[全文掲載] 花嫁の手紙vol.36~飾らない表現で、今の素直な気持ちを伝える~
花嫁が親や家族への思いをつづった手紙を読む「花嫁の手紙」は、結婚式の定番演出。普段言えなかった素直な気持ちを伝えられる良い機会ですが、何をどう書いていいかわからない……なんて悩む花嫁さんもいるのでは?
そこで卒花の実例から、あなたが花嫁の手紙を書くためのヒントやコツを見つけてみませんか?
「『迷っているなら読んだ方がいい』という後押しで読むことにしました」
当初、「家庭内のことを人前で披露することに抵抗があり、披露するようなエピソードも思い付かない」ことから花嫁の手紙を読むことを迷っていた史絵さん。
「ただ、親のことを考えると読んだ方が喜ぶかなと思い、プランナーさんの『迷っているなら読んだ方がいいですよ』という後押しがあり、読もう!と決めました」と気持ちの変化を経て花嫁の手紙を書き、パーティで読みました。
■2023年11月5日挙式
■招待ゲスト数…50名(家族、親族、友人)
■花嫁の手紙を書き始めた時期…約20日前
■花嫁の手紙を書くのに要した時間…下書き約20日前から少しずつ。清書1日
■式で花嫁の手紙を読んだ時間…約3分
史絵さんの「花嫁の手紙」
【GOODポイント&感動ポイント】
2000組以上のウエディングをサポートし、多くの花嫁さんから「花嫁の手紙」の相談を受けている、ウエディングプロデューサーの澤さんにコメントを頂きました。
新婦の人柄を表すような飾らない言葉で書かれておりGOOD!
こちらの新婦さまのお手紙は、実際に私が立ち会ったパーティで読まれたものですが、お手紙の文頭【A】を聞いた時に、一気にこれから始まるお手紙への期待が高まり、伝え方が素晴らしいなと思いました。
また、【B】のように、親御さまやご祖母さまと似ているところを手紙に書くと、新婦さまのお人柄だけではなく、その方たちの魅力も一緒にゲストに伝えることができますね。親御さまから受け継いだたくさんの魅力を自分らしく伝えていて素敵です。
締めの【C】ではストレートに感謝を伝えています。直球な表現で胸が熱くなりました。
3カ所の下線部分のような、思わずクスッとなるようなウイットに富んだ表現と、しっかりした真剣な話との緩急に引き付けられるお手紙でした。(澤さん)
花嫁の手紙「書いてどうだった?」「受け取ってどうだった?」
今回のお手紙を書いた史絵さんと、お母さまにお話を伺いました。
手紙を書いてどうだった?
迷っていたけれど、読んで良かったと思います。自分の中でけじめがついた気がします。改めて口に出して、「今までありがとう!これからは新しい人生を歩んでいきます。」という想いを伝えたことで心がすっきりしました。
また、これから長いお付き合いになる夫の家族にも、改めて今の想いを伝えられたことも良かったと思っています。
どんな気持ちで書き進めた?
飾らず、私らしく、素直に今の気持ちを伝えようと、ただそれだけを考えて手紙を書きました。それが両親が望んでいることだろうし、着飾った言葉では本当の想いは伝わらないと思っているからです。
パーティは「最高の笑顔で思いっきり楽しもう!」と思っており、手紙朗読も笑顔ですがすがしい面持ちで読みきろう!と決めていたので、感動の時間というより、場が明るいままで笑いも起こるような時間になるように工夫しました。
苦労&工夫したポイントは?
小さい頃の具体的なエピソードはほとんど覚えておらず、ほかの人のような感動的な手紙は書けそうにないなと思っていました。
でも、「それでいいんだ!というより、それがいいんだ!今の私が普段感じていることや、今の素直な気持ちをそのまま書こう!」と気が付いてからは、すらすら筆が進みました。心がけたのは、SNSなどの卒花の投稿を参考にして、心の余裕があるうちに書いたことですね。
後輩花嫁さんにアドバイスを
手紙を書くことを楽しむこと!親を泣かせにいくもよし、笑いを取りに行くもよし、素直な気持ちを伝えられれば構成や内容や長さは何でもいいと思います。私は結婚式の準備もとにかくすべてを思いっきり楽しみました!限られた時間の中で進めていくのは大変かもしれませんが、今しかできない経験です。楽しむためには早めに書き終えることが本当におすすめです。書く時間をはじめ、結婚式準備期間中の今の時間を楽しんでください。
手紙を受け取ったお母さまより
1回のマウンド(出産時)で、あなたはなかなかストライクが入らず苦労しました!初めての出産が難産で大変だったよ。
弱々しいボールしか投げられなかった史絵も、2回・3回(小学生)といつの間にか力強いボールを投げるようになり、5回・6回(中学・高校生)になると、キャッチするのも大変なくらいに成長していました。
その後も史絵の剛速球をキャッチすることに真剣勝負の日々でした。
9回裏の結婚式で史絵が投げてくれたボールは、本当に素晴らしいボールでした。
これからは鴨井君がしっかりキャッチしてくれるでしょう。お父さんと私はゆっくりバックネット裏で観戦させてもらいます!
From 編集部
あなたらしく、飾らずに手紙を書いてみて
飾らず、今の素直な気持ちを伝えるというテーマで手紙を書いた史絵さん。最後の「35歳でようやくお嫁にいけた史絵より」は、「みんなに笑ってもらいたいという想いもありますが、今回参加できなかったけれど、花嫁姿を一番見せたかった大好きな祖母の手紙の一文をまねしました」と教えてくれました。
手紙を聞いた親御さまからは、「思っていることをそのまま書いた手紙なんだろうなと伝わったよ。”飾らずそのまま”はわが家の伝統だからね」と言われたそう。
かしこまりすぎず、飾らずに自分らしい手紙を書くことで、伝えたいことがしっかりと伝わっていました。花嫁の手紙を自分らしい表現で書くことで、より気持ちが伝わりやすくなるかもしれませんね。
澤 智子さん
株式会社NEO FLAG.
ウエディングプロデューサー
ウエディング業界歴18年で通算2000組以上のカップルをプランナーや司会者としてサポート。花嫁から手紙の相談をされることが多く、親やゲストにしっかり伝わる手紙の書き方をアドバイスしている。
構成・文/RIE☆ D/ロンディーネ
※掲載されている情報は2024年2月時点のものです
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