【部屋探し】引っ越してから気付いた! 意外と重要なポイント
新居を探すとき、家賃や駅からの距離などを重視する人は多いはず。でも先輩に聞くと「実はこれも重要だった」というポイントが他にも続々と。そこで、先輩の部屋探しの失敗談と共に、住まい探しをサポートする『SUUMO』の編集長・池本洋一さんに聞いたアドバイスを紹介します。
入居前後で激変? 部屋探しの「重要」ポイント
上のランキングは、結婚に当たって部屋探しをした先輩192人へのアンケート結果。左は「新居探しをするとき」に重視したポイントで、「家賃」「駅からの距離」「間取り」など、よく見聞きする項目が上位を占めていますね。
そして右のランキングは、新居探しをするときには気にしなかったけど「引っ越してから」実は重要だったと気付いた5つのポイント。左のランキングにはなかった項目が上位にランクインし、入居前後で大きく変化していることがわかります。
中でも「収納」「防音性」「建物の共用設備」の3つは、探している最中は圏外だったのが、入居後にトップ5入りした項目。この「見落としがちだけど、意外と重要」なポイントについて、じっくり深掘りしていきましょう。
意外と重要!【収納】(10位→1位)
「収納」は入居前10位→入居後1位と大きくランクアップした項目。先輩たちからは、結婚後の持ち物の量を把握しきれなかったという声が。
ふたりとも読書が趣味なので、結婚後あっという間に部屋が本だらけに。本棚を何度も買い足したけど、もう本棚を置く場所もなく。結婚すると友人を家に招く機会も多いので、部屋をスッキリ見せるためにも収納は重要!(丸山怜萌さん)
最初はふたりなら十分だと思ったけど、子どもが生まれたら荷物が増えた。1部屋が納戸になってしまってもったいない。(うかどんさん)
収納が小さめのクローゼットだけ。布団をしまう場所がなく、衣類もふたり分は入りきらず、季節ごとに実家に預けに行っている。(みくりあさん)
収納は備え付けより「家具を置けるか」チェック
収納の重要さに後から気付く人がたくさん。その背景には「賃貸住宅を提供する側の事情も関係しています」とSUUMO編集長の池本さん。新婚の多くが住む賃貸住宅は「リビングが○畳、といった部屋の畳数を気にする人が多いため、収納を少なめにする傾向にあるのです」。
ただし、「備え付けのクローゼットより、市販の収納家具やグッズの方が使いやすいことも。だからクローゼットの大きさより、後から収納家具を置く場所があるかどうかといった視点に切り替えて、部屋探しをしてみては」。
例えば角部屋は明るいのが魅力ですが、家具を置ける壁面積は少ないもの。「現地や間取図で家具の置き方をシミュレーションしてみましょう」
意外と重要!【防音性】(15位→4位)
「防音性」も入居前15位→入居後4位と大きくランクアップ。先輩たちは、他から入ってくる音より、自分の部屋からの音が気になるようです。
子どもが生まれたら、夜泣きがうるさいのではと不安に。これから子どもが走り回ることを考えたら、防音性のチェックは必要だった。(あっちゃんママさん)
結婚後は家に人が来る機会も多く、夜遅くまで宴会に。気を付けていても大声になるので、いつか苦情が入るのではとヒヤヒヤ。(みくりあさん)
ふたりとも実家が一戸建てで、初めてのアパート暮らし。隣の人のくしゃみが聞こえるので、こちらのくしゃみも?と気になる。(チロルさん)
音のトラブルは建物だけでなく住民の問題でも
防音性は「構造などによっても変わります」と池本さん。「木造のアパートより、鉄筋コンクリート造のマンションの方が一般的に高め。ただし、ここ数年はアパートでも遮音性の高さをアピールする物件が増えてきています」
さらに「音がトラブルになるかどうかは、建物のハードの問題だけではありません。例えば子どもの出す音がうるさくても、周りに住んでいる人も子育て家族なら、お互いさまという空気ができやすく、トラブルになりにくいですね」。
つまり、どんな人が住んでいるのかチェックすることでトラブルを回避できることも。「賃貸の管理会社はだいたい把握しているはずなので、個人情報に当たらない程度に、どんな人が住んでいるのか聞いてみましょう。できれば建物全体、少なくとも上下左右に住む人の属性は、契約前に確認しておくといいでしょう」
意外と重要!【共用設備】(12位→5位)
「共用設備」も入居前12位→入居後5位にランクアップ。具体的な設備は「エレベーター」「オートロックシステム」などを挙げる声が多く見受けられました。
子どもを連れて買い物から帰ってきたとき、エレベーター付きのところがよかったと痛感。抱っこひもからベビーカーに変えて使い始めて特にそう感じた。(Riyさん)
一人暮らしのときは、オートロックがついていたので安心でした。結婚したら彼がいるからとオートロックにはこだわらなかったけど、彼の仕事帰りが遅いことが多く、やっぱりオートロック付きにしておけばよかったと後悔しています。(岩本彩佳さん)
大規模な分譲賃貸は共用設備が充実
エレベーターがない物件は「住む階によって大きな違いがあります。1階に住めば階段の苦労はなくなりますが、窓を開けにくい、床が冷たいなどといった面も。夫婦でよく話し合いましょう」。
オートロックシステムは「付いていれば安心、とは限らないので注意。実は裏から入れる、という物件もあります。オートロックかどうかより、事前に顔を確認できるかどうかが大事なので、テレビモニター付きインターホンかどうかもチェックするといいですね」。
なお、共用設備にこだわるなら、大規模な分譲マンションの賃貸がオススメ。「貸切にできるパーティルーム、親などが泊まれるゲストルームなどが充実していて、賃貸の入居者も利用できます」。
From 編集部
結婚後のライフスタイルについて彼と話し合いを
部屋探しは、そこに実際に暮らすことを想定して、さまざまな観点からチェックすることが大事。特に結婚してライフスタイルが大きく変わる新婚カップルは、変化に合わせたシミュレーションが必要です。
結婚後の働き方、出産の希望時期など、これからの暮らしについて、ふたりでよく話し合い、意見をまとめてから不動産会社に行きましょう。
池本洋一さん SUUMO編集長
不動産・住宅サイト『SUUMO』の編集長。メディアを通じて、住まい領域のトレンド発信を行う。
取材・文/前川ミチコ 取材協力/リクルート住まいカンパニー
※記事内のデータならびにコメントは2017年8月に「ゼクシィ花嫁1000人委員会」メンバー89人が回答したアンケートおよび、既婚女性103人が回答したマクロミル調査によるものです
※掲載されている情報は2017年9月現在のものです
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