結婚式の中座とは?誰とする?演出の意味から曲選びまで完全ガイド
結婚式の披露宴の途中、新郎新婦が高砂席を立って会場を離れる中座は、感動的な名場面が生まれる演出としても人気です。そもそも中座にはどんな意味があるのか、みんなはエスコート役に誰を選んでいるのか、おすすめBGMは…?中座の基礎知識から最新情報まで、ウエディングプランナー・岡村奈奈さんや先輩カップルから話を聞き完全版でお届けします。
結婚式の披露宴の途中、新郎新婦が高砂席を立って会場を離れる中座は、感動的な名場面が生まれる演出としても人気です。そもそも中座にはどんな意味があるのか、みんなはエスコート役に誰を選んでいるのか、おすすめBGMは…?中座の基礎知識から最新情報まで、ウエディングプランナー・岡村奈奈さんや先輩カップルから話を聞き完全版でお届けします。
親友をエスコート役に指名して中座するシーン(ゆきさん)
中座とは、新郎新婦が高砂席を立ち、披露宴の途中で退室する演出。その際に、ゲストの中からエスコート役を指名して一緒に中座することが多い。
中座の目的は“お色直し”というイメージがあるので、再入場する際には何かしらのチェンジがあった方がゲストの期待に応えられて盛り上がる。約8割(※a)が衣裳チェンジをするけれど、ヘアスタイルや小物などのプチお色直しでもOK。中座を、ダンスやゲームなどその後の演出の仕掛けをするための時間に充てる場合も。
中座をすることで、ゲストと過ごす時間が短くなるけれど、中座がないとカメラやみんなからの視線をずっと向けられて緊張し、トイレ休憩も取りにくいという心配もある。演出内容だけでなく、体力や性格なども考慮して中座の有無を決めるのがおすすめ。
アンケートによると「中座回数は1回」とした人が大半で、2回、3回と複数回行ったのは少数派。高砂席を立ち→会場を退室し→再入場して高砂席に着くまでの所要時間は「15~20分未満」が最も多かった。(※b)
| 1回 | 2回以上 | |
| 新婦中座 | 67人 | 5人 |
| 新郎中座 | 62人 | 2人 |
| 新郎新婦が一緒に中座 | 51人 | 14人 |
洋装から和装へのお色直しでしたが、新婦の髪型は変えずにヘアアクセサリーだけ変えることで時間短縮できました。(あーにゃさん)
再入場後に、ゲストが撮影した写真のコンテスト受賞者を発表するため、中座中にエントリー写真をスマホに送ってもらい、お色直しをしつつ受賞者選出。トイレ休憩もして、中座の所要時間はやや長めの20分。(もりもりさん)
エスコート役を誰にお願いするか迷ったら、挙式から披露宴まで、結婚式全体を通してフィーチャーしたい人を書き出してみよう。「感謝を伝えたい人は?」「みんなに紹介したい人は?」という視点が大事。例えば挙式入場は父、ベールダウンは母、ゲストスピーチは親友…という具合に演出ごとに役目を割り振ると、中座のエスコート役が見えてくる。決めかねたら「その日、一番に受付をした人」など当選型にしても。
小学校からの友人と、お互いの結婚式でエスコート役をする約束をしていました。叶って良かった♪(Yさん)
選びきれなかったので、当日のイベントの一つとしてくじ引きに。公平感もあり、初対面でも仲良くなれるという点も◎。(イシさん)
例えば新婦が推しているアイドルの曲、新郎が好きなスポーツチームの応援歌などをBGMにそれぞれ中座すれば、テーマソングのようになり、ひとり中座でも拍手やハイタッチで見送られて楽しい演出になる。全体のプログラムが多い場合、ひとり中座ならエスコート役の紹介や呼び込みもないので時短も可能。また新郎の衣裳やヘアチェンジがない場合は、先に新婦が中座した後、アナウンスなしでそっと新郎ひとりで中座することもある。そしてお色直しをした新婦と再入場という流れに。
「ゲストと過ごす時間を長くしたい」「ドレスはお気に入りの1着で通す」「演出をたくさん盛り込んだので中座時間は取れない」などの理由で、中座なしとするケースもある。ただしずっとカメラを向けられているという緊張感が続き、トイレ休憩などで退室すると目立ってしまうこともあるため、むしろ形式的な中座を行った方がラクな場合があることも覚えておいて。
親は挙式や披露宴の謝辞などでスポットが当たることが多いため、中座のエスコート役にきょうだいを指名するカップルが多い。きょうだい故に日頃は口にできない感謝を伝える人も。親や親族も喜び、末席からもカメラを向けて熱視線!
