移住して古民家をリノベしたふたりの幸せのカタチ~『1/LOVERS』
結婚したって、しなくたって、何度したって、いい。
一緒に暮らしても、それぞれに住まいがあっても、いい。
家族が増えても、ずっとふたりっきりでも、誰が何と言おうとも。
ふたりの決めた幸せは、全部、いい。
みんなのカラフルな“幸せのカタチ”をシェアしていきましょう。今回は、彼のふるさとにUターンして転職、築100年の古民家をセルフリノベして暮らすふたりの話──。
結婚したって、しなくたって、何度したって、いい。
一緒に暮らしても、それぞれに住まいがあっても、いい。
家族が増えても、ずっとふたりっきりでも、誰が何と言おうとも。
ふたりの決めた幸せは、全部、いい。
みんなのカラフルな“幸せのカタチ”をシェアしていきましょう。今回は、彼のふるさとにUターンして転職、築100年の古民家をセルフリノベして暮らすふたりの話──。
出会いは渋谷のライブハウス。彼女は彼に声をかけられ、そのイケメンぶりに心奪われるも連絡先を交換せずに半年経過…。ある日、再訪したライブハウスで彼を発見!腕をガシッとつかまえ「覚えてますか?」と猛アピール。その日から同居を始めて、約1年後に結婚した。
長男を授かると彼の中で「自分のように自然の中で育ってほしい」の思いが強くなり、次男生後1カ月で彼のふるさとへのUターンを決意した。「小学校に上がってからでも…」と二の足を踏む彼女に「やりたいと思った今、1カ月でも早く動こう」と彼。50歳で他界した父のこともあって背中を押された。
移住先では古民家リノベ計画が浮上。生活品が残されたままの築100年の日本家屋から不用品を片付け→できる限りふたりでリノベ→事業者の力も借りて3カ月で生活空間を手に入れた。
彼はプロダクトデザイナーから漁師に転身し、古民家をリノベし貸し出す事業も開始。一方、元アパレル業の彼女は見知らぬ土地で不安を抱え、3人に増えた子育てに奮闘(今は4人!)。心細くて地元の友人に向け絵日記の近況報告をSNSにつづると、出版社の目に留まりコミックエッセイを出版!
タイトルは『たのしいことを拾って生きる。』。「都会ではグルメや映画など受け身で楽しめたけど、田舎では自分で楽しいをつくらないと」と、子どもの観察を始めたら、面白新発見がわんさか。以前より笑える時間が増えた。
最近はふたりで古道具屋の開店を計画中。古民家をリノベする際に、まずはトラック10台分もの膨大な不用品を片付けた経験から、その人にとって大切な物も時間がたつとゴミになる物悲しさを心に漂わせていたのだそう。日々の暮らしに、不用品が一点物に変わるワクワクも加わり、行動するふたりの移住ライフはタフに濃密に進行中だ。
絵を描くことが好きだったまりげさんは
移住をきっかけに憧れの職業に転身
悲喜こもごも、家族の日常をコミックエッセイに
タクさんは、カキの養殖をメインにもんどり漁でタコなども漁獲
タクさん(43歳)
まりげさん(37歳)
埼玉で2児を子育て中、彼のふるさとにUターン。行政の空き家バンクを利用し、築100年の古民家をリノベし暮らす。SNS/@marige333
構成・文/千谷文子 撮影/竹村陽子 D/mashroom design
※漁業の写真はタクさんの提供。
※掲載されている情報は2025年9月時点のものです。