
【結婚式レポートin愛知県】ゲストと一日中ここで過ごしたい。理想の場所と出合えました

この日だからこそ親に伝えたい想いを手紙に託す
「古き良きものを、長く大切にする生活が理想。新居も古民家です」。そう語る注文住宅の施工管理技士の周平さんと建築士の夕凪さんは、山水明媚(めいび)な場所に立つ、築90年の古民家を門出の場所に選んだ。「オーナーのお二人の人柄にも惹かれて」と周平さん。ふたりともこの地とは縁もゆかりもない。現在の住まいからも遠い。それでもすべてを上回る魅力がここにはあると、ふたりは語る。
当日の挙式直前、古民家の2階にある畳の間で、周平さんは父と母、兄を前に一通の手紙を読んだ。10歳の時に父と母が別々に歩むことになり、周平さんは、父と兄との3人の生活に。家族全員が揃うのは、周平さんの成人式の日以来。「今日しか伝えられないから手紙を書きました。小学生の時、本当に悲しかった。でもお父さんは毎日お弁当を作ってくれたし、お母さんはいつでも会いたい時に会ってくれた。そして今日、また家族が集まれた。今は感謝しかない」。涙声で手紙を読み上げる周平さん。父も母も兄も、涙を抑えることはできなかった。挙式での新郎入場。周平さんは、父と母と3人で手をつないでゆっくり歩いた。澄んだ山の空気に包まれ、周平さんはこの日一番の穏やかな笑顔を見せた。
挙式前、家族4人だけの特別な時空
手紙の後、「勘弁してくれよ」と周平さんの父は涙を拭った
大学進学で自宅を出た夕凪さん。「入学1週間後、ホームシックになり電話をかけたら、父が富山から新潟の下宿まで車で迎えに来てくれたんです」と夕凪さん。そんな愛情深い父は、ベールダウンのシーンでは空を仰いだ
周平さんは、父と母と3人で手をつないで入場。3人の笑顔が印象的
挙式会場のすぐ横には巴川のせせらぎ。自然の中でゲストも癒やされた
挙式とケーキカットは庭で行った
人前式ではない「心誓式」。ふたりは向き合い、自分の心に向けて誓い合った
夕凪さんの衣裳は2着とも白のドレス。ビンテージドレスが古民家の雰囲気にぴったり
オーナーからのプレゼントはタイの塩釜焼き。ふたりが開き、ゲストに振る舞った
ゲスト同士の距離感が理想的な空間と語る周平さん
オーナーの岡田さんからのお祝いの言葉。岡田さんも建築プロデューサー
庭に並んだ引出物。普段の生活の中でふたりが使って良かったと思う物をマルシェ形式で届けた

富山県在住
周平さん(28歳)
夕凪さん(28歳)
挙式日:2024年11月8日
会場:古民家SUI(愛知県)
ゲスト:36名
同じ会社の同期同士。富山支店に配属となり、周平さんがひと目ぼれ。名古屋と富山の遠距離恋愛を経験。
※ゼクシィ東海版2025年4月号より転載
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