神前式の費用はいくら?平均額から内訳・式の流れや節約術までまるわかり!
日本の伝統的な結婚式スタイル「神前式」。厳かな雰囲気や儀式に憧れるけれど、「費用ってどのくらい?」「教会式や人前式と比べて高いの?」と疑問に思う方も多いはず。そこで今回は、今どきの神前式費用や式の流れ、節約のポイントなど、先輩花嫁の実例付きで詳しく解説します!
日本の伝統的な結婚式スタイル「神前式」。厳かな雰囲気や儀式に憧れるけれど、「費用ってどのくらい?」「教会式や人前式と比べて高いの?」と疑問に思う方も多いはず。そこで今回は、今どきの神前式費用や式の流れ、節約のポイントなど、先輩花嫁の実例付きで詳しく解説します!
玉串奉奠(たまぐしほうてん)は新郎新婦が直接神様への捧げ物をする欠かせない場面なので基本プラン内に含まれる
ゼクシィの調査(*)によると、神前式の挙式料のみの相場は20万円から30万円台が中心。披露宴とセットで行う場合は挙式単体の金額が見えづらいケースもありますが、会場使用料や初穂料として見積りに表記されます。
また、会場使用料や衣裳代などが含まれる挙式プランを設定している会場も多く、それをベースに衣裳のグレードアップや演出のアレンジ、ビデオ撮影などオプションを追加することで、挙式全体の最終的な費用が決まります。
新郎新婦と親族が、儀式を執り行う社殿へ向かう参進の儀(さんしんのぎ)。この花嫁行列は神殿式ならではの演出として憧れる花嫁も多い
| 教会式 | 平均23万4600円 |
|---|---|
| 神前式 | 平均13万700円 |
| 人前式 | 平均18万4500円 |
教会式(キリスト教式)が最も高く、次いで人前式、神前式は平均額としては最も低いという結果に。ただし、これはあくまで平均額。ボリュームゾーンとしては20万円から35万円程度のようです。
神前式の費用は地域や神社の格式にも大きく左右されます。例えば、古くから由緒ある神社では、初穂料(挙式料)が平均より高額に設定されていることもある一方、地方の小規模な神社では10万円未満で挙式可能なケースも。
ホテルや披露宴会場に併設されている神殿、地元のゆかりある神社、やりたい演出を実施している神社など、参列してほしいゲストへに配慮しながら、ふたりの思い入れやこだわりが実現できる挙式会場を検討しましょう。
神様にお供えする金銭で、挙式の際に神社に納める。金額は神社ごとに異なるものの、5万円から10万円が相場。有名神社では20万円を超えることも。
初穂料に含まれている場合もありますが、別途会場使用料として数万円から10万円程度がかかるケースも。
新婦は白無垢に角隠し、新郎は紋付き袴の和婚スタイル(写真提供/彩さん)
花嫁の白無垢や色打掛、花婿の紋付き袴など、和装レンタル代+着付け+ヘアメイクで、それぞれ15万円から30万円が一般的。さらに持ち込みの可否やオプションの有無で変動します。白無垢・色打掛は素材の違い、手織りや手刺しゅうによる手のこんだ仕立てや装飾によっても価格に差が出ます。さらに伊達襟や半衿などの小物、ブーケがオプションになっているケースも。
和装の花嫁ヘアはかつら<洋髪<日本髪(地毛)の順で価格がアップ。披露宴のヘアスタイルによってヘアチェンジなしで洋髪にしたい場合、ヘアが隠れる綿帽子は便利です。かつらと日本髪には角隠しという選択肢もあり、その場合はかんざしによって価格が変動します。
新郎の紋付き袴は、黒の羽織と着物に仙台平(せんだいひら)と呼ばれる縞模様の袴が一般的なところ、黒以外の着物や、模様の華やかな袴のレンタル料がオプションで追加料金の対象に。
三三九度の儀式を執り行う新郎新婦(写真提供/彩さん)
三三九度の呼び名で知られる神前式の代表的な儀式・三献の儀(さんこんのぎ)をはじめ、一つ一つに意味があるのが神前式の儀式。雅楽演奏は厳かな雰囲気をさらに高めてくれます。挙式演出はプランに含まれるケースがある一方、オプションで追加料金が発生する会場も。巫女舞の巫女さんの人数や雅楽が生演奏かどうかでも費用が変動します。
また、オプションで指輪交換が用意されるケースや、その神社独自のアイテムを用いた演出が用意されていることもあります。
このほかにも、控室使用料(1万から3万円)、介添え人(1万から2万円)などの費用が見積りに入ってくる場合も。当日ふたりが安心して過ごせることや、ゲストが快適に過ごせることにも配慮して見積りをチェックするように心がけて。
結婚式場内にある神殿や、提携している神社での神前式は、プランに組み込まれていることが多く、金額が明確。一方で、提携外の神社で行う場合は、衣裳・介添え人・写真撮影などを個別に手配する必要があり、トータルの費用が上がるケースも。
