
【結婚式レポートin静岡県】このチャペルに立つドレス姿の彼女が見たくて

憧れの結婚式で感涙する新郎を見守り続けた新婦
2020年夏。障がいのある世界のアスリートをサポートする夢が叶うはずだった寛人さん。その願いは延期になったが、もう一つの夢だった「結婚式」は、予定通り“いい夫婦”の日に決行。「彼が会場を探し回っていて、私の方が引いちゃうほど(笑)」と紅美さん。「この水上チャペルに立つ紅美が一番キレイ! 直感から即決しました」と、寛人さんは熱い。
その水上チャペルで、寛人さんの肩をポンポンとたたいた紅美さん。まとっているのは寛人さんが選んだウエディングドレス。初めて見るドレス姿に寛人さんの目には涙が溢れた。そこから寛人さんの感涙は止まらない。自らのサプライズ演出で、紅美さんに33本のバラを渡した時も、三つ子の2人の姉との中座でもポロポロ……。そんな寛人さんを見守る紅美さんと、ゲストの優しいまなざしが重なった。この日最大のサプライズは、すべてが終わり、私服に着替えた後だった。再び水上チャペルに寛人さんを呼び出したのは、感謝状を手にした紅美さん。「夢が延期になってつらい中、準備を頑張ってくれて、そして私と結婚してくれてありがとう」。ぼうぜんと立ち尽くす寛人さんの前には、この日一番の優しい笑顔の紅美さんが立っていた。
家族とのファーストミートで、全員が同じ感激の表情に、ふたりも思わず大笑い
地元・浜名湖の湖面に浮かんでいるかのような水上チャペルに、寛人さんがひと目ぼれ
ウエディングケーキを運んできたのはふたりの父。コック帽の調整をしたのは、教員である紅美さんの父。「工作なら任せて!」と扉の裏でも和やかなやりとりが
祝宴のフィナーレは、願いを込めたランタンセレモニーを
最後のサプライズ。紅美さんから寛人さんへの感謝状の授与。プレートには当日の写真もはめ込まれていた
紅美さんの中座は、共働きの親に代わって育ててくれた祖父、祖母と。「兄とけんかをして祖父に怒られた時は、祖父の車の中でどうやって謝るか、兄とよく作戦会議を開いていました」
「自分だけ大学に行かせてもらってごめん」と泣きながら謝る寛人さんを、2人の姉がなだめていた
祝宴の演出は、新婦のドレスの色当てと、新郎の靴下の柄当てクイズ
紅美さんの母が寛人さんの大ファン。何かと話し掛ける母に笑顔で答える寛人さん

静岡県浜松市在住
馬場寛人さん(26歳)
紅美さん(27歳)
挙式日:2020年11月22日
会場:musee yotsuike(ミュゼ四ッ池)
ゲスト数:43名
作業療法士の新郎と言語聴覚士の新婦。同じ医療施設に勤める同僚で、新婦が1年先輩。24時間一緒の生活。
※ゼクシィ静岡版2021年4月号より転載
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