[ゲスト20~40人のウエディング] 会場選びの不安・お悩みをプランナーが解決!
今、家族と大切な人だけをお招きする20~40人規模の結婚式を挙げたいという花嫁さんが増えているようです。でも、大人数の結婚式とどのような違いがあるのか、どんなプログラムにしたらいいのかなど、悩むことも多いよう。ゲスト20~40人の結婚式への疑問をウエディングプランナーさんに解決していただきました。
コロナ下以降、当初は感染予防の観点もあって増えた少人数の結婚式ですが、今はむしろ、親族と本当に親しい友人や同僚だけをお招きするスタイルが望まれて、小さめ規模の結婚式はすっかり定着した様子です。20~40人規模の結婚式を希望する、多数の花嫁さんたちをサポートされてきたウエディングプランナーさんに、この人数帯ならではの不安やお悩みにアドバイスしていただきました。
お答えいただいたプランナーさん
■八芳園
佐光優璃(さこう ゆうり)さん
八芳園に入社して4年。ブライダルプロデューサーとして、ブライダルフェアでの案内を主に担当。「お客さまのご希望や不明点を伺い、理想の結婚式の形を一緒に見つけ、ご提案しています。少人数の結婚式を希望されるお客さまは節目を大事にしたい、親御さまに見ていただきたいという方が多いですね」
■オリエンタルホテル東京ベイ
續木ひな(つづき ひな)さん
ウエディングの専門学校卒業後、オリエンタルホテル東京ベイに入社。プランナー歴2年。「40名前後の結婚式は今とても多く、私も毎月4~5件担当しています。おふたりがどのような結婚式をイメージしているのか、ヒアリングを大切にして、ご提案させていただいています」
Q1.20~40人だと寂しい感じになりませんか?
A.人数に合った広さの会場を用意するので大丈夫
「寂しくは全然ならないですよ。八芳園には10人規模からお招きできる料亭をはじめ、いろいろな大きさの会場があるということもありますが、そもそも20~40人規模の結婚式は、新郎新婦さまとゲストの方の距離が物理的にとても近くなりますから、話しやすい空気感になりますし、雰囲気づくりがしやすいんです」(佐光さん)
「その心配は全くいらないと思います。部屋に仕切りを入れてちょうどよいスペースにもできますし、広いお部屋をゆったり使うことにはメリットが多いですから。例えば30~40人の結婚式では、80人収容の会場をご案内するのですが、座席と座席の間にゆとりができますし、グループごとのご配席もしやすいんです」(續木さん)
先輩花嫁にも聞いてみました
会場がMAX60人の大きさだったので、隙間が空いてしまうのではと不安でしたが、思ったより隙間が気にならなかったし、むしろドレスが幅を取るので、通路に余裕があって、歩きやすかったです。(ちっぷたんさん・ゲスト30人)
ゆったりとテーブルを配置できたので、足の悪い祖父母を招くのにも安心できました。(ぱんこさん・ゲスト23人)
Q2.テーブルと座席はどんな配置になるのですか?
A.20人ほどなら1つの長卓、それ以上なら複数の円卓を使うのが一般的
テーブルと座席の配置についてはおふたりから同じ回答を頂きました。テーブル配置は大きく分けて2種類あります。20人くらいの結婚式なら長卓を1つ用意し、新郎新婦もゲストと一緒に着席します。
ゲスト数が25人以上になると、人数の多い結婚式と同様に、円卓を使うのが一般的。卓数は、ゲストのグループ分け次第となりますが、通常5~8卓くらい使います。
先輩花嫁にも聞いてみました
新婦側の親族は、両親2人のみで、それで1テーブルだと人数が少なすぎるので、新郎側の親族と新婦両親の合同テーブルにしました。(みーさん・ゲスト40人)
家族ぐるみで仲の良い友人2人を、家族テーブルに入れました。両親や、私の姉妹とも仲の良い友人なので、全員家族のように楽しく盛り上がってました。(なぎささん・ゲスト30人)
小規模婚ならでは!会場スペースに余裕があるからできること
会場のスペースに余裕がある場合の素敵な活用方法を教えていただきました。
「お子さんゲストがいらっしゃるようなら、キッズスペースを作ることもできます。小さなお子さんだと披露宴の間中、椅子に座っているのって大変なので、喜ばれますよ」(續木さん)
「披露宴会場に追加でテーブルを置いて、ウエルカムスペース用に用意した思い出の品や、前撮り写真をはじめ、幼い頃のアルバムを置いて自由に見ていただけるようにすると、披露宴に動きが出ておすすめです」(佐光さん)
Q3.ゲストが少ないと会場に嫌がられませんか?
