結婚指輪は左手の薬指に着けるもの。それが当たり前になっているけれど、一体なぜなのか知ってますか?実は、昔から伝わる神話や指が持つ意味に理由があるんです。そこで今回は、結婚指輪を着ける指や着ける指によって変わる指輪の意味についてご紹介します。
婚約・結婚の証しを形にしたもの
婚約指輪(エンゲージリング)は、結婚の約束をした証しに男性から女性に贈るもの。「永遠の絆」という宝石言葉を持つダイヤモンドを飾ったものが一般的です。最近は結婚指輪との重ね着けも人気があり、婚約期間に限らず結婚後もファッションリングとして楽しむ人も多いようです。
結婚指輪(マリッジリング)は、結婚の印としてお互いへ贈るもの。離れていてもお互いの存在を感じられる「愛の象徴」でもあります。また、結婚していることを無言で周囲に伝えられるため、異性が近寄ってくるリスクを減らす効果も。結婚した当時の幸せな気持ちに立ち返ることもできる、お守りのような存在です。
基本的に左手薬指だけど、
どこに着けてもOK
「婚約指輪も結婚指輪も、左手薬指に着けるもの」と思い込んでいませんか。確かにどちらも左手薬指が一般的ですが、実は着ける指に明確な決まりはありません。
左手薬指に着けるのは、古代ギリシャ時代に「左手の薬指には心臓につながる太い血管(愛情の静脈)がある」と信じられていたため。心臓は愛の象徴とされており、そこから左手薬指に着ける習慣が一般化したといわれています。
さらに、大半の人は右利きのため、日常生活で特に動きが少ない左手薬指なら、指輪を落としたり傷つけたりするリスクが低いという理由も。
また、婚約指輪は右手の薬指に着け、左手薬指は結婚指輪のために空けておくという考えもあるなど、着ける場所は自由です。
左右の手や指によって意味が変わる
##s##「ふたりの絆・愛を深める」という意味を持ち、一般的に婚約指輪・結婚指輪の定位置とされているのが左手の薬指##e##。
このように、指輪には着ける指によってそれぞれに意味があります。
右手には「集中力を高める」といった精神的な意味合いがあり、左手は「チャンスをつかむ」などの現実的な意味を持つのだとか。
さらに、親指にはめるサムリングには「どんな願いも叶う」というメッセージが、人さし指のインデックスリングは「指標」、中指のミドルフィンガーリングは「直感の象徴」、薬指のアニバーサリーリングは「創造の象徴」、小指のピンキーリングは「チャンスと秘密の象徴」と、それぞれに願いや思いが込められているんです。
国や宗教によって
指輪を着ける場所に違いが
日本人の感覚では、結婚指輪は左手薬指が当たり前。世界的にも一般的なのは左手薬指ですが、中には異なる風習を持つ国もあります。
例えば、ドイツ、オーストリア、ポーランド、ノルウェー、チェコなど東ヨーロッパや北欧では、右手薬指に結婚指輪、左手薬指に婚約指輪をはめるのが主流。
国だけでなく宗教によっても違いがあり、同じキリスト教でもカトリックは左手薬指に、プロテスタントは右手薬指に結婚指輪をする傾向があります。
右手に着ける理由はさまざまですが、キリスト教では右手薬指が「正義」を意味し、幸福をもたらすといわれているそう。ほかに、「血液は右手側から循環を始める」という考えがもとになっているともいわれています。
ちなみに、インドや東南アジアの一部地域には、足の指に婚約指輪をはめる習慣があるのだそう。
国や文化の違いは結婚指輪にも表れているんですね。
単に「結婚の印」としてだけでなく、ふたりの願いや希望も表している結婚指輪。その意味を知ると、指輪に対する思いがさらに深まるかもしれません。