両家顔合わせ”しない”ってOK?なしの割合や対応策は?
結婚前に両家の親睦を図るために行う婚約食事会(顔合わせ)。多くの人が行っていますが、中には行わない人もいるようです。この記事ではさまざまな事情で婚約食事会(顔合わせ)ができなかったり、あえてしないという決断をした人のために、婚約食事会に代わる顔合わせの方法やしない場合の注意点についてご紹介します。
結婚前に婚約食事会(顔合わせ)をしなかった人は1割弱
婚約が調ったことを両家で確認する儀式として昔からあるのが結納。婚約食事会(顔合わせ)は結納よりももう少しカジュアルに、ふたりの婚約をお祝いしつつ、両家の顔合わせをするものです。
「ゼクシィ結婚トレンド調査2023(全国推計値)」によれば、婚約食事会と結納の実施割合は以下のようになっています。(※)
・婚約食事会(顔合わせ)のみ行った人 83.5%
・結納と婚約食事会(顔合わせ)の
両方を行ったという人 6.2%
・結納のみ行ったという人 1.6%
・両方とも行わなかったという人 8.6%
婚約食事会(顔合わせ)をしない理由としては、以下のようなことがあげられます。
・両家の都合(日程)が合わなかった
・両家の距離が離れ過ぎていた
・すでに親同士が顔見知りだった
・親が高齢や病気などで集まるのが難しい
・堅苦しいことが嫌い
婚約食事会なしの理由は?
自分の親が遠方に住んでいて、両家の都合がなかなか合わず、婚約食事会をすることができませんでした。(さんちゃんさん)
お互い再婚のため、かしこまった食事会などをしなくてもいいかと思ったからです。また、妊娠していたので、大事を取ったのも理由の一つです。(りぃさん)
結婚を前提として一緒に住み始める際に、ふたりとお互いの両親の計6人で顔合わせを兼ねて食事会を行いました。そのため結婚前に再び婚約食事会などをする必要はないと判断しました。(パイ食わねぇかさん)
相手の親が病気療養中だったので。また、婚約食事会の費用を新生活に回したいという気持ちもありました。(MNさん)
ここからは、いわゆる婚約食事会はしなかった、できなかったという花嫁さんに、どんなふうに両家の顔合わせを実現したか聞いてみました。ぜひご参考に!
【CASE1】ビデオ通話で両家をつなぎ、お互いを紹介
彼の実家は大阪、私の実家は東京で、私たちも東京に住んでいます。彼のご両親に上京していただき、東京で婚約食事会を開催する予定でしたが、諸々の事情で中止に。それでも何とか両家を引き合わせることができないかと、ビデオ通話による顔合わせを行うことにしました。
当日は、彼と私で私の実家に出向き、そこから彼の実家にビデオ通話をしました。画面を見ながら、彼が私の家族を彼の家族に紹介。両家の親がお互いにあいさつをしたり、軽く談笑するなどして、無事に終了しました。お互いの家族も前向きにビデオ通話での顔合わせをとらえてくれ、ありがたかったです。(yururiさん)
【CASE2】家族挙式の後、両家で和やかな食事会を
ふたりの拠点と両家の実家がそれぞれ離れているため、婚約食事会はしないという決断に。挙式と披露宴は別々で、春に両家のみの神前式を行い、秋にお世話になった方々を招待してクルーズウエディングを行う計画でした。
とはいえ、早い段階で両家が集う機会は設けたいと思っており、家族のみで行う神前式をその機会にしようということで意見が一致。ホテルの神殿で挙式をした後、お色直しをして顔合わせを兼ねた食事会を行い、両家で和やかなひとときを過ごしました。(k.kさん)
【CASE3】プロフィールカードを作成し、両家の親へ
両家の距離が離れており、親の負担も考えて婚約食事会は行わないとふたりで決め、両家の親にも伝えました。その代わりに、ふたりの前撮り写真などを載せたプロフィールカードを作って両家に送り、お互いのことや家族のことについてより深く知ってもらうようにしました。
ふたりから親へはどんな気持ちでこのプロフィールカードを作ったかを伝え、カードを基にいろいろと説明。両家が直接話す機会は設けなかったのですが、自分の親から相手の親へのメッセージを受け取り、それを伝えました。直接の顔合わせができなくても、両家を知るきっかけづくりになったのではと感じています。(ruri さん)