A.全くそんなことはありません
「全くそんなことはないので、ご安心ください。今は20人から40人くらいの結婚式を希望される方は増えており、実際に当ホテルでもとても多く行っております」(續木さん)
「全くそんなことはないです。おふたりが一番やりたいと思われている結婚式を、理想に近い形でお手伝いさせていただくことが、私たちにとっても嬉しいことですし、 スタッフ側も、ゲストが少ない時の結婚式は、お客さまとより話せたり、コミュニケーションも取りやすかったり、楽しみなところもあるんですよ」(佐光さん)
Q4.食事会中心と演出入りのパーティ風、どちらがおすすめ?
A.どちらもおすすめ。結婚式らしい演出を1つは入れると喜ばれます
「ゆっくり食事を楽しむのも、演出をたくさん入れるのも、どちらもおすすめです。ただ、食事会の場合、ゲストの方はおふたりの晴れ姿をとても楽しみにしていらっしゃると思うので、ケーキ入刀や鏡開きのような結婚式らしい演出を、1つは入れると喜んでいただけると思います」(佐光さん)
「おふたりがどちらを重視したいかによりますね。ちなみにご親族中心の20人くらいの結婚式の場合、ゆっくりとお料理を楽しむ食事会を希望される方が多い傾向です。30~40人の結婚式の場合、パーティ風がご希望ならさまざまな演出ができますし、食事会中心でも、新郎新婦が1卓で1品ずつ、ゲスト卓を回ってお食事する、といった進行もおすすめです」(續木さん)
Q5.演出が盛り上がらなさそうで心配。入れるならどんな演出がいい?
A.大丈夫!また、この規模だからこそ全員参加型演出がしやすいメリットも
「盛り上がらないという心配は不要です。むしろ20~40人はできる演出の幅がとても広い人数帯。例えばバルーンを付けたランタンを一斉に飛ばす演出など、大人数の場合は各テーブルに1つ2つお配りするところを、少ない人数なら全員参加演出にできます。また、サングリアセレモニーもおすすめ。ゲストが果物を選んで瓶やボウルに入れ、新郎新婦がワインを注いで完成させ、ゲストに振る舞う演出で、全員が参加でき、楽しんでいただけると思います」(續木さん)
「テレビ番組の格付けクイズや利き酒をアレンジした演出はいかがですか?2種類のドリンクをお出しして『高級なオレンジジュースはどちら?』といったクイズを出す演出は、少人数の結婚式なら全員に回答の順番を回せるので、盛り上がります。また、親族の割合が多い結婚式だからこそ、新郎新婦やきょうだい、いとこの幼少期の写真を並べて『どれが新郎・新婦の小さい頃でしょうか?』みたいなクイズをするのも盛り上がりますよ」(佐光さん)
Q6.お色直しをするかどうか、迷っています
A.挙式と披露宴で衣裳を分け、離席時間を少なくする工夫をする人も
「お色直しで離席時間が長くなると、待っているゲストが気まずいのではないかと懸念される方もいらっしゃいます。その場合、挙式と披露宴で衣裳を分け、ゲストの方に1品目のお料理を先に楽しんでいだく間にお色直しをして入場すれば、ゲストの方をお待たせせず、その後もゆっくり過ごせます」(佐光さん)
「30人以上の結婚式では、基本的にお色直しもされる方が多い傾向です。20人より少ない、食事会スタイルをとられる方ですと、ゲストの皆さまと過ごせる時間を長くしたいと、1着だけの方も多いですね。また、お色直しありでも、披露宴の半ばで中座するのではなく、挙式と披露宴の間で着替えられる方もいます」(續木さん)
Q7.打ち合わせ回数を減らすことはできますか?
