【結婚式場の選び方・決め方】失敗を防ぐ5つの判断軸と見学のコツ
結婚式の会場探しで出合いたいのは、自分の理想を叶えてくれる会場。でも、成約時の見積りから大幅に費用が上がってしまったり、式当日にゲストに不便な思いをさせてしまったり、といった失敗は防ぎたいもの。成約する前に知っておきたい、会場選びの判断ポイントをウエディングナビゲーターの清水恩さんにお聞きしました。
結婚式の会場探しで出合いたいのは、自分の理想を叶えてくれる会場。でも、成約時の見積りから大幅に費用が上がってしまったり、式当日にゲストに不便な思いをさせてしまったり、といった失敗は防ぎたいもの。成約する前に知っておきたい、会場選びの判断ポイントをウエディングナビゲーターの清水恩さんにお聞きしました。
清水 恩さん
ウエディングナビゲーター
専門式場やプロデュース会社でウエディングプロデュースの経験を積み、2004年より「プリーマ ウェディング」を主宰。フリーウエディングプランナーの先駆けとして活動を始め、プロの意見や知識を必要とする新郎新婦にフレキシブルな仕組みでサポートを提供し続けている。結婚式の専門家として、『All About』のオフィシャル・ガイドなどメディアでの執筆や監修も多数。
結婚式の会場を探していると、どの会場も素敵に見えて一つに絞れなくなったり、あるいは一番好みの会場は予算や日程の希望条件が合わず、他の会場なら希望条件が叶うので判断に迷う、といったことが起こります。その際に必要になってくるのが「何を大切にして選ぶか」の判断軸。優先順位は、あなたとパートナーでも異なるでしょうから、それぞれの譲れないポイントをしっかり話し合っておきましょう。
まずは先輩たちが、会場を決める際、何を重視したのかを調査した結果をご紹介。ぜひ参考にしてみてください。
1位は「会場の雰囲気」。建物や内装がふたりの好みに合っているかどうかでした。2位はゲストの立場に立った「アクセス・立地」の良さ、3位は「費用・見積りの納得感」がランクイン。上位の項目がなぜ重要なのかをまとめました。
| 項目 | 重要な理由 |
|---|---|
| 会場の雰囲気 | 挙式会場や披露宴会場は、結婚式の一日を過ごす場所。写真にも残ることを意識して外観、内装をチェック。 |
| アクセス・立地 | ゲストにとって重要。最寄り駅から会場までの経路がわかりやすいか、送迎バスの有無や、自家用車で来る人用の駐車場をチェック。 |
| 費用・見積りの納得感 | 現実的に考えて重視すべきポイント。後から困ることのないように、自分たちの予算に見合う結婚式ができそうか、冷静に判断を。 |
| 料理・ドリンクの質や対応 | ゲストからすると結婚式の印象を左右するポイントになるため軽視できない。おもてなしの要として最重視する人も多い項目。 |
| スタッフの対応や相性 | プランナーさんとの相性は大事!ゲスト視点で料理提供時のサービスや受付などの対応を確認できればなおよし。 |
| 会場の空き状況 | いつまでに挙げたいという明確な希望があれば、優先順位を上げて。日にちはいつでもよいという人は優先順位を下げてもOK。 |
会場からの景色が良いところと、会場内の雰囲気がきれいで清潔感があって上品なところを選びました。(せりさん)
遠方ゲストが多いので、会場が空港から近いことは絶対条件でした。(Miyuさん)
ペーパーアイテムなどは自分たちで作成して予算を抑えたかったので、そのようなことが持ち込み料なしでできるところを選びました。(Yさん)
ゲストの満足感につながるように、料理がおいしいことを重視しました。成約した会場は、同じ牛肉のステーキでも他会場よりお肉が断然おいしかった! (こはるさん)
価格や演出、心配事をしっかり聞き取って提案をしてくれるスタッフさんにお願いしたい、と思い決め手になりました! (あやかさん)
結婚式の会場探しをする人たちは、何軒くらいの会場を見て回っているのでしょうか。「結婚マーケット調査2025(リクルートブライダル総研)」によれば、平均軒数は2軒でした。なお、6割以上の人が複数の会場を見比べています。
