【結婚式レポートin愛知県】生まれ育ったこの場所でご先祖さまに誓いを立てました
挙式から日を置き、ガラリと雰囲気を変えた披露宴
平日は体育の先生として教壇に立ち、週末は住職として寺の仕事や修行にいそしむ。母方の祖父が住職で、寺のすぐ横の家で生まれ育った祐輔さんにとって、境内が遊び場だった。「この寺を継ぐ人間は自分しかいない」。禅宗の厳しい修行を経て住職に。二足のわらじを履く生活を自ら選んだ。この寺で親族だけで仏前式を挙げたのが、新緑がまぶしい5月のこと。「自分が育った寺で、先祖や檀家さんたちに見守られて挙式を挙げられたのは幸せでした」と祐輔さん。同日に披露宴の予定が、延期となり、挙式からおよそ7カ月後に祝宴を開いた。友人や親族など、お互いになかなか会えないからこそ、感染が落ち着いた時期を見計らって、できるだけ多くの人たちが集える場所にしたいと、梓さんはホテルを選んだ。扉が開き、入場した瞬間、多くのゲストの笑顔が目に飛び込んでくると、梓さんは溢れる涙を抑え切れなかった。「久しぶりにみんなの顔を見たら、感極まってしまって……」。そんな“ありがとう”をカタチにしたのが、ふたりで1カ月間育てた90個のサボテンだ。「花言葉は“枯れない愛”。枯らさないようにすることが、一番大変だったよね」。笑い合うふたりから贈られたサボテンには、ゲストへの永遠の愛がたっぷりと込められていた。
親族のみで行われた仏前式。「ご先祖さまに来世までの結び付きを誓うという式は、神前とも人前とも違う、深い慈悲を感じました」と梓さん
「生まれ変わっても、また神ちゃんの親友でいたい」という祐輔さんの親友のメッセージに、梓さんも涙を流した
「神田と鳥居なのに、寺で式を挙げて、寺に嫁ぐんです。人生のネタですよね(笑)」と梓さん
たっぷり取った歓談の時間に、ふたりとも久しぶりに会えた友人との写真撮影を存分に楽しんでいた
お見送りスペースに並べられたゲスト全員分のサボテン。新居にずらりと並べ、1カ月間、毎日手塩にかけて育てたもの
テーマカラーは緑と白。装花やブーケに合わせた爽やかな色合いのウエディングケーキ
祐輔さんが謝辞を述べると、小学校の同級生らが駆け寄り、祐輔さんを胴上げ。嬉し涙を流しっ放しの祐輔さんだった
挙式では一緒に歩けなかったからと、中座でのエスコート役に、サプライズで父を指名
待合室に置かれた挙式の写真
終始披露宴を盛り上げてくれた祐輔さんの幼なじみ
愛知県知多郡在住
神田祐輔さん(31歳)
梓さん(30歳)
挙式日:2021年5月8日
挙式会場:正覚寺
披露宴実施日:2021年12月4日
披露宴会場:名古屋マリオットアソシアホテル
ゲスト数:90名(披露宴)
同じ小学校の教員として2011年に出会う。日本と中国の遠距離交際を経て、2021年3月に婚姻届を提出。
※ゼクシィ東海版2022年5月号より転載
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