“食事会のみ”の結婚式って? 流れ・費用・準備の進め方<実例付き>
昨今、結婚しても挙式は行わず、会食メインの披露パーティを開く人が増えています。この“食事会のみ”の結婚式(結婚食事会)でも、親族だけ、友人だけなど人によって招く範囲が異なり、演出やプログラム、費用のかけ方もさまざま。そんな今どきのリアルな状況を、ゼクシィ相談カウンターのブライダルアドバイザーに聞きました。
昨今、結婚しても挙式は行わず、会食メインの披露パーティを開く人が増えています。この“食事会のみ”の結婚式(結婚食事会)でも、親族だけ、友人だけなど人によって招く範囲が異なり、演出やプログラム、費用のかけ方もさまざま。そんな今どきのリアルな状況を、ゼクシィ相談カウンターのブライダルアドバイザーに聞きました。
“食事会のみ”の結婚式とはキリスト教式、人前式、神前式など挙式は行わず、会食を中心とした披露パーティのみ行うこと。しかも、一般的な披露宴と違って人数は少なめ、演出も控えめ。結婚式らしい華やかさよりも、ゲストと一緒に食事をしながら、楽しく会話する時間を大切にしたい人向きのスタイルです。
「挙式を省くスタイルは昨今人気上昇中!形式に縛られないで自由にできる、結婚式の準備がラク、式当日も短時間で済む、新郎新婦もしっかり料理を楽しめるなどメリットがたくさんあります」(ゼクシィ相談カウンター ブライダルアドバイザー・細川さん)
ゲストの顔触れで招く人の数も異なり、大きく分けると以下の3パターンになります。
●家族だけ、親族だけ/10~20人くらい
●親族中心(親族+親友)/20~40人くらい
●友人だけ、友人中心/30~60人くらい
「家族・親族だけの結婚食事会を先に行い、その後に友人だけで1.5次会を開いたり、別の日に友人だけ招いてもう一度結婚食事会を行う人もいます」(細川さん)
結婚食事会が始まる30分~1時間前に受付を行い、ウエルカムドリンクをサービスします。
「少しでもゲストと長く過ごしたいと思ったら、ここから新郎新婦も参加し、ゲストと一緒に食事会の場へ移動するのもいいでしょう。この時間帯を自分たちだけの撮影タイムに使い、食事会の時間になり、“新郎新婦入場”となった時、初めてウエディングドレス・タキシード姿を披露する人たちもいます」(細川さん)
挙式がある場合、挙式の後に撮影するのが一般的ですが、結婚食事会の場合、ウエルカムタイム、食事会の合間、お開き後とタイミングは人それぞれ。プランナーとプログラムの打ち合わせをする時、撮影する場所を含め、相談しましょう。
食事会の所要時間は家族・親族だけの場合、2時間にする人もいますが、2時間半が一般的。
「新郎新婦が親を含め、全員をゲストとして招くという形を取る人が多く、新郎新婦のウエルカムスピーチや謝辞は必須ですが、親からの謝辞はほとんどの人が行いません。お色直しをする人も少ないです。行う演出は自由ですが、何もしないと間延びしてしまいそうという懸念も。『ゲストとどんな時間を過ごしたいか』をよく考えて、行う演出やプログラムを決めましょう」(細川さん)
【家族・親族だけ、親族中心の場合】
「親にとって結婚式は子育てからの卒業をかみ締める日。人前式での誓いの言葉のように、結婚して家族を守るという覚悟が伝わるひと言を宣言したり、今までの感謝の気持ちを伝えたりすると、満足度の高い結婚式になります。映像制作までしなくていいので、子どもの頃からのアルバム、生まれた日の新聞を用意するなど、今までの思い出を振り返ることができるものも用意するといいですね」(細川さん)
【友人中心の場合】
「最近、人気があるのはゲストがスマートフォンで撮った写真を会場内に流してみんなで見て楽しむ演出や格付けゲーム、スマートフォンを使ったゲームなど。友人中心の結婚式の場合、ゲスト参加型の演出を取り入れる人が多いです」(細川さん)
「結婚式費用は会場、日取り、料理や装花などのランク、衣裳の数や手配方法などさまざまな要素が影響します。大まかな目安は20人で150万円くらい。ご祝儀制で会食を重視する場合、料理は1万5000~2万円くらいの高いコースを選ばれる方が多いですね。人数の増減による金額の違いは1人当たり2万~3万円ですが、料理・飲物代の単価で大きく変わります」(細川さん)
