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いつから始まったの?
婚約指輪と結婚指輪の
歴史と由来

いつから始まったの? 婚約指輪と結婚指輪の歴史と由来

婚約の際は男性から女性へと婚約指輪を贈り、結婚の際には男女でお互いに結婚指輪を交換する。いまでは当たり前のように行われているこの慣習は、一体いつから始まったのだろうか。その歴史や由来を知ると、婚約指輪や結婚指輪にもっと親しみが湧いてくるかも?

婚約指輪のルーツは?

婚約のときに男性から女性へと指輪を贈る慣習は、古代ローマの時代にはすでに存在していた といわれている。かつては、妻はお金で買われるものであり、指輪はお金を支払った証拠として、女性ではなく女性の父に渡されていたという。
紀元前3世紀くらいには、婚約指輪は婚約が成立したことの証しとして用いられるようになり、指輪をもらった花嫁は未来の夫に対して純潔を守る義務が発生した。これを破ってしまうと、法的な責任も問われたのだとか。
初期の婚約指輪は鉄製で、後に金で作られるようになった 。男性が自分のイニシャルを指輪に彫り、それを女性に贈るといったロマンチックなことも行われていたそう。

婚約指輪にダイヤモンドが飾られるようになったのは?

婚約指輪といえばダイヤモンドが付き物だが、いつから両者は結び付いたのだろうか? ダイヤモンドが最初に発掘されたのはインドで、インドでは紀元前4世紀ごろにはすでにダイヤモンドの取引が行われていた。ただ、この頃のダイヤモンドはカットも研磨もされていなかったという。
ダイヤモンドはその後ヨーロッパへともたらされ、14世紀にはカットや研磨の技術が生み出された。 ダイヤモンドは非常に美しく希少なものとして、ヨーロッパの富裕層に愛され、15世紀には婚約指輪にダイヤモンドを飾るようになった
史実に残る世界で最初の婚約指輪といわれるのは、1477年にハプスブルク家のマキシミリアン大帝(後の神聖ローマ皇帝)からブルゴーニュ公国シャルル勇胆公の娘であるマリアに贈られた指輪。四角くカットしたダイヤモンドをMの字に配したデザインで、Mはふたりのイニシャルであるとともに、聖母マリアも表している。

婚約指輪の立て爪はいつから?

一般の人々の間でダイヤモンドの婚約指輪を贈るようになったのは、もっとずっと後の時代。1866年に南アフリカのキンバリーでダイヤモンドの鉱山が発見されたことでダイヤモンドの供給量が一気に増え、ダイヤモンドがブームになったのだ。
18世紀後半から19世紀にかけては、ショーメやモーブッサン、ティファニー、カルティエ、ブシュロン、ブルガリなど、いまも世界的ブランドとして知られる高級ジュエラーも次々と誕生。ダイヤモンドの婚約指輪を供給するようになっていった。
人気を集めたのが大きなダイヤモンドが1粒だけさんぜんと輝くソリティアリング。爪でダイヤモンドを支える立て爪はダイヤモンドの輝きをより引き出すとして喜ばれ、中でも1886年にティファニーが考案した「ティファニー・セッティング」は一世をふうびした 。 ダイヤモンドを持ち上げるようにして6本の爪で支えた「ティファニー・セッティング」のリングは、究極の婚約指輪としていまも世界中の女性たちの憧れの的となっている。

結婚のシンボルとして交換された結婚指輪

一方、結婚指輪のルーツはといえば、実はその起源は定かではない。 結婚の際に男女でお互いに指輪を交換する慣習は、キリスト教が結婚に関与するようになってから生まれたものとされる
9世紀には指輪が結婚の証拠と見なされるようになり、1027年には「そこでは、花婿は花嫁に金の指輪を、花嫁は花婿に鉄の指輪を交換している」(ミュール『ローマの結婚指輪の起源』)という記録も見られる。その後、 13世紀までには結婚指輪の慣習はヨーロッパで根付き、一般化したといわれる

婚約指輪や結婚指輪を左手薬指にはめるのは?

婚約指輪や結婚指輪は左手薬指にはめるものとされているが、これは 左手が右手よりも心臓に近く、さらに薬指が心臓につながっていると考えられたから 。心臓の中には感情の中心があり、それが愛に結び付くと考えられていたという背景もあるらしい。
また、一般的には右利きの人が多く、左手の薬指にはめていた方が日常生活の邪魔にならないという実用的な意味合いもあった。

結婚指輪はずっと身に着けるもの?

結婚指輪を肌身離さず身に着けるという慣習も、中世から始まったという。 結婚指輪は結婚を証明し、夫婦の結び付きを示すものなので、生涯外してはならない とされていた。
例えば、中世ドイツでは女性が結婚指輪を外すと夫の愛が冷め、家庭不和になると信じられていたそう。また、結婚指輪が自然に壊れるのは、相手が浮気をした印だという言い伝えもあった。さらに、宝石が付いている指輪の宝石が外れるのも、不吉なことが起こる前兆とされた。

婚約指輪や結婚指輪に用いられるモチーフ

婚約指輪や結婚指輪によく用いられるモチーフとして、真っ先に思い浮かぶのはハートだろう 。だが、ハートが用いられるようになった歴史は意外に浅く、近代になってからとのこと。金属でハートをかたどったものもあれば、ダイヤモンドをハート形にカット(ハートシェイプダイヤモンド)したものもある。
一方、私たちから見ると、婚約指輪や結婚指輪にはふさわしくないのでは?というモチーフが、かつては使われていた。それは蛇である。 昔から蛇は生命力や不死のシンボルとして愛されており、イギリスのビィクトリア女王は自身の婚約指輪に蛇のモチーフがあしらわれたリングを選んだ 。指輪に巻き付く蛇は永遠を象徴するともいわれている。

日本における婚約指輪と結婚指輪の歴史

日本で指輪が装飾品として普及し始めたのは明治時代のこと。キリスト教式の結婚式では結婚指輪の交換が行われ、明治の終わりには結婚指輪の広告記事も見られることから、結婚指輪が次第に浸透してきている様子が見て取れる。その後、 大正時代には結婚指輪の慣習は定着した
一方、 婚約指輪の慣習が徐々に定着し始めたのは昭和30年代半ば以降 のこと。昭和36年にはそれまであったダイヤモンドの輸入制限がなくなり、高品質のダイヤモンドが輸入できるようになった。
また、昭和41年には戦時中に強制的に買い上げられたダイヤモンドが放出された上に、世界的なダイヤモンド供給会社であるデビアス社が日本に上陸。 デビアス社は日本で婚約指輪のキャンペーンを大々的に打ち、それにより一気に婚約指輪の慣習が広まった

現代の日本では、結婚の際に婚約指輪や結婚指輪を贈るのは当たり前のことになった。デザインのバリエーションも増え、好みや個性も十分に発揮できる。ぜひふたりで相談して、大切な記念としていつまでも大切にし続けられる婚約指輪・結婚指輪を選んで。

参考文献/浜本隆志『指輪の文化史』白水ブックス、『ダイヤモンド婚約指輪の歴史』DTC、露木 宏編・著『日本装身具史』美術出版社