「最近は、今日成約すれば大幅に割引する、などの特典を提示する接客が増えていますが、複数の会場を見比べないと、本当にその会場を選んでいいかは判断できないと思います」と清水さん。見積りはもちろん、設備の充実度、サービスの良さ、スタッフの質などは、複数の会場を見比べて初めて、自分たちに本当に合う会場かがわかるようになります。
結婚式に求める条件を決めておかないと、数多い会場からふたりに合った会場を選ぶことができません。足を運んで見学した時間や手間がムダになったり、迷いが生じたりしてしまうことも。事前準備として、ふたりで、条件の擦り合わせを必ずしておきましょう。
先輩たちがふたりで話しておいたことの1位は「予算」。いくら使えるかをお互いに確認しておくことはとても大事です。続いて2位は「エリア」。3位は結婚式の「希望時期」でした。実は4位の「挙式スタイル」や「ゲストの顔触れと人数」も結婚式に求める条件として絶対話し合っておいてほしいこと。なぜ、その条件が重要なのかを清水さんに教えてもらいました。
まずは結婚式の規模をふたりで決めましょう。「挙式会場も披露宴会場も、それぞれ収容できる人数が決まっています。ゲスト数が決まっていないと、披露宴会場を選ぶこともできません。会場選びの前に、ふたりで呼びたいゲストを書き出して、およその人数を割り出し、ゲスト人数を会場側に伝えられるようにしておきましょう」(清水さん)
「結婚式の日程について『いつでもいい』と言う方もいますが、せめて春か秋か、半年後に挙げたいか、1年後に挙げたいかといった希望をふたりで擦り合わせておきましょう。いつまでに挙げたいかで、準備の急ぎ方も大きく違ってきます」(清水さん)。もちろん、空き状況に合わせて時期を先に延ばす必要が出てくることもありますが、実施時期を仮決めしておいた方が、会場側にスムーズに希望が伝えられます。
ふたりが現在住んでいる地域で挙げるか、どちらかの地元で挙げるかを検討します。また、地元から少し離れた大都市を選ぶという選択肢もあります。「埼玉や千葉にお住まいの方で、遠方ゲストに来てもらいやすいからと東京の会場を選ぶ方もいますし、地方でも、今住んでいる町から少し遠くなっても大きな町にある会場を選ぶカップルもいます」(清水さん)。
また、「チャペルから海が見えるところ」「夜景のきれいな場所」「非日常感が味わえるリゾート」など、ロケーションや景色の良さを条件に、候補エリアを絞る考え方もあります。
会場で最初に記入するアンケートには必ず予算の欄があります。「予算について、あいまいなままにしておかず、結婚式をすると決めたら、早めにふたりがいくら出せるのかを擦り合わせておきましょう。また、親御さんが結婚祝いとしてお金を出してくださるようなら、早めに金額を聞いておくとよいと思います」(清水さん)。ふたりが結婚式に出せる貯蓄額や親からのお祝い、ゲストからいただけるであろうご祝儀額を元に予算を算出しておきます。さらに、結婚式の希望時期までにいくら貯蓄が上積みできそうかも考えてみましょう。予算が決まっていれば、会場で見積りを見せてもらったときに、この会場でいいかどうか、冷静な判断の助けになります。
チャペルでウエディングドレスを着て挙式をしたいということなら、キリスト教式か、人前式かを後から決めることもできるのですが、「和の挙式をしたい人は、それを条件に会場探しをする必要があるでしょう」と清水さん。「神前式は、できる会場とできない会場があります。昨今、リニューアル時に神前式用の神殿をなくしてしまう会場も増えてきているので、見学候補の会場で希望する挙式スタイルが可能かどうかは確認しておきましょう」(清水さん)
呼びたい人をある程度考えておき、大体30人くらいの小規模で実施できる会場に絞って探しました。(Yさん)
親族のみの結婚式だったので、親戚が帰省する時期を狙い、お盆の前の日にしました。(らんたんさん)
遠方からのゲストが多いと予想していたので、駅や高速道路のインターチェンジから近い所で検討しました。(れいさん)
ふたりで準備した結婚資金のうち、いくらを結婚式に使って、いくらを新婚旅行に使うか話し合い、予算感を明確にしました。(ぺんぎんさん)
白無垢を着たいのと、人とかぶりたくない気持ちがあったので、「神前式を行いたい」と伝えたところ、彼も「いいね!」と乗り気に。そこから神社で挙式ができる会場を候補に探していきました。(tomomiさん)