ちなみに、これに含むのは会場費・装花、料理・飲物、ウエディングケーキ、新郎新婦衣裳各1着、ヘアメイク、招待状、引出物、スナップ写真が目安。前撮りや映像演出の制作を頼む、ビデオ撮影もプロに頼むなど追加が多くなるとその分、金額がアップ。会場のグレードによって費用が上がることもあれば、抑えられることも。その差が2倍近くになることもあるので、予算に応じた会場選びを。
以下の記事では挙式を含めた「少人数結婚式」の費用を「10人まで」「10~20人未満」「20~30人未満」 に分けて解説しています。ここに出ている金額から「挙式料」「挙式演出代」として20万~35万円くらい引いた金額も、「挙式なしの結婚食事会」の目安になるので参考に。
まずは招待したい人の名前を書き出してゲスト数を把握し、日取りの候補を挙げましょう。
結婚式ができる会場にはホテル、ゲストハウス、専門式場、レストラン、料亭などさまざまなタイプがあります。どの会場もロケーションから会場の雰囲気、料理へのこだわり、費用までありとあらゆることが異なるので、「どんな会場がいいか」会場選びの条件を挙げてみて。
ただし、人数が少ないのに、やたら広い披露宴会場しかない会場にしてしまうと、寂しい雰囲気になるので、人数に見合った会場にするのが理想的。
挙式なしの結婚式は比較的新しいスタイルのせいか、「結婚食事会」「挙式なしプラン」「披露宴のみ」などで検索しても、イメージに合う会場があまり出てきません。
「その点は安心してください。基本的に結婚式ができる会場なら、どこでもで可能です。『いいな!』と思った会場があったら、『挙式なしでも大丈夫ですか?』と聞いてみましょう。困ったら、日本全国にあるゼクシィ相談カウンターにいらしてください。ご希望をお伺いし、好みに合う会場をご案内します」(細川さん)
なお、会場の中には「最低保証料」が設定されている所があり、規定の人数を下回った場合、実費にプラスして最低保証料を支払わなくてはいけません。特に少人数の場合、会場の料金システムに気を付けて。
会場が決まったら次は衣裳選び。料理や装花、プログラムなどを決める打ち合わせは結婚式の4カ月くらい前から始まり、ウエディングプランナーと相談して一つ一つ決めていきます。
結婚食事会を行った卒花には、会場費と料理、飲物がセットになったシティホテルの「宴会プラン」を利用し、友人たちだけ招いて行った人も。
会場は眺めが良くて、ウエルカムタイムが過ごせるリビングルーム付きの少人数向けバンケットルーム。手間はかかったけれど、装花や引出物など必要なものは可能な限り、自分たちで手配して持ち込み。ウエディングドレスはリーズナブルなショップで購入し、ヘアメイクは知人にお願い。お色直しなど演出は極力控え、ゲスト10人で70万円未満と費用を抑えたそう。
このようなやり方もありますが、持ち込める物は会場によって異なるので、会場に相談しましょう。
ウエディングドレスとタキシードが主流ですが、フォーマルなドレスにスーツと控えめな選択をするカップルも。中には「娘のウエディングドレス姿を見るのが楽しみ」と思っている親御さんもいるので、相談してから決めましょう。お色直しをする人は少ないですが、もちろん自由。
【親族の場合】
昨今、省く人も多いですが、中には「招待状を出すのが当たり前」と思っている人もいます。しきたりを重視する親族がいる場合はきちんと出した方がいいですね。
【友人の場合】
ほとんどの人たちがWEB招待状を利用しています。
家族、親族だけなど人数が少ない場合、新郎新婦自ら進行する人もいますし、プロ司会者ではなく、会場のウエディングプランナーに頼む人も。友人も招き、人数が20人、30人と多くなると、プロの司会者を頼む人が増えます。乾杯までプランナーやプロ司会者に頼み、その後は自分たちだけで進めるケースも。
【親族の場合】
ご祝儀制が多いですが、結婚した時、お祝いを頂いている場合、「ご祝儀は辞退します」と伝え、手ぶらで来ていただくケースも。ご祝儀のもらい過ぎにならないようにあえて会費制にする方もいます。
