「年末年始に帰省しない夫婦」その理由とお互いの実家へのフォロー
実家が遠方にある新婚の皆さん、年末年始の帰省の予定はもう考えていますか?コロナ下で帰省が難しかった数年を経て、考え方も多様になった昨今、年末年始の帰省は見送ろうと考えている方もいるのでは。年末年始に帰省しない予定の方に、その理由と、どう実家にフォローをしているかをお聞きしました。
新婚の子どもがいる母に聞きました
「年末年始、帰省してほしい?」
「どちらでもいい」が半数。帰省しなくても問題ないという親が多い傾向
「結婚して自分の家庭を持ったものの、年末年始に実家に帰らないのは親に悪いかも……」と気にする方もいるのでは。そこで、結婚して2年以内の娘や息子を持つ母たち110人に、年末年始に実家に帰ってきてほしいか、本音を聞いてみました。
一番多かったのは「どちらでもいい」という寛容な意見。顔を見せに来てくれれば嬉しいけれど、わざわざ混んでいる時に無理して来なくてもいい、という声が多く見られました。子ども夫婦を迎え入れるのも楽しみだけど、自分たちの生活のペースも大事、と思う親が増えているのかもしれません。
実家の母たちの本音
【どちらでもいい】
交通費が高いから、お得な時期に帰省すればいい。(高知県・新婦母・50歳)
【どちらでもいい】
普段会えない距離でもないので、正直なところどちらでもいい。帰省したら嬉しい反面、準備が大変だとも思う。(神奈川県・新婦母・57歳)
【どちらでもいい】
うちはどちらでもいいから、お相手の実家の方が遠いので、そちらを優先して帰省した方がいいと思う。(山口県・新郎母・55歳)
【帰省してほしい】
年に一度か二度、会えるかどうかなので、夫婦一緒でも、娘ひとりだけでもどちらでも良いので帰省してほしい。(大阪府・新婦母・63歳)
【帰省しなくていい】
コロナがまだ心配。お互い気を使うので、お正月はのんびりしたい。(長野県・新郎母・59歳)
「帰省しない場合、気遣いやフォローはしてほしい?」
「気を使わなくていい」「電話やLINEが嬉しい」など母たちの声
結婚をしたばかりの夫婦が帰省をしない場合、お歳暮などのギフトの手配や、年賀状を送るなど、一年のお礼や新年のごあいさつに当たる気遣いやフォローをした方がいいのでしょうか。母110人に聞いてみたところ、最多は「どちらでもいい」で約4割。「フォローをしてほしい」は約3割、「フォロー不要」も約3割でした。
「フォローをしてほしい」親に、息子夫婦、娘夫婦にはどんな気遣いを期待するか聞いたところ、最も多かったのが「LINE、電話での近況のやりとり」です。一方で、お歳暮などのギフトを期待する親は今回調査では0人。親世代も堅苦しいやりとりは好まない傾向が見られます。ただし、マナーについての価値観は人それぞれ大きく異なるので、実家へのギフトの手配が本当に不要かは親の人柄を考えて、夫婦でよく相談して決めましょう。
実家の母たちの本音
【LINEで写真を送ってほしい】
LINEで皆が無事な写真を送ってほしい。(愛媛県・新婦母・54歳)
【電話してきてほしい】
LINEなどもいいですが、できれば電話してきてほしいです。(大阪府・新郎母・59歳)
【メールでいいので連絡を】
お正月くらいは来てほしい。来られない場合はメールでもいいので連絡してほしいです。(茨城県・新郎母・67歳)
【お歳暮はもらう側も大変】
お歳暮は大変なので断りたい。電話で十分。(富山県・新婦母・64歳)
【贈り物はもらっているので】
母の日、父の日、誕生日等、帰省の都度、贈り物をもらっているので年末年始だからといって、特に望まない。(埼玉県・新婦母・63歳)
「結婚相手の実家にはちゃんとして」という親の気持ち
わが家へのフォローは気を使わなくてOK、という親でも、子どもの結婚相手の実家に対してはちょっと意見が異なるよう。「娘には、向こうの実家でもかわいがられてほしいので、きちんとしてほしいです」「息子には、相手の実家には、必ずあいさつに行くように言います」等の声が集まりました。結婚相手の家族に失礼のないように、マナーを意識してほしいという親心が働くようです。
新婚の女性110人に聞きました
「次の年末年始は帰省する?しない?」
6割弱が両実家に帰省。どちらか、あるいは両実家に帰省しない人は約3割
結婚して2年以内の女性110人に、次の年末年始の帰省の見通しを尋ねました。夫婦両方の実家への帰省を予定している人は6割弱と多め。また、少なくともどちらかの実家に帰省する予定の人は16%。一方で、両実家いずれにも帰省しない予定の人は15%でした。ここからは、両家共に帰省しないつもりの人や、片方の実家には帰省しないつもりの人に、帰省しない理由を聞いてみましょう。
2023年のお盆休み、みんな帰省した?
