[全文掲載] 花嫁の手紙vol.40~これまでにもらった深い愛情へ、心からの感謝を伝える~
花嫁が親や家族への思いをつづった手紙を読む「花嫁の手紙」は、結婚式の定番演出。普段言えなかった素直な気持ちを伝えられる良い機会ですが、何をどう書いていいかわからない……なんて悩む花嫁さんもいるのでは?そこで卒花の実例から、あなたが花嫁の手紙を書くためのヒントやコツを見つけてみませんか?
「両親へ声に出して感謝を伝える機会は、結婚式しかないと思っていた」
普段から両親に対して感謝の気持ちはあるものの、それをいざ伝えようとしても、照れや恥ずかしさが勝ってしまっていたというrumiさん。結婚式に10回以上参列した経験があり、「『花嫁の手紙』は、花嫁のこれまでの人生や、大切な家族についても知れるという理由から大好きな演出でした」と、自身の結婚式でも絶対に取り入れたいと考えていました。
■2023年4月29日挙式
■招待ゲスト数…70名(家族、親族、友人、職場関係)
■花嫁の手紙を書き始めた時期…約1年以上前
■花嫁の手紙を書くのに要した時間…約1年(下書き)、30分(清書)
■式で花嫁の手紙を読んだ時間…約5分
rumiさんの「花嫁の手紙」
【GOODポイント&感動ポイント】
2000組以上のウエディングをサポートし、多くの花嫁さんから「花嫁の手紙」の相談を受けている、ウエディングプロデューサーの澤さんにコメントを頂きました。
深い愛情と感謝に溢れておりGOOD
【A】では、娘の立場から見ていたお父さまの姿がよく伝わってきました。言葉のチョイスが温かく、新婦さまにとってお父さまは憧れの存在で素敵な関係性を築かれてきたのですね。だからこそ、同じお仕事を選ばれたのだと思いました。下線部の言葉に尊敬と感謝が詰まっていて素敵です。
【B】のお母さまへのメッセージにある下線部分は、ご祖母さまから伝え聞いた言葉を書かれていますね。ご自身の感想だけではなく、このようなエピソードを加えるとより素敵なお手紙になると思いました。お母さまも、ご祖母さまからの言葉をお喜びになられたことでしょう。
【C】に書かれた新郎さまへの言葉も、これから先の未来に向かってのラブレターで素敵ですね。さらに、【D】の結びでは、新婦さまがゲスト皆さまに宛てて思いを伝えたいと考えていた通り、大きな感謝と誓いで締められており、たっぷりの愛情を最後まで感じるお手紙でした。(澤さん)
花嫁の手紙「書いてどうだった?」「受け取ってどうだった?」
今回のお手紙を書いたrumiさんとお手紙を受け取ったお母さま、式でお手紙を聞いたご友人にお話を伺いました。
手紙を書いてどうだった?
私の両親は自分のことについて多く語らず、家族や人のために、育児や介護、仕事などを頑張ってきてくれた人だったので、結婚式という場で大好きな両親の人柄について、大切なゲストに伝えられて嬉しく思っています。私自身もここにいるゲスト全員を大切にしていきたいこと、彼とどんなことがあっても二人で人生を歩んでいきたいことを公言でき、より自分を律することができました。
手紙で伝えたかった思いは?
式のテーマを「テーマパークのように笑顔いっぱいの結婚式」としていたので、主役であるゲスト一人一人にも宛てたメッセージを書きたいと思っていました。手紙の出だしは必ず感謝の気持ちを述べることと、短く簡潔にまとめることを意識し、忌み言葉も調べましたが、より表現したいと思う言葉を優先して書きました。当日、泣いている両親やゲストを見て、自分の思いが伝わったのかなと、嬉しく思っています。
苦労&工夫したポイントは?
伝えたいことをとにかく最初に箇条書きにしました。たくさん出てきた中で、最も伝えたいことに焦点を当てて、文章を推敲していきました。5分以内に読み終えたい気持ちがあったので、内容を時間内にまとめること、自分の思いと合った言葉や言い回しを見つけるのに苦労しました。言葉一つで与える印象が変わってしまうので、多くの時間をかけて推敲しながら書き進めました。
後輩花嫁さんにアドバイスを
花嫁の手紙を読むことで、これまでの人生や家族のことを、改めて大切な親族やゲストに伝えられます。ただ、読むことだけが正解だとは思っていません。読まずに渡す方が本当の気持ちをさらけ出せる人もいると思いますし、人それぞれの伝えたい方法で伝えられたら素晴らしいのではないでしょうか。
手紙を受け取ったお母さまより
挙式前のレターセレモニーでは写真付きの手紙をもらい、式中のムービー演出でも嬉しい言葉があり、結びではさらにたくさんのことを思い出すエピソードを交えた手紙を読んでもらい、心が温かくなりました。
手紙を聞いたご友人より
花嫁が涙ぐみながら手紙を読んでいるのを聞いて、友人の私ももらい泣きしました。とっても温かい家庭で育ち、親御さんを心から誇らしく思っている花嫁と出会えて、そして結婚式に呼んでもらえて幸せな気持ちになりました。(あんちゃんさん)
From 編集部
文末に誓いを入れるとグッとくる決意の手紙に
お風呂の中やソファの上で休憩しているときなど、くつろいでいるときにふと頭に思い浮かんだ感謝やエピソードを箇条書きにしていくことで、深く考えすぎずにリラックスして書き進められたというrumiさん。「結婚式」というテーマパークに来た「主役(ゲスト)」全員に伝えたいという感謝が文中にちりばめられていました。文末には、これからの未来に向けての強い誓いがつづられており、より決意とパワーを感じさせる手紙となっています。「誓い」という言葉は結婚式という場だからこそ、言葉のエネルギーが強まり、決意がより強いものとして伝わりますね。
澤 智子さん
株式会社NEO FLAG.
ウエディングプロデューサー
ウエディング業界歴18年で通算2000組以上のカップルをプランナーや司会者としてサポート。花嫁から手紙の相談をされることが多く、親やゲストにしっかり伝わる手紙の書き方をアドバイスしている。
構成・文/RIE☆ D/ロンディーネ
※掲載されている情報は2024年6月時点のものです
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