10年後にゲストと語れる!笑顔200%な【結婚式の一日】まるっとレポート
30歳という節目の年に、北海道で挙げたリゾート滞在型ウエディング。ゲストは家族7名と、共通の友人16名。大人になった今も大切にしている仲間との出会いもちょうど10年の節目を迎え、ならば「私たちの結婚式を全員のお祝いの会に!」と、参加型でワイワイ楽しめるプログラムを計画。それは、さらに10年後の再会を約束する“未来へのお守り”のような門出になった。
30歳の節目、みんなと出会って10年の節目をリゾートで祝う
共通の友人16名は、ふたりの原点でもある学生時代のバイト仲間。新婦が上京して第二の人生をひた走る時期に密に過ごし、今もふたりを見守ってくれている。結婚式は家族への感謝とともに、仲間との出会い10周年も祝う“みんなの集まりスペシャル版”にしたくて、フリープランナーさんに依頼しニセコのバケーションハウスを3日間借り切った。ヘアメイクや司会などゲスト全員に役割を担ってもらい、まるでホームパーティのようなラフで温かな時間を創造。未来へ続く“タイムカプセル”も重要なキーアイテムになった。さぁ、その全シーンを振り返ってみよう。
Couple Profile
真面目で努力家でいつもひたむきな陸さんと、陽気でコミュ力の高い絵理さんは真逆な性格だけど、ふたりとも仲間思いで、ワクワクを創造するのが大好き!
Wedding data
会場/バケーションハウス(北海道・ニセコ町)
プランニング/フリープランナーさんに依頼
日程/2023年11月10日~12日
ゲスト/23名(家族7名、共通の友人16名)
【Party Timeline】
ー11月11日 結婚式当日
AM7:00 新郎新婦お仕度&家族団らん朝食
AM9:00 ファーストミート&ロケ前撮り
AM10:30 感動のファミリーミート
AM11:00 ゲスト集合&役割を全う!
PM12:30 爆笑から始まる挙式
PM13:00 エンタメ盛り沢山のパーティ
PM16:00 10年後の自分へ宛てた手紙演出
ー11月12日
タイムカプセルを埋めに新婦実家へ
ある日、ゲスト宅にワクワクの招待状。
両家は前夜から親密に
「みんな元気かな。」のいつものあいさつで始まる招待状が、ゲストの元へ。そこには10年分の思い出も詰まっていて、結婚式招待とともに、仲間と再会して旅へ繰り出そうという嬉しいお知らせだった。どうやら式はゲストも一緒につくり上げるスタイルで、役割が書いてあるけど「自分の役割はみんなには内緒」のコメントも。友人たちはもう一気に、あれもこれもワクワク!それから数カ月後、現地では、前日から両家が会場に宿泊。式当日の朝食もおにぎりを頬張って何だか楽しくって緊張もあって、とにかく大笑い!
本番を迎えるまでの気持ちは?
招待状はまるで旅行ガイド♪結婚式と北海道旅行の2倍の楽しみがあり、さらに同窓会でもあり。参列者が役割を持って勝手に楽しめる仕組みも多くて、準備期からワクワクでした。(友人・きゅーぴーさん)
式前夜から宿泊してのんびりリラックス。両家の距離もグッと縮まったおかげで、式やパーティも自然体のまま楽しめて。両家がずっと長く付き合っていくことを強く感じました。(新郎父・のりふみさん&新郎母・じゅんこさん)
お相手のご両親には一度お会いしていましたが、式前夜から一緒に過ごして一人娘を託すイメージが湧きました。大げさですが、それぐらい心の距離が縮まって、本当の意味での親族になれた気がしたんです。(新婦母・くにこさん)
ファーストミート&ファミリーミート。
式前に大好きな家族に感謝を伝える
ふたりは“ファーストミート”に興味はなかったけれど、プランナーさんに強く勧められて実行。「泣くとか、そんな感情ないけどなぁ……」と思っていたのに、対面した瞬間にふたりとも涙。「今までに味わったことのない、あの一瞬でしか味わえない感情でした。みんなにお勧めしたい!」と新婦。その後のファミリーミートでは家族一人一人へ手紙を手渡した。一番に伝えたかったのは「ありがとう」の気持ち。
対面した瞬間、どう思った?