夏のお盆休みに、両家に帰省した人は約45%。どちらかの実家に帰省した人は約27%。およそ7割の夫婦がお盆休みに帰省をしたようです。どちらか片方の実家に帰省した人では、妻側の実家に帰省した人が多く、アフターコロナの夏休みに、実家で羽を伸ばした花嫁さんも多かったかもしれません。
“今年は帰省しない派”の妻に聞きました
「帰省しない理由って?」
帰省しない理由1:ふたりに予定があるから
年末年始でも休みが取れない仕事に就いている方などは、帰省したくてもなかなかできないですよね。そうした仕事の予定で帰省できないケースは多いほか、プライベートの予定で忙しいために帰省できない人も。年越しライブや旅行など、長期休暇中でなければ満喫できないイベントもあります。また、正月くらい、ふたりでゆっくり過ごしたいという声もありました。自分らしいライフスタイルも大切にしたいですよね。
帰省しない理由って?
【仕事の休みが取れないから】
夫の実家が遠方で、年末年始のお休みが1日しかないため、夫の実家には帰省しない予定です。お電話やメールでご挨拶をし、別のタイミングで帰省するつもりです。(kyokoさん)
【旅行に行くつもりだから】
年末年始は海外旅行へ行くので、そもそも日本にいないため、どちらの実家にも帰省しない予定です。(Mieeさん)
【今年はゆっくり過ごしたい】
私の実家には、すでに何回も夫を連れて帰省をしているので、今回の年末は実家には帰省せず、ゆっくりのんびりふたりで過ごしたいです。(kaoriさん)
理由2:別の時期に実家に顔を出しているから
実家が近くて、お祝い事や用事があれば、しばしば顔を出しているという人も多いようです。別の時期に顔を見せているので、年末年始にわざわざ帰省しなくても問題ないというわけ。また、お盆にどちらかの実家に帰っているので、年末はそちらには帰らず、もう一方の実家に帰省する、という人も一定数いました。
帰省しない理由って?
【気軽に帰れる距離だから】
私の実家が近くなので、月に一度くらいは顔を見せに帰っています。そのため、年末年始には自分の実家には帰省しない予定です。(ちっぷたんさん)
【秋に夫の実家に行くので】
10月に夫の実家に行くので、年末年始は自分の実家で過ごします。夫の実家には、1月の連休になったら、帰省する予定です。(Rさん)
【普通の土日に訪問するので】
自分の実家には、普通の土日などに帰っているので、年末年始は帰省せず、休みが長く取れる時は遠方の夫の実家の方に帰省しています。(ここさん)
理由3:時期をずらして帰省する予定だから
年末年始の交通機関は、どこでも大混雑するのに加え、冬の悪天候が重なると、道路の渋滞や、新幹線や飛行機の運休といったリスクがあります。時期を少しずらして、混雑していない時に帰省するという人や、実家が雪国だからと降雪時期を避けて、気候の良いシーズンに帰省する人もいます。また、両方の実家に続けて行くのは大変なので、年末年始はどちらか片方の実家にだけ帰省して、もう一方はお盆やGWなど、別の時期に帰省するという夫婦も。効率や安全性を優先した考えです。
帰省しない理由って?
【雪を避けて帰省はお盆に】
夫の実家が雪国のため、交通の便が悪く、昨年の年末年始が大変でした。今年は、年末年始に帰らない代わりに、お盆に帰省しました。(なぎささん)
【帰省は交互にしているため】
長期休みには、交互に帰るようにしているため、次の年末年始は夫の実家の番。私の実家には帰省しません。(さーちゃんさん)
【混雑しない時期に帰省】
年末年始は交通機関が混むから、実家には11月に帰省します。(Mさん)
理由4:妊娠・育児中だったり、実家側に予定や事情があるから
帰省しない理由でかなり多かったのが、妊娠中だったり、乳幼児の育児中だから、という回答。体調も考えて混雑時期に無理な移動は避けたいものです。一方、実家側にさまざまな事情があって帰省できないケースも。実家の家族が多忙であったり、受験生の勉強を邪魔しないように遠慮したり、親がゆっくり過ごすことを希望したので帰省しなくてよいことになった、というケースも見られました。
帰省しない理由って?
【年末に出産を控えているから】
年末に出産を控えており、自宅から出ることができないため。(いつかさん)
【子ども連れでの移動は大変】
赤ちゃんを連れて冬に飛行機移動が大変。年賀状を出すのと、LINEビデオ通話であいさつ予定。(ちかさん)
【実家のスペースに配慮】
私の実家は人数が多い上、兄の家族も来る予定なので、スペースに配慮した結果、今回は自分の実家には帰省しないことに。(ぽんさん)
【家族に受験生がいるから】
私の妹が受験生。コロナやインフルエンザをうつしてしまうかもしれない可能性を考えて、実家には帰省をしないことに決めました。(もここさん)
【実家の稼業が忙しい時期】
夫の実家はお餅屋さんのため、年末年始はかなり忙しい。夫は働き手になるため帰省すると思いますが、私は行っても足手まといになると思うので帰省しない見通しです。(なーなさん)
「帰省しない場合、実家にどんなフォローや気遣いをする予定?」
メールやLINEであいさつ
この年末年始、どちらかの実家、あるいは両実家に帰省しない予定の人や、帰省するかどうかが未定の人47人に、帰省しなかった場合、実家にフォローをするかどうかお聞きしました。半数の人が「何もしない」「決めていない」という意見でしたが、何かするつもりの人で一番多かったのが、「年末年始にメール・LINEなどであいさつ文を送る」(47人中14人)でした。親世代でもスマホ利用者が増え、気軽なコミュニケーションツールとして愛用している人が多いようです。
どんなフォローを考えてる?