ここからは、会場を成約するかしないか決める際、判断のポイントとなる視点をご紹介します。
ゲストの顔触れを思い浮かべ、その方たちが来やすい場所かどうかが、判断のポイント。遠方ゲストが多い場合や、高齢ゲストがいる場合などは、見学時に駅から会場までの所要時間や経路を確認しておきましょう。「駅からそう遠くないし、ロケーションも素敵な場所だけど、道順がわかりにくい…といったケースもあるので、実際に歩いてみて判断して」(清水さん)。地方の会場の場合は、駐車場のスペースが十分か、最寄り駅からの送迎バスがあるか、タクシーでどれくらいかかるか、などを確認して、ゲストが来やすい会場かどうか判断を。
挙式会場や披露宴会場の雰囲気は、ふたりが一番注目して見るところだと思いますが、加えて、ゲスト視点で設備を見学し、ゲストに不自由がないかどうかが、判断のポイント。「控室の椅子の数は、呼びたいゲスト数に対して十分かどうか、また、控室を貸切できる時間帯も確認しておきたいところです。以前、参列した結婚式で控室に向かったところ、他の結婚式の終了時間が押してしまった影響で、控室に2つの結婚式のゲストがたまってしまい、後から来たゲストは座れないということがありました。また、小さな規模の会場では、そもそも控室がない場合もあります」(清水さん)。ゲストの顔触れ次第では、バリアフリーかどうか、授乳室やおむつ替えの設備が揃っているかも判断のポイントになります。
遠方の親族ゲストが、新幹線や飛行機などの時間の関係で、開始時刻よりかなり早く会場に着いてしまうのは実はよくあること!会場内に、ロビーなどの座って待てる設備があればよいのですが、ない場合、会場の近隣にカフェがあれば、招待状に封入する地図などで案内しておく方法もあります。会場見学ついでに、周辺のお店もチェックしてみましょう。
料理の味や質は、試食会があればぜひ参加して判断を。また、おもてなしにこだわりたい方は、会場担当者にドリンクの充実度も尋ねてみて、判断軸の一つに入れておくとよいでしょう。「実は、ドリンクの充実度は会場によって差が出るところなんです。お酒の銘柄にこだわりたい方はそれが手配できるかどうか、車で来るゲストが多い方なら、ノンアルコールのビールやカクテルなどの充実度を見るのがおすすめ」(清水さん)。アレルギーへの対応は、今はやっていない会場はほぼないくらいですが、事前にどのような対応をしているかは聞いておくと安心です。
会場スタッフの中でも、ふたりにとって、特に重要なのは、担当してくれるプランナーさんとの相性です。ただし、会場成約前に、プランナーとの相性を判断するのは難しいこと。ブライダルフェアで説明を担当してくれる人と、実際の結婚式を担当するプランナーさんは同じ人とは限らないからです。「おすすめなのは見学時点で、ふたりのこだわりを可能な限り会場側に伝えることです。そのときの対応で、会場の提案力を推測できますし、何よりも、最初からやりたいことを伝えておけば、会場としても、ふたりの希望を踏まえた上で、自社のプランナーからふたりに合いそうな人をアサインするはずですから、相性のいい方に当たる可能性が上がると思います」(清水さん)
見積りの内容に抜け漏れがないか、自分たちのイメージと合うランクで組まれているか、全体的な相場感が適正か、といった判断は、一社の見積りしか見ていないと難しいものです。「できれば、複数の会場の見積りを比較して、自分たちの予算で、やりたいことができる会場かどうかを判断してください」(清水さん)。大幅な割引を提示されると心が揺れることもあるかと思いますが、ぜひ冷静な判断を。また、見積りを作ってもらう過程で、親切さを感じる会場を選ぶのも、納得感につながるため、大事なことです。
この見積りなら予算内でできると思って成約したのに、料理やドレスのランクが低いものであったり、定番だから入っていると思い込んでいた演出の料金が含まれていなかったりして、最終的に予算オーバーになることは避けたいですよね。結婚式はオーダーメイドですから、一組一組希望が異なります。そのため、基本プランに個々の要望を加えて見積りを作っていくことになりますが、基本プランが「一番よく選ばれているランク」なのか、「一番低いランク」なのかは確認しないとわかりません。見積りの内容が、ふたりのイメージする結婚式のレベル感に達していない可能性もあります。
