【結婚式レポートin静岡県】和装で神社での結婚式が彼の願いでした。雨の結婚式は縁起がいいんですよね
日本の古きよき文化をあらためてゲスト全員で体感
「着物で神前式を挙げたい」。ドイツ人のティルマンさんの願いを叶えるために、ふみさんは静岡で格式高い三島大社を挙式会場に選んだ。ティルマンさんの親も弟も和装。特に母は事前に草履を購入し、歩く練習をしていたとか。「彼の親族にも各国のゲストにも心に残る一日を」とふみさん。
当日は、朝から土砂降りの雨。それでも足元を気にしながら傘を差しての参進は、どこか趣深く、風情さえも感じるものだった。「雨の結婚式は、福が振り込むから良いと言われているんですよね。皆さんにとっても思い出に残りますね」とふみさんは晴れやかな笑顔でゲストを迎えた。祝宴でも日本らしさと国際交流にこだわったふたり。鏡開きに始まり、ティルマンさんと弟の餅つきのBGMは、ふみさんと友人らによるしの笛と太鼓の音色。リズミカルな演奏に誘われて、外国人の友人らが、次々ときねを手渡していき、興奮気味に人生初の餅つきを楽しんだ。お開き前、母国を離れたティルマンさんが、親への手紙を読み上げると母は大粒の涙を流した。「両親も念願の和装ができ、私も日本の結婚式できちんと感謝を伝えられ、人生最高の一日になりました」。ティルマンさんの笑顔も晴れやかだった。
総門の下で、親族で集合写真を撮影。両家の父とティルマンさんの弟も紋付き袴姿。雨に濡れた鮮やかな緑と石畳をたたく雨音が、和装をあでやかに見せた
披露宴の受付は東京に住む海外の友人が担当
料理は和食がメイン。ドイツから親族も大勢来日し、箸の使い方に奮闘する姿も
ティルマンさんと弟が餅つきを始めると 「ヨイショ ! 」 のかけ声が響いた
餅つきの横では、ふみさんが小学生の授業でたたいたことがある太鼓を演奏
お酌に回る両家の親。ふみさんの母がティルマンさんの母をサポート
親族のみ参加した神前式。神妙な面持ちで玉串奉奠 (ほうてん)を行うティルマンさんの父
ウエルカムスペースも和のテイストで。手先が器用なティルマンさんの手作りの物が並んだ
鏡開きの後、乾杯は日本酒で
再入場でふみさんは真っ赤なドレスで。まるで映画のワンシーンのような華やかさだった
デザートはケーキではなく団子に
各卓を回り、英語と日本語で感謝を伝えたふたり
ドイツ語で親に感謝の手紙を読んだティルマンさん。母の涙にゲストももらい泣きした

静岡県在住
ティルマンさん(27歳)
ふみさん(29歳)
挙式日:2025年5月17日
挙式:三島大社
披露宴:みしまプラザホテルザ・モーリス
ゲスト:62名
ティルマンさんが住んでいたシェアハウスで、友人を介して出会う。8月にドイツでも結婚式を行う予定。
※ゼクシィ静岡版2025年10月号より転載
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