幼少期の写真と同じポーズをしてから兄弟で中座
(たくやさん)
新郎中座は、エスコート役をクイズにしたのでみんなドキドキ。弟を指名し、幼い頃の兄弟ショットを映して、当時と同じようにヒーローのキメポーズをしてから中座!幼少期の写真に親族も大喜びでした。(たくやさん&ちえさん)
日頃から仲良しの弟と中座。姉弟なので、同じく姉弟アーティストのデュエット曲をBGMに。弟はサングラスをかけてなりきってくれました(笑)。(里沙子さん)
姉妹での中座に憧れがありました。姉は人前に出るのが得意ではないので、エスコート役については事前に伝えておいて、マイクを向けることもしなかったけれどとても良い思い出に。(yamaさん)
学生時代からの親友に感謝を伝えたり、1人で参列してくれた幼なじみをフィーチャーしてみんなに紹介したり、ネイルをしてくれたことをアナウンスしつつ友人と中座したり。プラスアルファの演出で感動的なシーンに。仲間と一緒に大勢で中座すれば、ワイワイ楽しいシーンになる。
部活仲間が再結成してよさこいの曲で中座(たくまさん)
新郎は、高校時代の和太鼓部の仲間と3人で中座。太鼓を持って3人で海外旅行をし、現地で演奏をした思い出も。当日は新郎新婦の趣味であるよさこいの総踊り曲に合わせ、太鼓をたたいて中座して大盛り上がり。(たくまさん&あみあみさん)
家族もよく知っている親友に依頼。仕事やプライベートでつらい時にいつも支えてくれた親友で、当日は彼女のティアラを借りていました。一番幸せな日を、彼女と一緒に歩きたかったんです。(ゆきさん)
キリスト教式や人前式で、新婦は父と歩いたけれど「母にもスポットを当てたい」と指名するケースが多い。「母と腕を組んで歩く機会はあまりないと思ったから」とぬくもりを感じたくて依頼する人も。特に新郎母は出番が少ない傾向なので、母を指名する新郎は多い。
母をエスコート役に指名すると、「嬉しいです!とってもきれい!
