【LGBTQ+結婚式実例】同性カップルのフォトウエディング
カップルの数だけスタイルがある、カラフルなLGBTQ+ウエディングをレポートします!今回は女性同士カップルのフォトウエディングです。スタジオの選び方や工夫したことなど、実体験から生まれたお役立ち情報もお見逃しなく。
カップルの数だけスタイルがある、カラフルなLGBTQ+ウエディングをレポートします!今回は女性同士カップルのフォトウエディングです。スタジオの選び方や工夫したことなど、実体験から生まれたお役立ち情報もお見逃しなく。
今回、紹介するのは…
左:Iさん(29歳)
右:Aさん(25歳)
参加者がたくさんの会話を交わす、ボードゲームのオンライン版で知り合った。電話などでも会話を弾ませ、Aさんから告白してお付き合いスタート。広島と名古屋の遠距離だったため、初対面はなんとその3カ月後!それでも違和感ゼロだったそう。
和装と洋装、両方のウエディングフォト撮影を家族と一緒に楽しんだ
和室側から背中越しに撮影。庭園の風情も◎
Aさんの告白を受けてIさんは即決、翌日にはお付き合いをスタートした。Iさんが看護師の仕事をしていた広島で同居してたが、Aさんの父が他界、祖母も余命わずかという状況になり、母を支えたくてふたりで名古屋へ。後に祖母、さらにIさんの祖母も他界し、「みんなの笑顔の写真を残しておかなくては!」とフォトウエディングを計画した。
もともと、Aさんにはウエディングドレスへの憧れがあったが、お金を貯めてからの結婚式では遅い。すぐに実行できるフォトウエディングは、洋装と和装、両方を着ることも叶えられた。
まずは和装から。スタジオに到着してからIさんはエメラルドグリーンが差し色の色打ち掛け、Aさんはピンクが差し色の白無垢を選んで撮影。和室をしつらえたスタジオには床の間や縁側も。さらに梅の木をペイントしたスタジオもあり、バリエーション豊富に和の雰囲気の写真を残せた。
縁側に座ってほほ笑むふたり
床の間を背景に記念撮影。
サイズ感をさほど気にせずともよい和装は当日セレクトでOKだった
Iさんのベールを、Aさんがふわっと上げる
ベールアップのシーンも素敵に撮影
ドレスは撮影の1~2カ月前にセレクトした。当日は、和装撮影後に洋装を撮るスタジオにタクシーで移動。チャペルに仕立てた空間にふたりで入場すると、父の写真を抱えたAさん母、祖母の写真を抱えたIさんの祖父と母が出迎えてくれた。そのまま指輪交換→ベールアップ→誓いのキス→結婚証明書のサイン→家族から祝福の拍手を受けて退場、と挙式の進行のままに撮影すると、本当に結婚式を挙げたかのような気持ちに。
ラストは調理師免許を持ち、日々の食事やIさんの夜勤のお弁当も作るというAさんお手製ケーキの食べさせ合いも撮影した。ホイップクリームでは崩れやすいので、バタークリームにしたのがポイント。
「すごく温かい雰囲気の中で撮ってもらえました」とIさん。普段は笑顔を見せない祖父も、この日はフォトグラファーの言葉に思わず口元が緩んでニッコリ。「これからも頑張ろうという節目になり、家族も大事にしていこうの気持ちはより強くなりました」(Iさん)。「思い出にもなるフォトウエディングで、より仲良くなれます」とAさん。ふたりがデータをアルバムにして家族に贈ると、とても喜ばれた。
今、ふたりと暮らすAさんの母は
他界した父の写真を手に笑顔でお出迎え
結婚証明書にもサインをして手元をクローズアップ。
おそろいの結婚指輪には付き合った記念日を刻印している
広島在住の私の祖父が名古屋観光を楽しめるよう、エリアを名古屋に絞って「LGBTQ+フレンドリー」をキーワードにネット検索。なるべく家族に負担がかからないよう、駅からアクセスがスムーズなスタジオに。フォトグラファーさんは笑顔の写真が多い方を選んで正解でした。(Iさん)
みんなで写真を撮りたい気持ちが強かったので、それぞれの家族に遺影を持ってきてもらいました。スタジオさんも家族として快く受け入れてくださり、本当に嬉しかったです。(Aさん)
和装と洋装、両方の撮影だったので朝から夕方までかかりました。家族は待ち時間が長く、軽食を取るなどしてもらいましたが、おなかがすいてしまっていたかも…。終日だったので、もう少しボリュームあるメニューを用意すれば良かったです。(Aさん)
【WEDDINGデータ】
開催地:愛知県
会場タイプ:スタジオ
準備期間:半年
当日のふたりの呼び方:下の名前
ゲスト:家族(3名)
*取材協力:スタジオ8(スタジオ エイト)
準備も簡単で、記念にも残せるフォトウエディング。ふたりのように和装・洋装に特化したスタジオを選べば、演出された背景で世界観ある写真を残すことができ、また家族も同行すれば両家の思い出に。もちろんスタジオを飛び出してロケ撮影も可能。カジュアルに楽しめるフォトウエディングを検討してみて。
構成・文/千谷文子
※掲載されている情報は2025年10月時点のものです