A.決める内容が少ない場合、希望すれば減らすことも可能です
「八芳園ではゲスト数に関係なく、打ち合わせは基本5回行います。ただ、招待状を出さないとか引出物を用意しないなど、アイテムの選択作業が少ない場合は、ご希望があれば打ち合わせを少なくすることもできます」(佐光さん)
「オリエンタルホテル東京ベイの場合、打ち合わせは通常4回行います。ただ、20人ほどで、演出や余興をあまり入れない食事会スタイルの場合、おふたりとの擦り合わせ内容も少ないですし、席次の肩書チェックなども少人数なら短時間で終わりますから、3回にまとめることも可能です」(續木さん)
Q8.ご祝儀が少ない点は不安。お金について知っておくといいことは?
A.ご祝儀の見積りはきちんと立て、自己負担額を把握しておきましょう
ゲスト数が少ない結婚式の場合、ゲスト数の多い結婚式よりは、頂くご祝儀が少なくなります。お金について、どんな心積もりをしておくといいのでしょうか。
「オリエンタルホテル東京ベイの場合は、見積書に、平均から概算したご祝儀の想定額と、自己負担の想定額を記しています。式直後にご祝儀が思っていたより少なくて困った…となるよりは、事前に金額を想定して準備しておくことをお勧めします」(續木さん)
「意外とご親族の方は、一般的なご祝儀だけでなく、お祝い金も含めて3万円以上を包んでくださる方も多いので、大人数の結婚式と自己負担にそこまで大きな差は出ないんじゃないかなとは思います。もし、お金の見通しが立ちにくいことが心配なら、場合によっては会費制にし、ご祝儀や引出物はなしというスタイルをとると、予算感は調整しやすいかもしれません」(佐光さん)
先輩花嫁にも聞いてみました
親族のみでしたので、友人よりはご祝儀を包んでいただけました。(rさん・ゲスト28人)
確かにご祝儀も少ないですが、料理や引出物などこちらからおもてなしする項目にかかる費用も少ないです。ペーパーアイテムや衣裳等、ゲストへの影響がないもので節約を考えると、出費も多くなり過ぎなくて良かったです。(にゃんこさん・ゲスト36人)
Q9.ゲストの欠席者が想定より多かった場合が心配です
A.招待状を送る前にゲストの都合を確認しておいて
「比較的、少人数の結婚式での欠席は、それほど多くはないように思っています。招待状を渡す前から日程をお伝えしていると思いますので、返信はがきが欠席で戻ってくるのは少ない印象です」(續木さん)
「近しい方のみで行う結婚式だからこそ、『大事な人だけをお招きするのでぜひ来てほしくて』とお声がけと一緒に、ゲストの方のスケジュールを、できれば会場との契約の前に確認しておくのが、招待後に欠席者が思ったより増えてしまう、という事態を防ぐ一つの方法かと思います」(佐光さん)
基本的には事前にゲストの方に日程を伝えてOKをもらってあれば、想定より大幅に人数が減ることは少ないもの。ただし、感染症の流行、急な体調不良や仕事の都合などで欠席が出るケースも想定して、契約したプランと合わない人数になった場合の対応を会場に聞いておきましょう。
先輩花嫁にも聞いてみました
30人以上でこの金額、のようなプランが多いので、ゲストを32人にしていた私達は体調不良による直前欠席などで28人になり、プラン適用外になりそうで焦りましたが、新郎新婦含めて30人としてカウントいただいたので、ゲスト人数が減ってもプランを適用してもらえました。(友紀子さん・ゲスト28人)
少なく見積もって初めから招待人数を絞ってしまうと、「思っていたより規模が小さくなってしまった!」となりかねないので、あまり最初から絞らない方がおすすめです。海外出張者や妊娠を理由に行けなくなってしまった人が続出してしまい、当初の予定より10人近く減ってしまいました(涙)。(AYAKAさん・ゲスト40人)
From 編集部
会場に相談しながら理想の結婚式を探してみて
プランナーさんからのアドバイスでわかったことは、少ない人数の結婚式は、実は自由度がとても高いということ!落ち着いた食事会でも、演出を盛り込んだパーティもどちらも様になるのです。ふたりがイメージする結婚式はどんなスタイルか、会場に相談して、ぜひ理想を叶えてくださいね。
構成・文/河内千春 イラスト/徳丸ゆう
※記事内のコメントは、2024年6月に「ゼクシィ花嫁会」のゲスト20~40人の挙式・披露宴を挙げたメンバー24人が回答したアンケートおよび、過去2年以内にゲスト20~40人の挙式・披露宴を実施した女性109人が回答したマクロミル調査によるものです
※掲載されている情報は2024年8月時点のものです
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