挙式プランや衣裳プランを利用する場合、追加料金の発生しないプラン内の衣裳を選ぶことでコストを抑えることが可能です。また、持ち込み料がかからない場合には、白無垢にこだわらず自分の振袖などを持ち込み、着用する方法も。
白無垢と紋付き袴は追加料金が発生しないプラン内のものを選びました。また、お色直しは色打掛だったため、ヘアチェンジなしで通したので、ヘアメイク代も節約できました。(かえるさん)
「挙式のみプラン」や「平日割引」など、費用を抑えたパッケージプランを提供している会場を探すのも手。また、親族のみで挙式+会食をして披露宴を別の日に行うなど、柔軟な考え方をすると選択肢も増えるはず。
婚姻届を提出した日に、地元の神社で結婚奉告祭を行いました。神前式よりも気軽にできて、費用はお守り、神酒などのお土産付きで1万円程度なのでおすすめです!(らんたんさん)
雅楽の生演奏や巫女舞など、オプションを控えめにすることで費用が圧縮可能。神前式本来の厳かな雰囲気はそのままに、それぞれの演出の意味を理解した上で、必要かどうかを検討して。
私は前撮りを行わず、当日のスナップ写真とムービー撮影のみにしました。当日でも前撮りのようなツーショット写真が撮れました。(舞さん)
神殿のあるホテルや専門式場では、施設内に衣裳店や披露宴会場があることが多く、ふたりやゲストのタクシー代やマイクロバスの手配といった移動コストが発生しないため、トータルでかかる費用を削減できるメリットも。
ドイツでの挙式後、日本では伝統的な神前式を希望したSakikoさん。会場は、厳かな雰囲気と日本文化を感じられる京都の神社に決定。
挙式プランの内容が充実していたものの、プランに含まれていなかった衣裳はそれぞれ40万円ほど。費用を抑える工夫としては、白無垢の華やかさを生かしてブーケを省き、ヘアには生花よりもコストを抑えたアーティフィシャルフラワーの髪飾りを用いるなど、こだわりを大切にしながらも実用的な選択を心がけたそう。
海外からも駆け付けてくれたゲストとの写真も残せた記念撮影は、費用明細上はプラン外だったが、オプションではなく必ず行う項目の一つだった。当日は多くの友人が色とりどりの和装で参列し、心に残る美しい一日に。
私たちが選んだ挙式プランは、内容がとても充実しており、十分に満足できるものでした。一番印象に残っているのは、ドイツ出身の新郎による誓詞奏上です。当日は厳かな雰囲気の中、緊張しながらも最後までしっかりと読み上げる姿に胸が熱くなり、無事に読み上げた瞬間は思わずホッとしました。(Sakikoさん)
緑の木々に囲まれた広い境内を、家族や親族、友人たちと歩く花嫁行列がしたくて神前式に決めたという香さん。地元の有名な神社で、憧れの挙式を叶えました。
挙式は45万円の基本プランに衣裳、着付け・ヘアメイク、ツーショットスタジオ写真、初穂料、巫女舞などが含まれており、衣裳のアップグレードや、雅楽の生演奏、写真のアルバム作成、動画撮影などをオプションで追加。
こだわりの参進の儀では、オプションで野点傘を追加。遠くからも花嫁行列がわかり、参拝客が自然と道を開けて祝福ムードに。事前準備として、花嫁行列のみ見に来てくれるゲストへの案内カードを手作りしてコストを抑える工夫も。
当日は友人の両親、職場の方、近所の方に加え、参拝に来ていた大勢の人たちに祝福してもらえたことで、より幸せな気持ちになったそう。
毎日多忙な準備期間でしたが、挙式1週間前から寝る前にふたりで誓詞奏上の練習をして、本番ではバッチリ揃えることができました!親族紹介、玉串奉天など両親も緊張する場面があり、会場を後にして緊張感から放たれたみんなの穏やかな笑顔にほっこりしました。(香さん)
厳かな神前式は、会場内の神殿、外部の神社といった「どこ」で実施するかによって費用が大きく変動する傾向。何にこだわるのかポイントを押さえながら、後悔のない挙式を叶えてくださいね。
構成・文/田中英代 D/ロンディーネ
※記事内のデータおよびコメントは2025年9月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー94人が回答したアンケートによるものです
※記事内の*印のデータは2025年1月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー228人と結婚式から2年以内の20~40歳の女性330人を対象に行った「マクロミル調査」の合計によるものです。ただし、神前式を実施した回答者が100人に満たないため参考値となります
※掲載されている情報は2025年11月時点のものです