【結婚式レポートin愛知県】特別な時間と空間で、和の世界を感じてほしくて
かつての日本の古きよき時代にタイムスリップ
「庭園の紅葉が見頃を迎える頃に結婚式を挙げたかったので」と栞さん。大学在学中には留学経験があり、社会人になってからも、何カ国も一人旅に出掛けた。海を渡るたびに日本文化の素晴らしさを感じ、和の空間の落ち着きが大好きになっていった。選んだ挙式会場は、この先も存在し続ける片山八幡神社。挙式後、徳川園までの花嫁行列は、まるで時代絵巻のよう。夕日が街路樹を秋色に染め上げた。
ゲストは、親族と昂平さんと栞さん、それぞれの親友5人のみ。祝宴のメイン演出はゲスト全員からのお祝いメッセージだった。「一年間の中学受験の準備では、父は勉強にとても厳しく、以降、ずっと父が怖くて会話もほとんどなくて……。それが大学に入ると、自由を尊重してくれるようになり、やっと話せるようになったんです」と挙式前に思い出を語ってくれた栞さん。そんな父からの「随分厳しく、辛かったと思うけど、あの時間は栞と二人で過ごせた大切な時間だった。ありがとう」とのメッセージに、目を潤ませた栞さん。父の涙を見たことがないと語っていた栞さんだが、花束贈呈のときに少しうつむいて静かに涙を拭う父の姿に、これまでの深い愛情が、確かに伝わっていた。
花嫁行列を終え、さりげなく栞さんに近づく父。ふと目が合った瞬間の二人の穏やかな表情には、言葉を超えた二人だけに通じ合うものがあった
ケーキ入刀の前に、だるまの目入れを行ったふたり。演出も小物も空間もとことん和にこだわり、ゲストのスマホ撮影も控えてもらった
待合室入り口に飾られた振り袖は、祖父母から母、そして栞さんへと受け継がれ、成人式で着用したもの。飾り帯もこの振り袖と出合った呉服店の協力のもと展示
ウエルカムスペースにはふたりの生まれたときからの写真を250枚ほどつるしびなのように展示。空間を華やかに彩った
ライトアップされた秋の庭園の中を歩きながら再入場。どこを切り取っても絵になる空間
栞さんのいとこがオリジナルソングを熱唱
母には当日の入場曲のオルゴールをプレゼント。その場で曲を流し父も感動
挙式後に友人と記念撮影。「本当に大切な友人たちです」と栞さん
披露宴会場入り口に掲げられたオリジナルのれん
母からの紅差しの儀から始まった厳かな神前式
愛知県弥富市在住
三浦昂平さん(32歳)
栞さん(30歳)
挙式日:2021年11月28日
挙式会場:片山八幡神社
披露宴:GARDEN RESTAURANT TOKUGAWAEN(ガーデンレストラン徳川園)
ゲスト数:22名
同じ大学で、アルバイト先の塾で出会う。2010年2月より交際開始。10周年記念日にプロポーズ。
※ゼクシィ東海版2022年4月号より転載
- 結婚準備全体
- 結婚式実例
- 愛知県