【結婚式レポートin東京都】パパみたいな人と結婚。不思議だけど幸せです
美しい笑顔に親から贈られたピアスが輝いて
晩秋の柔らかな日差しが降り注ぐ高砂席にはパンパスグラスが揺れ、テラコッタ色のバラが花を咲かせていた。ゲストも思わず写真を撮ったこの空間は、新婦の人柄のような温かさ。花嫁について同級生は「よく笑い友人想い」と語り、「笑顔は誰にも負けないフキです」と祝電も。そう、笑顔は新婦のトレードマーク。
「実家は常に笑いがありました。それはデフォルト(初期設定)」とユニークな表現でニッコリ。式当日も父は「よっ、シンデレラ」とリハーサルに現れ、顔をほころばせ娘と歩くレッスン。振り返れば長い反抗期もあり、門限を破るたびに「意味がない」と携帯電話を折られたけれど、そんなエピソードさえ翌朝登校すれば友人たちのツボにはまって大爆笑。当時は「パパみたいな人とは結婚しない」と思っていたのに今、隣に座るのは「パパみたいな人」。人望が厚く仕事に真面目で弱音を吐かない。水泳が得意なところまでよく似てる。「今まで言葉にできていなくてごめんね」と手紙で語ると、友人から“破壊王”と呼ばれていた父は大号泣。豊かな喜怒哀楽の中で育った娘は、美しくほほ笑む花嫁に。耳には「これが似合う女性に」と25歳の誕生日に親から贈られたピアスが輝いていた。
「泣いてしまうかも……」と思ったバージンロード。けれど父の緊張が伝わってきて、歩調を合わせるのに集中
美しいおいしいおもてなし
友人のイラストレーターから贈られたふたりの似顔絵を、ウエルカムボードや引出物を入れるエコバッグにした
厳かなキリスト挙式が終わると、なんと天井が開いて空がオープン! その場でバルーンをリリースしてゲストは歓喜
「いろんな空間があって、1棟貸し切りの会場はまるでお城」と新婦。プール付きのガーデンでは記念撮影をした
青山のショーウインドーで出会った髪飾り。英国のアトリエで花びら一枚一枚から作られた一点物は花嫁の宝物に。フィンガーウエーブスタイルによくお似合い
リングピローを作ってくれた新婦母。当日は「5分話したい」と支度部屋を訪れたものの、30秒じっと娘を見詰めて「すてきよ」とひと言だけ。新婦は胸がいっぱいに
チャペルから続くらせん階段を下りてゲストの元へ
娘の言葉に感無量の父
新婦は3姉妹。「長女の私が一番のお調子者です(笑)」
東京都渋谷区
佐野 充さん(31歳)
富貴子さん(29歳)
挙式日:2020年11月7日
会場:青山迎賓館
ゲスト数:86名
父のふるさとは目の前に海が広がり、いつしか新婦の夢は「海でのプロポーズ」。それを宮古島で叶えて結婚。
※ゼクシィ首都圏版2021年5月号より転載
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