【LINEで一年のお礼を】
出産を控えているので、無事出産を終えたら報告のLINEを送る予定です。それと同時に、一年のあいさつやお礼なども伝えようと思っています。(いつかさん)
【LINEで新年のメッセージ】
毎年恒例、LINEで「あけおめ」を送ります。(はなさん)
帰省しなかった妻たちのLINEの使い方
前回の年末年始に、実家に帰省しなかった妻たちは、どんなフォローをしたのでしょうか。「元旦にLINEでビデオ通話しました」「LINEでみんなの近況を聞きました。写真を送り合ったりして楽しく連絡を取ることができました」等、先輩たちはビデオ通話や写真も利用して、会えない家族たちとの距離を縮めたようです。
年末年始を避けて別の時期に帰省
「年末年始を避けたタイミングで帰省する」と答えた人は47人中12人。混雑しない時期に帰省をずらせば、移動もしやすくメリットいっぱい。年末年始を外した連休は特に狙い目。例えば、1月中旬の成人の日前後の連休に合わせて帰省するのも、おすすめです。
どんなフォローを考えてる?
【年明けに顔を出す予定】
大晦日からお正月にかけては予定があるので、年明けのどこかで顔を出すつもりです。(たぬきちさん)
【母の誕生日に帰省予定】
1月に母の誕生日があるので、そのタイミングで帰省します。(ぽんさん)
【年末のあいさつは秋のうちに】
秋に年末のあいさつ、春に年始のあいさつと、菓子折りを持って訪ねています。(かもしかかもさん)
帰省しないことを早めに伝える
帰省しない場合の気遣いとして「帰省しないことを早めに伝える」と答えた人は47人中10人。子ども夫婦を家に泊めるとなると、出迎える親たちの準備もそれなりに大変。早めに伝えることで、親の方もスケジュールを立てやすくなり、助かるものです。
どんなフォローを考えてる?
【料理の無駄がないように】
夫の母の料理量の予定などもあるので、帰省しない場合は早めに連絡し、材料が無駄にならないようにしてます。(おにくさん)
【用意していたら申し訳ないので】
帰省しないことになったら、伝えないと、何か用意したりしてたら申し訳ないので。(まいさん)
【スケジュールは早めに】
年末の予定が分かった時点で、今年は帰省しないことを伝えておきます。(たぬきちさん)
年賀状やギフトの送付、電話をするなどその他のフォロー
その他のフォロー方法として挙がったのが、お歳暮やお年賀を贈ったり、年賀状を送ったり、電話をする、親戚の子にお年玉を送るといった意見です。47人中それぞれ2~3人ずつと少数派でしたが、マナーを重視し、きちんとしたお付き合いをしたいと望む人には、選ばれている方法です。
どんなフォローを考えてる?
【お歳暮とお年玉を手配】
仲良くしていただいている夫の父には、私個人でお歳暮を渡しに行きます。また夫の兄夫婦の子どもへのお年玉は、事前に夫の母と連絡を取り、渡してもらっています。(おにくさん)
【年末のギフトにお酒を】
年末に地元の名産であるワインを実家に贈る予定です。(もみじさん)
【元旦のあいさつは電話で】
新年のあいさつの電話を元旦にするつもり。(ブーブークッションさん)
【写真付き年賀状】
孫の写真付きの年賀状を作り、送るつもりです。(さーちゃんさん)
From 編集部
おすすめは電話。実家の家族にふたりの声を聞かせてあげて
前回の年末年始に帰省しなかった妻たちにどんな気遣いをしたかお聞きしたところ、LINEやメールで年末の予定と一年の感謝を伝えつつ、新年に電話をしたり、年賀状を送ったりと、複数の方法を組み合わせて気遣いをしていた人が多くいました。顔を見せにいけなくても、実家の家族に「離れていても気にかけてるよ」「私たちは元気だよ」と伝える言葉があれば十分。特に親世代は電話で声を聞けると嬉しいようなので、新年のあいさつを電話でしてみてはいかがでしょうか。
取材・文/河内千春 イラスト/つぼゆり D/mashroom design(円グラフ)
※この記事に掲載のデータは2023年9月に2年以内に子どもが結婚した50~70代の既婚女性110人と、2年以内に結婚した20~30代の既婚女性110人を対象に行ったマクロミル調査によるものです。また、コメントは「ゼクシィ花嫁会」メンバー131人が回答したアンケートおよび、同マクロミル調査によるものです
※掲載されている情報は2023年11月時点のものです
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