|婚約指輪のリフォームとは?魅力は?
譲り受けた家族の歴史や想いを
受け継げることが最大の魅力
なぜ婚約指輪をリフォームするの?
リフォームとはすでにあるものを新しく作り直すことを言います。母や祖母が大切にしてきた婚約指輪を譲られた場合、デザインが気に入ればもちろんそのまま使うのもありですが、デザインが古くさく感じるという場合は、リフォームするのがおすすめです。指輪を作り替えるのは少し抵抗があるという人もいるかもしれませんが、もう一度輝ける場をつくってあげると考えるといいのではないでしょうか。
婚約指輪のリフォームの魅力は?
母や祖母から譲られた指輪には、家族の歴史や想いが宿っています。ですから、指輪をリフォームして受け継ぐことで過去と未来をつなげることができます。また、もともとある指輪を有効活用することは資源を新たに使わない、廃棄しないということで、環境面でも非常にサステナブルであるといえます。
ヨーロッパで大切にされる「ビジュー・ド・ファミーユ」の精神
「ビジュー・ド・ファミーユ」とはフランス語で「家族の宝石」という意味です。ヨーロッパでは母から娘へ、その下の世代へと指輪やネックレスなどのジュエリーを受け継ぐ伝統があります。これはただ単にジュエリーを受け継ぐというだけではなく、ジュエリーに託した家族の思いも引き継ぐという意味を持っています。このようなジュエリーは結婚や出産など人生の節目に受け継がれるのが一般的です。
#02|【ケース別】婚約指輪リフォーム事例
Case1:11万7600円、Case2:17万4800円(共にPt950、プラチナ3.5g買取と石は持ち込み)、Case3:8万2500円(チェーン込み、プラチナ買取と石は持ち込み)/全てケイウノ
では、実際にどのようにリフォームするか見てみましょう。
元はいわゆる立て爪の婚約指輪。昭和の時代にはとても流行したデザインですが、いま見ると爪が目立ち、少し古い感じも。また、爪が高いので、やや着けづらいという面もあります。
おすすめは、リフォームでもあえてシンプルで使いやすいデザインを選ぶこと。年齢を重ねても着け続けやすく、後悔が生まれにくいでしょう。
【Case1】普段使いしやすいシンプルな婚約指輪に
元の指輪の凛としたソリティアのイメージを残しつつ、現代にふさわしくリフォーム。細く繊細な爪で留めることで、ダイヤモンドの輝きをよりアップさせ、現代風のエレガントな雰囲気にしました。石座の高さを抑えることで、普段使いもしやすくなります。
【Case2】メレダイヤを足して華やかな婚約指輪に
元のソリティアリングにメレダイヤモンドをプラスすることで、全く雰囲気が異なる婚約指輪に大胆に変身させることもできます。こちらの指輪はメレダイヤンドをセンターダイヤの両端にあしらい、アームをウエーブラインに。華やかながら、柔らかなイメージの身に着けやすい婚約指輪になりました。
【Case3】指輪をネックレスに作り替えることも
ネックレスに作り替える場合でも、ダイヤモンドは生かすことができます。ダイヤモンドを金属でぐるりと取り囲んで留める覆輪留めのネックレスはすっきりとした佇まいで、どんな装いにも合わせやすいです。チェーンの長さも自分の好みで設定できるのも、リフォームならではといえます。
#03|婚約指輪のリフォームの価格相場
シンプルなリフォームなら約10万円~、
フルオーダーなら約30万円~と幅がある
シンプルなネックレス(チェーン込み)への変更
約10万~20万円
婚約指輪のリフォームの価格は、元の婚約指輪とそれをどのようなデザインに作り替えるかによって変わってきます。
##s##シンプルなリングへの変更であれば、10万~20万円ほど##e##でできますが、メレダイヤやミル打ちなどの装飾を追加する場合は、20万円以上は必要となるでしょう。また、##s##フルオーダーメイドで完全に作り直すのであれば30万円以上。##e##100万円以上かかる場合もあります。##s##ネックレスの場合は、シンプルなもので10万~20万円程度##e##となります。
ショップによっても価格設定は異なります。なお、元の指輪の地金の下取りや別途素材を持ち込むことによって費用を抑えられることもありますので、まずは相談してみるといいでしょう。
