<タイミング別>結婚式費用 親援助の切り出し方
「結婚式って何かとお金がかかりそうで心配」。そんな中、親からの援助が大きな支えになっている人も少なくないようです。もちろん親の事情もあるし、もらえて当然というお金ではないけれど、援助してもらえそうな場合は甘えてみては?今回は、いつどうやって親援助を切り出せばいいのか、4つのタイミング別に解説します。
「結婚式って何かとお金がかかりそうで心配」。そんな中、親からの援助が大きな支えになっている人も少なくないようです。もちろん親の事情もあるし、もらえて当然というお金ではないけれど、援助してもらえそうな場合は甘えてみては?今回は、いつどうやって親援助を切り出せばいいのか、4つのタイミング別に解説します。
「ゼクシィ結婚トレンド調査2024」によると、結婚する際に親からの援助があったケースは81.9%。援助金の平均額は両家合わせて183万5000円でした。ちなみに昔のように結婚式の費用を親が持つというケースは少なく、具体的な使い道を指定しない「お祝い金」として渡された人が目立ちました。
今回の「ゼクシィ花嫁会」へのアンケート調査では、親の方から援助を切り出したケースが7割近くと圧倒的。タイミングは結婚報告時や顔合わせ食事会の場、結婚準備中などさまざまですが、ふたりが切羽詰まって頼み込む状況は意外と少なく、多くの場合、親の方から「おめでとう」という言葉と共に申し出てくれていました。
結婚式を挙げるかどうか迷っている時、「お金が理由なら、あなたのために貯めている貯蓄があるから」と援助を切り出してくれた母。式に来られなかった祖父・祖母からのお祝い金も含め、会場の支払いの際に受け取りました。(千明さん)
卒業後すぐの結婚だったため貯蓄がなかった彼。私の貯蓄やご祝儀だけでは足りない分を、義両親が補填(ほてん)する形で出してくれました。援助金がなかったら、希望の会場で式を挙げられなかったと思うので、とても感謝しています。(詩史さん)
彼が実家に帰省した際、突然「結婚おめでとう」とお祝い金を渡されたそう。その話を聞いた私の両親も、同じ金額のお祝い金を用意してふたりの自宅まで届けてくれました。(manaさん)
結婚式はふたりの貯蓄でと思っていましたが、親に結婚式をすると話したところ、費用を援助してもらえることに。貯蓄は今後の生活に使ってねと言ってくれて、本当にありがたかったです。(佑香さん)
ここからは、どんなタイミングで援助金の話をしたのかをご紹介します。
最初のタイミングは結婚を報告した時。この段階では主に親から切り出すことが多く、「式はどうするの?」という流れから自然と援助の話になったり、“結婚資金として親がひそかに貯めていたお金”の存在を伝えられたりするケース。わが子から結婚報告を受け、純粋に「お祝いの気持ち」を形にして渡したいと考える親が多いようです。
結婚報告の際、親に「結婚式はどうするの?」と尋ねられ、その流れで費用の話に。さらに「お祝い金として準備していたから、必要な分は気にせず使いなさい」と援助を持ちかけてくれました。(れんさん)
ふたりで結婚報告をした時、「私たちも協力したい」と親から援助を切り出されました。後日お祝い金として100万円受け取りましたが、本当に困った時に使おうと今でも大事に貯蓄しています。(美咲さん)
結婚することを伝えた際、式の話になったので「するかどうか迷っている」と正直に話しました。それを受けて式の費用を両家の親が申し出てくれた形です。(カスタードさん)
ただ「結婚したい」というだけではなく、式を挙げたいと思っていることや、新居探しの時期なども一緒に伝えてみて。お金のかかることを先に相談すれば、お互いに援助の話もしやすくなるはず。
結納・顔合わせ食事会も、援助の話をしやすいタイミング。当日、結納金や支度金が用意されているケースもあり、お金の話が自然とできる環境になっています。親同士の会話の流れから援助の話題が出たら、その場で金額や受け取る時期などを擦り合わせることもできそうです。
顔合わせ食事会の席で自然と出てきた結婚式と援助の話。その場でお互いの両親が、式に必要な費用を半分ずつ負担してくれることに決まりました。(やまちゃんさん)
顔合わせの時に彼の親からお祝い金を頂きました。後で、その金額に合わせる形で、私の親からも援助してもらえることに。(萌さん)
顔合わせの席で出てくる話題の一つが結婚式。その流れで援助の話になった時、親同士で相談してもらえるのが大きな強みですよね。事前に「相手側から援助の話が出るかもしれないけど、両家の金額に差が出ないよううまく調整してくれる?」と、さりげなく伝えてみましょう。可能ならその場で親の意向を聞き、ふたりで情報交換しておくと安心です。必ずしも同額援助とは限らないため、両家の考え方や状況に応じて対応しましょう。
結婚式の準備が始まったら、「ゲストは何人呼ぼうかな?」「こんなドレスを着てみたいと思ってるんだけど……」というように、ある程度リアルな内容を親に相談する機会が増えるはず。そこで自然と費用のことに話が及び、親から「いくらぐらいかかるの?」と援助を申し出てくれることがあります。さりげない会話の中で、どちらからともなく切り出せるタイミングです。
