[全文掲載] 花嫁の手紙vol.37~普段の自分たちらしさが伝わる表現で思いを伝える~
花嫁が親や家族への思いをつづった手紙を読む「花嫁の手紙」は、結婚式の定番演出。普段言えなかった素直な気持ちを伝えられる良い機会ですが、何をどう書いていいかわからない……なんて悩む花嫁さんもいるのでは?そこで卒花の実例から、あなたが花嫁の手紙を書くためのヒントやコツを見つけてみませんか?
「ゲストに『この結婚式に参加できてよかった』と思ってもらいたかった」
以前から、花嫁の手紙といえば「披露宴を締めくくるもの」という印象があり、自身の式では必ず取り入れたいと感じていた佑美さん。
「それまでわいわいと和やかに盛り上がった披露宴の最後に、両親やゲストへの感謝の気持ちを自分の言葉で伝えることで、結婚式全体の雰囲気を引き締め、ゲストに『この結婚式に参加できてよかった』と思ってもらいたい」と考え、花嫁の手紙を読むことにしました。
■2021年11月14日挙式
■招待ゲスト数…31名(家族、親族、友人)
■花嫁の手紙を書き始めた時期…約2カ月前
■花嫁の手紙を書くのに要した時間…下書き約2カ月、清書1日
■式で花嫁の手紙を読んだ時間…4分10秒
佑美さんの「花嫁の手紙」
【GOODポイント&感動ポイント】
2000組以上のウエディングをサポートし、多くの花嫁さんから「花嫁の手紙」の相談を受けている、ウエディングプロデューサーの澤さんにコメントを頂きました。
温かい笑顔や空気に包まれるような表現がGOOD
冒頭【A】の聞いている人へ投げかけるメッセージで心をつかまれました。お手紙の内容も、親御さまの愛情深さをエピソードから知ることができ、新婦さまが「普段の様子をさらけ出し、所々に笑えるポイントを入れた」と教えてくださったように、感謝の中に【B】【C】【D】のような、ユーモラスさをちりばめているのが魅力的です。例えば【C】のように、「おいしい」を2回繰り返すことで、堅苦しさもなくなり、新郎さまのおいしくごはんを食べる様子やお人柄も伝わりますね。
表現の仕方一つで聞いている人に笑顔が広がり、会場が温かい空気に包まれます。
花嫁の手紙は、ただ単に感謝の思いの朗読……だけではなく、ゲストも聞いていて楽しく温かい気持ちになるような表現で書くとより魅力的になると感じました。(澤さん)
花嫁の手紙「書いてどうだった?」「受け取ってどうだった?」
今回のお手紙を書いた佑美さんと、お母さまにお話を伺いました。
手紙を書いてどうだった?
普段は恥ずかしくて言いづらい「今までありがとう」という両親への感謝の気持ちを、ゲストという証人の前でしっかりと伝えられて本当によかったなと思っています。私の両親のことを知らないゲストにも理解してもらえるよう具体的なエピソードを入れたので、「こんな自慢の両親の下で育って幸せです!」という思いを伝えられたかなと思います。
一番伝えたかった気持ちは?
「たっぷりの愛情を注いで育ててくれてありがとう」と共に、「私のことを信頼して、自分の人生を歩ませてくれてありがとう」ということです。大きな節目で、「あなたの人生だから、思うようにしなさい」と言ってくれたことへの感謝を伝えたいと思っていました。また、義両親へも、私を迎え入れてくださったことへの感謝と「大切な息子さんを、今度は私がしっかり育てていきます(笑)!」ということを伝えたいと思っていました。
苦労&工夫したポイントは?
両親のことを知らないゲストも多いので、聞いているゲストが飽きないよう、なるべく両親の紹介を入れたりエピソードを詳しく書いたりするように工夫しました。また、オリジナリティーを出すためにエピソードは誇張せず、普段の私たちをさらけ出す内容にしたことも工夫したポイントです。抽象的ではなく具体的に書きました。手紙の所々に笑いも入れ、なるべくゲストに最後まで聞いてもらえるよう意識しました。
後輩花嫁さんにアドバイスを
普段伝えようと思ってもなかなか伝えきれない感謝の気持ちを面と向かって伝える機会はそうそうないです。文章にして、自分の手で書くことでよりその気持ちを実感できるはず。書くときには、なるべく独り善がりにならないように、花嫁と親だけでなく新郎とその親御さん、そして来てくれたゲストのことも考えて書くとより聞き手に響く手紙が書けると思います!
手紙を受け取ったお母さまより
あなたのおかげで、諦めていた母になれたことをとても感謝しています。時にはおばあちゃんと間違えられて、ショックだったこともあったけど、いろいろなはやりの情報を教えてくれたり、気分も若返った気がします。本当にありがとう!そしてこれからもよろしくね。
From 編集部
手紙を書いて、相手への感謝の気持ちをより強めよう
佑美さんは、普段から心の中で親御さんのことを「すごいな」とは思っていたそうですが、改めて「人に伝える文章」として書き出すことで、これまでのいろいろなエピソードをたくさん思い出して、親御さんのすごさが明確になり、感謝の気持ちがより強くなったそうです。
相手に思いを伝えるだけではなく、自分自身の中での思いを強めることができるのも花嫁の手紙が持つ力の一つですね。あなたも、花嫁の手紙を書いて、相手への感謝の思いをより強めてみませんか?
澤 智子さん
株式会社NEO FLAG.
ウエディングプロデューサー
ウエディング業界歴18年で通算2000組以上のカップルをプランナーや司会者としてサポート。花嫁から手紙の相談をされることが多く、親やゲストにしっかり伝わる手紙の書き方をアドバイスしている。
構成・文/RIE☆ D/ロンディーネ
※掲載されている情報は2024年3月時点のものです
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