【友人の場合】
ご祝儀制より会費制が多いです。新郎新婦がどこまで負担できるかにもよりますが、会費は着席ビュッフェの場合、1万~1万5000円、正餐の場合、1万5000~2万円が目安で、最高2万5000円です。
【ご祝儀制の場合】
一般的な結婚式と同様、3点がスタンダードですが、カジュアルパーティの場合は2品にされる方も。また、当日の荷物を少なくしたいという思いから引菓子だけ渡し、引出物は自宅に宅配する人が増えています。
【会費制の場合】
会費制でも披露宴に近い形だと、3品にされる方も。ビュッフェスタイルなど二次会に近い形の会費制パーティですと、「引菓子1品」または「用意しない」というパターンが多いと思います。
13人で1つの大きなテーブルを囲み、真ん中の席にふたりが着いた
先に婚姻届を提出し、その半年後にふたりだけで前撮り。それから4カ月後、家族を紹介し合う機会を設けたくて結婚式を行うことにしたKさん。でも目立つことや華やかなことは苦手だし、結婚から10カ月たっていたので、挙式は省くことにした。
会場はどこが良いのか見当がつかず、ゼクシィ相談カウンターを訪問。紹介してもらった4軒の中から雰囲気と交通の便が良かった小規模な会場を選んだ。
花嫁はカラードレス、花婿はジャケットオフしてお色直しもした
当初は「ウエディングドレスを着るだけでも特別感が出るかな?」と思い、会食することしか考えていなかったが、プランナーの提案により、家族の思い出になる演出を加えることに。
ウエディングケーキは好きなキャラクターをのせたオリジナルデザイン。デザートのパフェが大好評だったそう
こだわったのは料理。試食して美味しかったものや親族たちが好きそうなものを選んで楽しんでもらった。
1つのテーブルをみんなで囲んだので、全員の顔が見え、会話も弾みました。自分たちも料理を完食できたことも良かったです。この結婚食事会のおかげで、私の家族は今まで見たことがない彼の頼もしい一面を知れたよう。本当に楽しい食事会になりました。挙式をしなかったことに後悔はありません。(Kさん)
1.受付→写真撮影タイム(この間、ウエルカムドリンクをサービス)
2.ゲスト着席→花嫁制作の90秒のオープニングムービー上映
3.新郎新婦入場→ウエルカムスピーチ
4.4歳のおいの発声による乾杯
5.ウエディングケーキ入刀→ファーストバイト→サンクスバイト
6.新婦中座(母、おばと共に)→新郎中座(この間、写真をスライドで上映)
7.お色直し再入場
8.テーブルインタビュー(司会者より指名して「今日の結婚式はどうか」「新郎に対して日頃どう思っているか」などを質問)
9.ここまでの主なシーンをその場で編集したエンディングムービー上映
10.新郎新婦それぞれから親への手紙朗読→記念品贈呈
11.新郎新婦の謝辞
12.集合写真撮影→送賓
※下線部分が、Kさんが「特に家族の思い出になった」と語った演出
【WEDDING DATA】
会場/20~30人規模の小さな会場(普段はレストラン営業)
ゲスト/新郎側5人、新婦側6人(親、おば、兄弟妹、義兄、おい)
招待状/自分たちで画像を作り、LINEに添付
司会者/プロに依頼
引出物/ご祝儀制にしたので、カタログ式ギフト+引菓子+プチギフトを用意
費用総額/約111万円(会場費とカラードレス無料、写真2万円引き。スナップ写真はデータのみ)
以前は婚約したら早速、結婚式のことを考え始めたものでしたが、昨今は先に婚姻届を提出して新生活を始め、落ち着いてから式の計画を立てる人も多数。職場の人を招く人も少なくなり、結婚式の在り方も多様化しています。挙式なしでお手軽な「親族だけ」「友人だけ」「親族と親友だけ」の結婚食事会はこれから注目の結婚式スタイルになりそう。
細川早希さん
ゼクシィ相談カウンター
ブライダルアドバイザー
ゼクシィ相談カウンターのブライダルアドバイザー歴は約10年。前職はリゾートホテルにてウエディングプランナーをはじめとするさまざまな業務を担当。
構成・文/渡邊博美 イラスト/Maori Sakai D/ロンディーネ
※掲載されている情報は2026年5月時点のものです