披露宴ではドレス1着のみで過ごすことを母に伝えたら、「せっかくだし、もう1着着たら?式の費用の一部は私たちが負担するよ」と言ってくれました。(Lunaさん)
親を伴って試食会に参加。その場で1品追加を決めた際、父が「全員分の料理代を支払う」と援助を申し出てくれました。ふたりとも30代半ばで貯蓄もあったため、丁重に断りましたが、金銭的な心配してくれたその気持ちをとても嬉しく思いました。(まいさん)
実家で「予算に合わないからエンドロールムービーはやめようと思っている」と親に伝えた彼。すると列席経験豊富な彼の母が「感動するから絶対やった方がいいよ!」と強力にプッシュし、半額分の援助を申し出てくれたそうです。(Maiさん)
大事なわが子への援助金とはいえ、親にとっても貴重なお金。できればふたりがどんな結婚式にしようと考えているのかが分かった方が、気持ちよく渡せるはず。絵に浮かぶようなイメージを伝えるのが一番ですが、難しい場合は一緒に会場見学に行く方法も。試食会で料理を味わってもらったり、ドレスの試着に誘って、ワクワクする気持ちをシェアしてもらうのもおすすめです。
親援助を結婚式費用に充てたいカップルにとって、ベストなタイミングは見積りが出た時。見積りを見せるといくら必要なのかを具体的に伝えることができるので、相談がスムーズに。親も結婚式に必要な項目や相場がつかめ、総額がイメージできるため、援助額の判断がしやすくなります。
沖縄でリゾート婚をしたい気持ちを伝えつつ、見積りをもらい費用の相場が分かったタイミングで、「ご祝儀はどのくらいもらえるかな……」とこちらから相談。事前に用意してもらえたので、安心して式の費用に充てることができました。(ゆかりさん)
結婚式をしたい旨を伝えたら、「できるだけサポートするからね」と両家の親が言ってくれたので、その後見積りを見せながら相談しました。快く援助してもらえて嬉しかったです。(佑香さん)
「足りない分は教えてね」と言ってくれた義両親のお言葉に甘えました。見積りを提示することで、「これだけ足りないんです」と、必要な額を具体的に伝えることができて良かったと思います。(詩史さん)
見積りを見せることで、後いくら足りないのか、具体的にどこにお金が必要なのかを説明することができます。また「手元に残る写真には絶対こだわりたい」「祖母が楽しみにしているから白無垢も着たい!」というように、お金をかけたい理由をきちんと説明できれば、親も喜んで援助してくれそうです。
「お祝い金として、とりあえず100万円渡しておくね」というように、目的を限定せずに渡される援助の形も少なくありません。とはいえ結婚式以外にも、新居の契約や引っ越し、家具・家電の購入、新婚旅行など、お金が必要な場面は結構あるもの。援助金をそれぞれの支払いに充てたいと考えている人は、もらえるタイミングを相談してみましょう。
婚姻届を提出したタイミングで親からもらったお祝い金。「式など今後のために自由に使いなさい」と言って100万円手渡ししてくれました。(tomomiさん)
挙式代とハネムーンの費用は親が全額負担してくれることに。旅行会社へ、父も一緒に来てもらい、その場で支払ってくれたのでとても助かりました。(もなみさん)
すでに子どももいたため、結婚式の費用に充てるというよりは、「今後、子どもたちにかかるお金の援助」という意味合いのお祝い金だったと思います。(ベルさん)
結婚といえば、真っ先に結婚式が思い浮かびますが、新生活や新婚旅行など、それ以外に必要なお金もいろいろあります。まずは「結婚する時に全部でいくらかかるのか」を、トータルで考えましょう。総額を共有してもらうことは、親にとっても援助額を決める際の目安になるはずです。
親しき仲にも礼儀あり。援助を受けた後には、きちんと感謝の気持ちを伝えたいもの。先輩花嫁もさまざまな方法でお礼をしています。
援助してもらったお金は本当に困った時用に貯蓄しています。「使うために渡したんだから」と会うたびに言われますが、その気持ちが嬉しくてなかなか使えません。感謝の気持ちはふたりで手紙にして、披露宴の最後に読みました。(美咲さん)
式後はゆっくりした時間を過ごしてもらいたくて、リゾートホテルへの宿泊をプレゼント。感謝の気持ちを形にして伝えました。(まろんさん)
結婚式では感謝の手紙を読み、記念品とお酒をプレゼント。でもまだまだ気持ちとしては足りないので、還暦祝いに旅行をプレゼントしたいねと、夫と計画中です。(はるさん)
「わが子のために少しでも力になりたい!」と考える親御さんは思った以上に多いよう。もし援助してもらえるなら、遠慮せずありがたく受け取るのも一つの親孝行です。そして援助を受けた後は、感謝の気持ちをきちんと伝えることもお忘れなく。
取材・文/南 慈子 イラスト/EccO D/mashroom design 構成/山崎裕香子(編集部)
※記事内のデータならびにコメントは、2025年3月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー77人が回答したアンケートおよび「ゼクシィ結婚トレンド調査2024(全国推計値)※」によるものです
※掲載されている情報は、2025年5月時点のものです