【CASE4】妻の親が旅行がてら夫の地元へ
両家の実家が離れているので、婚約食事会は無理にやらなくてもいいなと思っていました。すると、私の親から、彼の実家がある九州に旅行がてら訪れて彼の親に会いたいとの話が……。そこで、私の親が訪れるタイミングで、ささやかな食事会を催すことに。
食事会では簡単な自己紹介のみで、あとはざっくばらんに会話を楽しみました。食事会前日に結婚指輪が出来上がってきたので、最後に結婚指輪のお披露目を。それを見た母が、娘が結婚することの実感が湧いたのか、涙を流していたのが印象的でした。(Aさん)
他にもある、新しい「婚約食事会」のスタイル
婚約食事会の開催場所は、料亭の人気が高く(46.7%)、レストラン(23.3%)、ホテル(15.0%)と続きます(※)(「ゼクシィ結婚トレンド調査2023」(全国推計値)」より)。きちんと感のある場所で行うことが多く、中にはやはり少し堅苦しいと感じてしまう人もいるよう。
最近では、開催場所を居酒屋やカフェなどにして、もう少しカジュアルな雰囲気で顔合わせを行う人も増えているようです。また、時期にもこだわらず、 婚姻届を提出した後や結婚式の直前など、両家が集まりやすい時期を優先する人もいました。
婚約食事会の場所は?
両家の実家が遠方なので、結婚式の前日にいつも利用している品のいい居酒屋に集まり、気軽な雰囲気で顔合わせを行いました。(おはなさん)
顔合わせの食事会は行いたいと考えていましたが、なかなか予定が合わず、行ったのは婚姻届を提出した後でした。和食料理店で和やかな時を過ごし、両家の距離も縮まりました。(沙莉奈さん)
すでに一緒に住んでいたので、その家に両家を招待し、お茶などを飲みながら顔合わせをしました。ふたりのプロフィールなどを紹介したしおりを用意し、話が弾みました。(たけこさん)
ホテルのティールームでお茶を飲みながら顔合わせを。自己紹介をして雑談をしたくらいですが、顔を合わせて話ができたことを双方の親に喜んでもらえました。(YUKIさん)
「婚約食事会(顔合わせ)なし」の場合、一方的に告げるのはNG
顔合わせとして婚約食事会をしない場合、どういうことに気を付けたらいいのかを、マナーデザイナーの岩下宣子さんにお伺いしました。
「大切なのはふたりと両家がそれぞれ納得するということ。一方的に『婚約食事会はなしで!』と告げるのではなく、本来なら会いたかったという気持ちをしっかり伝えることが大切です。『できればみんなで集まりたかったけれど、今回は見送らせていただきます。会える環境が整ったら、ぜひお会いしましょう』と話すと、角が立ちません。中止ではなく、先延ばしにするという考え方の方が、希望が感じられてよいのではないでしょうか」
対面で食事会ができない場合でも、電話や手紙などで気持ちを伝えることはできるはず。また、食事会の機会は婚姻届を提出した後でも構いません。両家が親しくなれる機会をぜひつくりましょう。
From 編集部
形にこだわらず、両家の親睦を図る手だてを考えよう
さまざまな理由で婚約食事会(顔合わせ)ができない場合は、食事会という形式にこだわらずに、両家の事情に添って親睦を深めることができる手だてがないかどうか考えてみて。それぞれの気持ちに寄り添い、みんなが納得できる方法を模索しましょう。
取材・文/粂 美奈子 イラスト/篠塚朋子 構成/山崎裕香子(編集部)
※記事内のデータ(※印)は「ゼクシィ結婚トレンド調査2023(全国推計値)」によります
※記事内のコメントは2024年に「ゼクシィ花嫁会」メンバー96人が回答したアンケート、2020年12月に1年以内に結婚した1312人が回答したインスタグラムのアンケート、および2019~2021年、2024年3月に結婚(あるいは結婚予定)で婚約食事会を行っていない20~30代の男女214人が回答したマクロミル調査によるものです
※掲載されている情報は2024年4月時点のものです
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