「見積りについては『これを入れてほしい』とふたりから伝えていないものは入らないと思ってください」と清水さん。見積りを作る際は、『料理は一番高いランクにして』『写真プランは一番人気がある価格帯のものにして』『フラワーシャワーとムービー演出は必ず入れて』など、具体的にオーダーを。迷ったら、初期段階では高めのランクのものを選んでおく方がいいでしょう。
基本的に結婚式の見積りは、必要なものを全て会場側が自社や提携店で手配することを前提に作られています。ですから、外部店から、ドレスやブーケ、ギフトなどのアイテムを持ち込みたい場合や、ヘアメイク、フォトグラファーを会場外の人に頼みたい場合は「持ち込み料」がかかります。また、ヘアメイク、フォトグラファーの場合はそもそも持ち込み不可とする会場もあります。持ち込みをする可能性があれば、必要な料金や条件を会場に確認しておきましょう。また、ペーパーアイテムやムービーなど、手作りのアイテムは持ち込み料がかからない会場もあるので、どんなケースなら料金がかからないかも聞いておくと安心です。
「成約後の準備の過程で、外部に委託したくなり、そこで持ち込み料に気付く方も多いです。成約条件やプランによっては持ち込み不可となる場合もあるので、結婚式でこだわりたいことは、会場探しの前にリストアップして、その希望が叶うか叶わないかを会場選びの判断軸にするのが理想的ですね」(清水さん)
ガーデン挙式やガーデン演出など、屋外で行うものについては、基本的に雨天時の対応が決まっているはず。例えば、ガーデンが使えない場合はこのチャペルでの挙式、といった案内がされるはずなので「雨天の場合、雰囲気はだいぶ変わるけれど、この景色でも自分は納得できるかどうかを考える必要はありますね」(清水さん)
ネットやアプリなどの写真だけで見ると素敵だなぁと思った会場も、実際に見てみると、会場の広さや雰囲気、清潔さが思っていたのと違うこともあります。気になる会場は実際に見てみた方がよいです。(Mさん)
会場によってトイレが狭かったり少なかったりするので、ゲストとして利用するときに困らないか、メインの挙式・披露宴会場以外の場所も見ておくとよいです。 (あみあみさん)
自分がしたいことをピックアップしておき、この会場ならどんなことができるかという視点で見ていくと現実的に観察できると思います。会場によってはできないことがあるので、持ち込みは可能か、やりたい演出はできるのかを確認してみてください。(Hさん)
本命を決めていても、他の気になる会場もブライダルフェアに参加して、雰囲気を見てみた方が良いと思います。私の場合は、実際に教会を見たことで、最初考えていた会場と別の会場になりました。(まろんさん)
見積り作成時、料理・ドリンクなど、ゲストのおもてなしに関するところは最高額にし、装飾は予備費をあらかじめ入れてもらうか、「こんなふうにしたい」という写真を提示して見積りを出してもらうとあまり変動しなくて済みます。マックスの見積りで各会場を比較するといいですよ。(Rさん)
会場選びで失敗を防ぐために大事なことは、できれば会場を見に行く前に、ふたりのやりたいことをしっかり擦り合わせしておくことと、複数の会場を見比べて選ぶことです。相談をして、ふたりの結婚式に求める条件を一致させておくと、会場との相談の際もスムーズですし、複数見比べると、次第に判断軸ができていき、自信をもって会場を決定することができます。ぜひ、ふたりに本当に合った会場を選ぶことができますように!
構成・文/河内千春 イラスト/pai D/mashroom design
※記事内のデータは2026年7月に2年以内に結婚式を挙げた女性110人が回答したマクロミル調査によるものです。また、コメントは2026年7月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー75人が回答したアンケートによるものです。
※記事内の会場見学の平均軒数データは2025年11月に男女 547人が回答したマクロミル調査または「結婚マーケット調査2025(リクルートブライダル総研)」によるものです
※掲載されている情報は2026年9月時点のものです