新婚の今が大事! 将来離婚しないための4つの心得
愛し合っているから結婚したはずのふたりでも、離婚を選ばなければならないこともあるよう。それを防ぐにはどうすれば? ゼクシィ本誌でもおなじみの恋愛カウンセラーであり、牧師でもある石井希尚(いしいまれひさ)さんに、結婚前や新婚のうちに確かめておきたいこと・話し合っておきたいことを伺いました。
離婚の原因トップ4
1位は「金銭感覚の不一致」
20代から50代の離婚経験のある女性にアンケートを実施。離婚の原因となったものを複数選んでもらったところ、離婚原因の上位は上記のような結果となりました。
ただし、離婚の原因は複合的なことが多く、「さまざまな不満が積み重なって、決定的な原因は別のところで出るということもとても多いんです」と石井さん。それぞれの項目に対する予防策を教えていただきました。
【原因1】金銭感覚の不一致
アンケートで1位となったのは「金銭感覚の不一致」。お金の使い方がルーズ、家にお金を入れない、お金をかけるポイントがズレているなどの声が集まりました。
私、コレが原因で離婚しました
ギャンブルや車の改造などの出費が多すぎて、彼の実家を出て新生活を始めることができなかった。(3年で離婚・当時25歳・子ども2歳)
生活費は完全に割り勘。私より年収が100万円以上多いのに、何が何でも割り勘にされた。(2年で離婚・当時34歳・子どもなし)
私が買うものには高いとケチをつけるくせに、自分は会社の立替金を精算しない、キャッシングの延滞で遅延損害金がかかってしまうなどとルーズ。(1年で離婚・当時27歳・子ども0歳)
自分の仕事が不景気な中、限られた資金を使う優先順位が狂っていた。アルバイトで生活費を稼ぐこともせず、何ヵ月も生活費を入れない状況なのに友達と飲みに出て歩いたりしていた。(15年で離婚・当時48歳・子ども14歳、13歳)
【心得1】結婚前にお互いの「お金の使い方」を明らかにすべし
「生活のレベルが違いすぎていると、結婚生活はうまくいきません」と石井さん。「結婚前に、自分が何に対していくら使っているかを割り出して、お互いに明らかにしましょう」。お金のことを聞くのはなんだかはばかられる、聞いたら距離を置かれてしまった、ということがあっても大丈夫? 「これから結婚する相手にお金のことを聞かれて、ぎくしゃくするような相手だったら、そもそも結婚すべきではない、と考えて冷静に聞きましょう」(石井さん)
【原因2】性格の不一致
2位は「性格の不一致」。話をしていて、考え方が違うと感じたり、言い合いになったり、ということで離婚に至るカップルもいるようです。
私、コレが原因で離婚しました
自分の意見がなく、何についても私が決めるという状況に、将来の不安を感じた。積極性が感じられない。すべて私任せ。(2年で離婚・当時26歳・子ども2歳)
結婚してから、家事は女の仕事、女は男を立てるもの、という態度に変わっていった。(1年で離婚・当時29歳・子どもなし)
家族は大切にするけれど、ほかの人に関心がなく、とても冷たい。友人が困っているときには力になりたいと思う私とは、考え方がまったく合わなかった。(1年で離婚・当時27歳・子ども0歳)
子育てなどに関する考え方の違いが出てきて、喧嘩することが多くなった。年を追うごとに溝が深まり、離婚。(19年で離婚・当時47歳・子ども15歳、11歳)
【心得2】「違う」ことに対して「同意」すべし
「そもそも同じ性格、同じ考え方をする人なんていません」と石井さん。「考え方を合わせよう、同化しようとするのではなく、『違うこともある』という事実に対して同意しようという気持ちが大切です」(石井さん)
【原因3】家庭を顧みない
家に帰ってこない、遊びが多いなどが原因で離婚に至るケースも。残念ながらパートナーの不貞行為が原因という人もあるようです。