改まった空間で照れくさくもありましたが、大事な節目に言葉をもらえて嬉しかったです。やっぱりふたりはお似合いだな素敵だな、と感じました。(新郎父・のりふみさん)
実は「結婚式はお金もかかるし、大変だからしなくてもいいんじゃない?」と娘に話していたんです。でも晴れ姿を見て感激。やっぱり式を挙げてくれてとても嬉しかった。(新婦母・くにこさん)
再会に歓喜&もうすぐ開式!それぞれ役割を果たすため本気のお支度モードへ
待ちに待った、ふたりの北海道ウエディング。友人たちは久々の再会に「ワー」「キャー」と大盛り上がりしつつも、それぞれの役割を遂行し本番前にドキドキも。美容好きな友人はゲスト7~8名のヘアスタイルを15分刻みで次々整え、司会は進行の流れをチェック、受付はゲストの写真も撮って、何だか学園祭のような楽しさ♪
役割担当、どんな気持ちだった?
皆さんのヘアスタイルを担当。お顔やお召し物を見た瞬間に「これ似合いそう!」ってひらめいて、みんながキラキラした表情になって喜んでくれて、式前から幸せな時間に。ご家族や友人と一対一で話せたことも思い出になりました。(友人・さっしーさん)
ニセコの絶景を眺めつつ、大らかな笑顔満開の挙式
シラカバの森の向こうにアンヌプリ山を望む、北海道の絶景を背景に行われた人前式。バイオリンの生演奏と共にふたりが入場してくるのかと思いきや……ゴツいエンゼル登場でみんな大爆笑!涙もろいエンゼルは喜びいっぱいに式を進行し、いよいよタイムカプセルも祭壇へ。ふたりは今までの感謝と未来への誓いを読み合って、その思いをタイムカプセルの中へ──。式後はバイオリン奏者+新郎の鍵盤ハーモニカ+新婦のリコーダーからなる“森の音楽隊”がゲストを引き連れ、挙式会場から→雪原を歩いて→パーティ会場へ♪
挙式を振り返って、どう思う?
私の結婚式では3きょうだいで肩を組みましたが、手をつないだのは七五三以来です。母は友達にこのシーンの写真を見せて「とっても素敵ね」と言ってもらえたと喜んでいました。(新郎姉・えりこさん)
経験してきたことも学んできたことも全然違うけれど、自立して刺激し合って……奇跡のようなカップル。そのふたりから司婚者を仰せつかり、準備中は「ここで少しボケる」「ここからはボケない」など細かく打ち合わせ。清潔感が出るよう2週間前からダイエットしたんですよ(笑)。(友人・まつけんさん)
サケといくらの巨大パエリアを囲んだ“ホームパーティ”
広いリビングにカラフルな装飾をして、友人司会者が朗らかに場を盛り上げ、ふたりの願い通り笑いの絶えない愉快なホームパーティがスタート!新婦はリコーダーをフルートに替えて“森の音楽隊”による生演奏も。サケといくらの巨大パエリアなど北の美味も大好評だった。
パーティ中、どんな気持ち?
司会という大役に緊張しましたが、当日は挙式が楽しすぎたのでリラックスして臨めました(笑)。コロナでしばらく会えてなかった期間も一瞬で忘れるほど、みんなとの10年前にタイムスリップ!(友人・ももさん)
私たち夫婦は“いくら担当”。メイン料理を運んで「よいしょー!」と盛り上げ、「もっともっと!」といくらをかける大役でした(笑)。夫婦揃って楽しむことができ、私たちにとっても忘れられない思い出です。(友人夫婦・K.Hさん&A.Tさん)
全員が“2033年の自分”に送る手紙を、
タイムカプセルへ
宴もたけなわ、そろそろパーティもお開きというタイミングで再びタイムカプセルが登場!ゲストには「Q.最近時間を費やしていることは?」など質問付きのシートが配られ、それぞれ10年後の自分を思い描いてペンを走らせた。未来予想図は、受付で撮った写真と共にタイムカプセルの中へ。そしてエンディングに大合唱して、ゲストのアーチを抜けてふたりは退場。同じ会場で二次会、三次会と祝宴は続いた──。
手紙を書いて、感じたことって?