#04|婚約指輪のリフォームの流れ
リフォームにかかる期間は
全体で1~3カ月が目安
リフォームしたい婚約指輪をショップへ持参し、どのようにリフォームしたいかデザインや予算の希望などを伝えます。ショップは希望に添って、デザインを提案し、見積りを出してくれます。ここではデザイン画を見て、希望と相違ないかしっかり確認します。デザイン決定までに2~4週間ほど必要になります。
デザインが決まったら、加工・制作に入ります。この作業には3~6週間を要します。完成したら仕上がりを確認し、問題なければ完成品を受け取ります。##s##早ければ1.5カ月ほどで出来上がりますが、リフォームの内容や時期によっては2~3カ月ほどかかる##e##こともありますので、事前に確認するといいでしょう。
#05|リフォームを依頼するお店の選び方
実績と見積り、アフターサービスが
あるかを確かめよう
“形見”の指輪のリフォーム実績があるかどうか
婚約指輪をリフォームする際には、ショップの選び方も重要になってきます。SNSやネットなどで探す場合、まずチェックするのは実績です。単なる指輪のリフォームではなく、##s##“形見”の指輪のリフォームの実績があるかどうか##e##を確かめてください。感情的な価値を理解してくれるデザイナーや職人がいるかどうかはとても重要なことです。
見積りは明細まで提示されているか
##s##見積りを出してもらう際は、工賃や素材費、オプション費用など明細がしっかり書かれているか##e##チェックしましょう。また、追加費用などが発生しそうか、発生した場合の費用はいくらかなども、しっかり聞いておくことが大切です。
アフターサービスがあるかどうか
婚約指輪はずっと長く愛用するものですから、メンテナンスが必要になってきます。##s##サイズ直しや石留めの緩み調整、磨き直しなどに対応してくれるかどうか、費用なども確認##e##しておくのがおすすめです。
#06|リフォームする際に注意したいこと
元の指輪がリフォームできるデザインか
また、宝石・金属の状態か確認を
リフォームに向かない指輪はある?
リフォームの内容にもよりますが、リフォームが少し難しい指輪もあります。元のリングを活用したい場合は、極端に##s##アームが細かったり、アーム部分と石座が一体化しているデザイン##e##は、リフォームの際に強度の問題が発生することも。また、##s##コンビリングや特殊な加工が施されている指輪##e##もリフォームが難しい場合があります。
どんな宝石・金属でもリフォームできる?
リフォームする場合、金属はプラチナはPt900以上、ゴールドはK18以上、石はダイヤモンドの他、ルビーやサファイア、エメラルドのいわゆる貴石と呼ばれるものが望ましいでしょう。なお、古い指輪の場合、宝石に傷や欠けがあったり、鑑定書を取り違えていたり、ごくまれに刻印が違っているというケースがなきにしもあらずです。##s##リフォームに入る前に、宝石や金属の状態をしっかり確認することが大切##e##です。
ふたりにぴったりの
婚約指輪を見つけよう!
今回アドバイスをくれたのは
小俣友里さん
ジュエリーコーディネーター
難関のジュエリーコーディネーター1級の資格を持ち、ジュエリーリフォーム専門の「ラトレイユ」の代表として活躍。ジュエリーのリフォームや修理はもちろん、オーダーメイドジュエリーも手掛けている。
from編集部
思い出を受け継いで特別な婚約指輪に仕立てて
指輪を譲り受け、婚約指輪に仕立て直すのは、家族の歴史を引き継ぐという意味合いがあります。母や祖母の指輪に込めた思いを大切に、未来への願いを新しい婚約指輪に託してみてはいかがでしょうか。リフォームした婚約指輪は家族みんなの思いをつなぐ大切な宝物になるはずです。
※指輪の価格は2025年11月取材時のものです。価格はダイヤモンドの大きさ、指輪のサイズ、地金の相場によって変動することがあります。
※リングの価格は、石の大きさや品質、リングサイズによって変更になる場合があります。
※本誌に掲載されたリングの素材は、略号で表記しています。(Pt:プラチナ)
文/粂 美奈子 イラスト/寺澤ゆりえ D/マッシュルームデザイン 構成/小堀そら(編集部)
<画像協力>ケイウノ ブライダル