私、コレが原因で離婚しました
連日連夜、会社の同期の友人と飲んで帰るとの連絡。仕事の相談に乗っていると言われていたけど、その友人が女性で、しかもサシ飲みだったということがわかって以来、不信感が拭えなくなってしまった。(2年で離婚・当時28歳・子ども1歳)
大学時代の登山サークル仲間と出歩いてばかりで、ほとんど家にいないか、家にいてもネットで山の下調べをしているかのどちらか。子どもが外で遊ぶようになってからも、その生活は変わらなかった。(4年で離婚・当時26歳・子ども3歳)
度重なるキャバクラ通い。話し合って、一時はやめていたようだが、出産間近で里帰り中、仕事に行くと言われていた日に、行っていなかったことが判明。後日、実はキャバ嬢と遊びに行っていたことが判明した。(2年で離婚・当時32歳・子ども0歳)
【心得3】彼の交友関係を早めに把握すべし
カップルの間で「ここまで」という限界は、「相手が許せるかどうかで決めるもの」と石井さん。例えば「彼が2人きりで会う異性の友人がいるとしても、妻が嫌なら、会ってはいけないのです。ふたりの間で、どこまでがOK、どこからはNGを早めに話し合っておきましょう」(石井さん)
【原因4】生活習慣に我慢できない
一緒に暮らすようになると、それまでは気にならなかった生活習慣の違いが気になり始めることもあるよう。または、片目をつむってきたけれど、何かのきっかけで堪忍袋の尾が切れるというケースも。
私、コレが原因で離婚しました
歯みがきは朝食後に1回だけ。食事の前に手を洗わないなど、衛生面での感覚があまりにも違いすぎた。嫌だなと思いながらも放置してきたら、ある日突然、我慢できなくなってしまった。(15年で離婚・当時48歳・子ども15歳、14歳)
ゲームに熱中しすぎて、やめるべきときにやめられない。実家の親が救急車で運ばれて病院に行ったとき、病院で夫の姿が見えなくなって探したが、外でゲームをしていたとわかったときには、どうしても許すことができなかった。(8年で離婚・当時35歳・子どもなし)
【心得4】お互いの「よくある一日」リストをチェックすべし
「結婚するということは、基本的にやりたいことをやりたいときにできないもの」と石井さん。「でも、生活習慣の違いは将来も続いていくから、ストレスになりやすい。だから結婚前には、それぞれの一日の過ごし方を細かくリストアップしてチェックし合うという作業をしてみては。朝起きてから何をどんな順序でするのかを書き出し、相手の気になる点があれば話し合い、修正し合っていく。思いどおりでなくても、同意できるポイントを見つけようという姿勢が大事です」(石井さん)
From 編集部
結婚前のモヤモヤにフタをせず、早期に話し合いを!
他人だったふたりが一緒に暮らしていくのだから、時にはぶつかること、理解できないこともあるのが当然。だからこそ「結婚前の早い段階で話し合うことが大事。気づくのが早ければ早いほど、修正もしやすい」のだそう。少しでも不安やモヤモヤを感じたら、フタをせず、腹を割って話し合ってみては。
石井希尚さん
いしいまれひさ●米国で自ら体験し学んだプリマリタル(結婚前)カウンセリングを日本に持ち帰り広めた第一人者。「この人と結婚していいの?(新潮文庫)」が20万部を超えるロングセラーとなり、今や結婚本の定番に。現在、牧師、結婚・恋愛カウンセラー、カフェオーナー、ミュージシャン、作家、企業セミナー講師など多岐に渡り、妻・久美子氏と夫婦二人三脚で精力的に活躍中。
取材・文/前川ミチコ イラスト/平松昭子
*記事内のデータならびにコメントは2018年6月に離婚経験のある20~50代の女性が回答したマクロミル調査によるものです
*掲載されている情報は2018年8月時点のものです
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