ふたりの将来とともに、自分の将来もイメージできて良かったです。10年後はそれぞれに変化があると思うけれど、変わらない関係でまた会えるといいな。(友人夫婦・ゆういちろうさん&ほなみさん)
幼い新婦が遊んだ栗の木の下に、
タイムカプセルを埋める
式翌日、会場から車で1時間ほどの新婦の実家へ。畑に枝葉を広げる大きな栗の木は、新婦が幼い頃に登って遊んだ思い出の場所。その根元に穴を掘ってタイムカプセルを埋めた。「大人になって地面を掘るなんてなかなかないよね」と笑いつつ、新婦母も楽しそうに見守って、「10年後にみんなで掘り起こそう」と約束した。2033年、みんなが集まったら昨日の結婚式の話題で持ちきりになりそう♪
実際に埋めてみてどうだった?
「10年後、みんなに遊びに来てもらえるように健康でいなくちゃ!」といろいろ気遣うようになりました。みんなも元気な姿で会えるように頑張りましょうね!(新婦母・くにこさん)
タイムカプセルなんて小学生以来!おじいちゃんおばあちゃんになっても関係が続くであろう仲間との10年後を想像しながらタイムカプセルを埋めるなんて、貴重な経験でした。掘り起こしが楽しみです!(友人・もりしーさん)
家族と仲間との北海道ウエディングを
振り返って
「みんなからの『楽しかった!』に達成感でいっぱいです!」
今、改めて思い返すと……
【新婦・絵理さん】
せっかくの“旅行”なので、パーティ後、二次会・三次会と余韻を楽しんで、翌朝のみんなとの朝食までが叶えたかったことなんです。絶対楽しいだろうと自信はあったけど(笑)、みんなの「楽しかった!」の弾む声が嬉しくて。大人になるとなかなか頻繁には会えなくなるけれど、いやいや、絶対また会うぞ!ってきっかけにもなりましたね。
【新郎・陸さん】
みんなと一緒に楽しみたくて、一体感が生まれるように全員に役割を持ってもらい楽しい時間になりました。あともう1回、いやいやあと3回ぐらいやりたい気分です(笑)。
【プランナー・柴田さん】
「この結婚式を素晴らしいものにしよう!」というゲストの方々のお気持ちが伝わってきて、一体感が見事だったんです。ゲストの気持ちも巻き込むことで、少人数婚もこんなに盛り上がるんだと驚きました。
陸さん・絵理さんのように“10年後にゲストと語る結婚式”を創造するには、準備前に、何を大事にしたいのか、ゲストにどんな気持ちになってほしいのか話し合うことがポイントです。陸さん・絵理さんは「ワクワクを届けたい」でした。ゲストの皆さんのワクワクは未来も続きそうですよね。誠におめでとうございます!
From 編集部
未来もゲストと語らう自由な結婚式をつくり出そう
5年後、10年後「あの時さ」なんて家族や友人と語り合うような、ゲストの記憶に残る結婚式にできたらどんなに素敵でしょう。今回は“仲間と出会って10年記念”で実施した、結婚式実例をご紹介しました。ゲストの参加感もたっぷりに楽しさを詰め込んで、実際、一人一人の記憶に強く刻まれたようです。結婚式は、どこまでも自由でOK!ゲストへの思いをふたりらしく結婚式に織り込んで、記憶に残る一日をつくり出してくださいね。
柴田美樹さん Coco style WEDDING/フリーウエディングプランナー
舞台照明の仕事を経験後、ウエディングプランナーへ転身。プロデュース会社・ゲストハウスで約6年間プランナーを務めた後、フリーウエディングプランナーへ。人の心と感情が動く瞬間、ふたりらしさを大切に、オーダーメイドのウエディングチームで結婚式を届けている。
取材・文/千谷文子 D/mashroom design 構成/高橋もも(編集部) 取材協力/イトワフォトグラフ
※掲載されている情報は2024年4月時点のものです
- 挙式・披露宴
- 式イメージ収集期
- 花嫁実例
- スタイル提案
- カジュアル
- ふたりらしい
- アットホーム感
- ほっこりしたい
- 少人数ウエディング