ふたりで仲良く歩んでほしいです」と弾んだ声で祝福してくれた(舞さん)
母が選んでくれた色打ち掛けの中座は、母と手を繋いで。実は半年後に母は病気になり、当時のように話したり歩いたりがうまくできなくなりました。中座で一緒に歩けて本当に良かったです。(舞さん)
父とは挙式でバージンロードを歩いたため、母とも一緒に歩きたくて。とても喜んでくれて涙していました。(もいさん)
「祖母が結婚を一番喜んでくれたので」「祖父・祖母への感謝の気持ちが大きかった」「良い思い出になってくれたら…」の思いから祖父・祖母を指名。負担がかからないよう、新郎新婦ふたりで中座し、途中でそれぞれに祖父・祖母の席に寄ってプレゼントを渡すカップルも。
同居していた祖父祖母に
一番近くで晴れ姿を見てもらいながら中座した(AKARIさん)
神前式を選んだ新婦が父と歩くことができず、披露宴で父にスポットが当たるようにエスコート役に指名する場合も。新郎と新婦父が仲良しで、楽しく肩を組んで中座するというほほ笑ましい中座もあり。
一家の大黒柱であった父にエスコートしてもらいました。(しょうさん)
中座のBGMを選ぶポイントは、まずはエスコート役の雰囲気に合っているか確認しよう。曲の明るさやテンポなどによって変化する雰囲気もチェック。BGMを中座前のアナウンスからかける場合と、歩き始めてからかける場合があり、演出に合った曲の長さも選曲の一つの目安。具体的にどんな曲が中座におすすめか、音楽に詳しいウエディングプランナー・岡村奈奈さんに選曲してもらいました。
| 『やさしさに包まれたなら』松任谷由実 | 名作アニメーションの挿入歌としても知られ、世代を問わずに愛される名曲。家族が好きな曲として中座曲に選ばれることも多い傾向。歩き出しからかけると曲のインパクトがより生かせそうです。 |
|---|---|
| 『愛の花』あいみょん | 10秒ほどの短いイントロは朝ドラの主題歌としても耳なじみがあり、一気に優しく爽やかな雰囲気をつくります。きょうだいや友人をエスコートに迎える曲としてもほっこりとしそうです。 |
| 『What a Wonderful World』Louis Armstrong | ポップスとは一線を画す曲調。懐かしさと温かさでじんわりとゲストの心を包みます。エスコート役を立てない場合や紹介コメントが短い場合にも、曲ががらりと雰囲気を変えてくれます。 |
| 『LOVE LOVE LOVE』井上苑子 | DREAMS COME TRUEのカバーバージョン。素朴なアレンジで、ナチュラルな雰囲気を希望するカップルの、特に中座シーンでおすすめの一曲です。 |
| 『Have It All』Jason Mraz | 幸せになってほしいという愛に溢れる曲。さまざまなシチュエーションの中座に合いやすいです。新郎新婦が中座して扉が閉じた後にも歓談曲として流し続けて、新郎新婦からゲストへのメッセージとして残るのもおしゃれ。 |
最後に、まだまだ気になる中座演出の疑問や不安に岡村さんがお答えします。
新郎新婦がふたりで中座する、またはそれぞれにひとりで中座することもあるので、無理に選ぶ必要はありません。
他のゲストが不公平に感じないようその人を選んだ理由を、紹介コメントに盛り込みましょう。その人から受けた影響や好きなところなど、具体的かつ簡潔に司会者に伝えておくこと。サプライズの場合、食べ物を口に含んでいたりして不意に呼ばれるのを好まない人もいるので、もし心配ならスタッフに相談を。呼び出す少し前に、スタッフから「写真を撮ります」などとエスコート役とは伝えずに声掛けをしてもらうと安心です。
特別にお礼を用意する必要はないと思います。当日、または1週間以内に、短いメッセージでお礼の連絡をして、さらに中座シーンの良いショットが納品されたら「おかげさまで希望が叶った披露宴になりました」と改めて送っても喜ばれます。
中座は、披露宴の中でほんの数分の定番演出だけれど、100の結婚式があれば100通りのドラマが生まれる演出でもあります。どんな中座シーンにしたいのか、もしくは中座を取り入れないプログラムにしたいのか、定型にとらわれずに検討し、ふたりらしいシーンを創造してくださいね。
岡村奈奈さん
ウエディングプランナー
音大卒。婚礼施設勤務を経てフリーに。執筆・監修、メディア出演多数。オーソドックスなスタイルからアウトドアや音楽ホールなどでのウエディング、伝統的な結婚式までオールマイティに対応。カウンセリング型のプロデュースに定評がある。音楽と結婚式、2つの専門分野を生かし結婚式のBGMへの見識も広い。
構成・文/千谷文子 イラスト/pai
※記事内のコメントは2025年11月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー79人が回答したアンケートならびに、2年以内に結婚式で中座を1回以上実施した110人が回答したマクロミル調査(※b)、2025年7月に結婚2年以内の女性110人が回答したマクロミル調査(※a)によるものです
※掲載されている情報は2026年1月時点のものです